2012年4月19日 (木)

やっと本当に最終回

え~長らくご愛読くださった皆様
とくに1995年から木頭村(きとうそん)を応援するために
始めた元祖「ダム日記」http://www.korogary.com/dam/ から
大河ドラマだ!とか、冷やかしながらご愛読くださった皆様、
そしてこのブログになってからご愛読くださった皆様、

いろいろ期待を寄せて情報を寄せてくださった皆様
河川法の改正はいつ?とイライラして待ちくたびれた皆様
いろいろ嬉しい励ましを下さった皆々様

この度、「ダム」という話だけに限定をしてブログを書くことが
とても難しくなったので、心機一転、
新しいブログを始めることにしました。

「晴れの日は楽しく、雨の日は静かに」というタイトルで
政策エッセイを書くことにしました。

紙媒体では書けない自分ならではのスタイルで、
私でしか持ち得なかったいろいろな世界や分野での
体験と視点をベースに書いていこうと思ったときに
「政策エッセイ」という言葉が浮かびました。

新聞TVが追うような政局ではなく
週刊誌や月刊誌で求められる“客観的”なジャーナリズムでもなく
マイペースで主観的に書ける政策の話、
つまり、「政策エッセイ」とでもいうスタイルを
自分なりに確立してみようと思いました。

気が向いたら、覗いてみてください。↓

晴れの日は楽しく、雨の日は静かに
政策エッセイスト(まさのあつこ)

そして、

引き続き、ダムに頼らない選択をした木頭の応援もヨロシク!
市町村合併で那賀町になってしまいましたが、
木頭で最も頑張っている人々の拠点の二つに
リンクを張らせてもらっておきます。

(株)きとうむら
http://www.kitomura.jp/

山のNPO
徳島県那賀町木頭・木沢・上那賀地区の地域活動を応援する中間支援NPO
http://yamanonpo.blogspot.jp/

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2012年4月15日 (日)

番外編<エピローグその2>

このブログを止めると決めてから丸3ヶ月半、「次の段階へ行く心の準備ができた」と番外編<エピローグその2>で書いて1ヶ月半。最後の締めくくりに載せておきたかった心残り、現状の「ダム行政」を如実に表す一連の写真の幾つかを載せておきます(やっと)。

2012年4月15日現在、未だにこちらに掲載されませんが、2月22日に第22回今後の治水のあり方に関する有識者会議が開催されました。この日、予定された2時間の会議の議題は、石木(いしき)ダム、安威川(あいがわ )ダム、内ヶ谷(うちがたに )ダム、タイ原(たいばる)ダムの4つでした。

この日、石木ダムによって生活を奪われる住民――もし、この日、事業者(長崎県)が出した結論をこの“有識者”会議が追認した場合は、新たな水需要などありえもしないダム建設によって土地が強制収用されてしまう地権者――が傍聴を求めて訪れました(現在はマスコミのみ(フリーを含む)公開)。そのときの写真です。

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「私たちの意見が無視されるのはオカシイ」と一歩中へ。

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しかし押し戻される。(押し戻しの瞬間、手前で河川官僚のお姉さんが突き飛ばされきたがここでは略)

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突入しても

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押し返される(なんちゅうか、破廉恥な押し戻し方)。

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めげずに、

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再トライ。

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しかし

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まるで見えていないかのように背を向けて無視する河川官僚。

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訴える地権者を「見ざる↑、言わざる↑、聴かざる↑」の河川官僚。

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はたまた、傍聴を求める国民をブロックしたり、

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別のドアから時間通りに来て着席した“有識者”に視線を送ったり、

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着席しただけで、他人事のように無反応な“有識者”を前に、相談したり

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相談するだけで思考停止する河川官僚は、SPEEDIでも北朝鮮ミサイルでもそうだった霞ヶ関の氷山の一角。

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相談が終わって、どうするかと思えば、

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相談の結果を“有識者”に仰ぎに行ったみたい。

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相談はさらに続く間に、河川官僚席にがドンドン増える。半分傍聴席に譲ればいいだけなのにね。

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そして、ふと横を見ると、

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何か、どこかで見たことがあるような光景が・・・・、

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ズンズンと罪もない人に迫ってくる、これは・・・、

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ゾンビだ! 河川官僚ゾンビ! 

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そして、ふとドアの外を見ると、警備員さんが助けに来た?でも、誰を?

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ゾンビから国民をかと思ったら、違った。ゾンビが二段構えに増えたよ。

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マジ、恐いよ。で、お兄さん、その仕事、給料ナンボやの?

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ゾンビ、傍聴を求める人、ゾンビから国民を守らない警備員さん。中央奥に家政婦のミタさんみたいに無表情な河川官僚お姉さん(余談)。

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また相談を始めたゾンビ幹部と、

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また他人事な“有識者”・・・意識有る?

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ゾンビ局長は、

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再びゾンビ相談会へと

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合流したが・・・、“無意識者”会議は異次元でまったり。

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相談が終わったようで、向かって来る・・・と思ったら・・・、

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え?ゾンビ3段構えの相談だったの?マジ?

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ねぇ、マジ?

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マジなんだね・・・。

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「3段じゃダメでしたね」なんて話している?

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「傍聴させてください」と決死の嘆願に、

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やっぱりゾンビしちゃう?

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打開策を求めて、奥田建副大臣や津川祥吾政務官の背中に声をかけてみたが、無策、無言。無意識者会議もますます無意識、無言。政務三役の後ろで何やらまた相談。(余談:相談されているメガネの人は渋谷・前八ツ場ダム工事事務所長。栄転して本省に来たようだ)。

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そして流会宣言。“有識者”会議なのに出番がなかった“有識者”。傍聴希望者たちの訴えの取扱いを判断したのはどう見ても、ゾンビ河川官僚たちの判断にしか見えなかった。Who are these people? Why ARE they?

国民に背を向けて、「治水」が成り立つわけがない。しかし、たった数人の傍聴席を作ることもなく、河川官僚のみで、「ダムにたよらない治水」を自由闊達にご議論をと“有識者”を取り囲む。

「本当に自由闊達に議論してもらいたいなら、河川官僚に非公開にすればいい」という人がいる。いや、ホント。

国民の議論をサポートすべき河川官僚が国民に背中しか見せないなら、「治水」なんかできない。しかし、彼らは「ダムにたよらない治水」を掲げた政権に交代した後でなお、巻き返しを図り、“有識者”会議を隠れ蓑にして、完全非公開で83のダム事業のほとんどを温存させるスキームを丸1年かけて作った。

準備が完了したところでマスコミにだけ審議を公開し、地方においてそのスキーム通りに議論されたことだけを確認し、やっぱりダムが最適です!と容認させる儀式が始まったのが2011年3月1日(第13回) “有識者”会議だ。

その10日後の3月11日以後、専門家と言われる人々の倫理が問われ続けている。しかし、倫理のかけらすらなくても専門家でいられるのが日本の専門家らしい。

会議終了後、座長に取材しようとするとゾンビが邪魔をする。どこまで座長をガードするつもりだろうかと思ったら、地下鉄の駅までついてきたことがある。河川官僚を前に「参加」ができないのは国民だけではない、「有識者」にすら言論の自由がない。そして政務三役は操り人情と化して、コロコロとかわる。河川官僚のコントロール、マネジメントもできずに、河川管理なんて100年早いといったところだろうか。それをせめてあと2年ぐらいに縮めたいものである。このブログはここで終わりです。

関連メディア・報道
画像「今後の治水のあり方に関する有識者会議 石木ダム他 2012/02/22」
http://www.youtube.com/watch?v=V-5OfmQEvFU
(地権者の訴えは14:30~) ← 忙しい方はこの部分だけでも。

50年前の長崎県石木ダム建設計画に税金投入 
日刊SPA! (2011.11.1)

政務三役や有識者も操る国交官僚――ダム予定地住民の傍聴退け会議を流会
週刊金曜日(2012.3.2)

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2012年2月23日 (木)

番外編<エピローグその1>

2004年にこのブログを始めたとき、本当の意味でこのブログのテーマ達成に5年ぐらいかかるだろうか、と考えていた。1997年の河川法の改正が行われた時期に続き、私は国会の中で仕事をすることになった。ダムのことだけをフォローしていればいい立場ではなくなった。その間、メルマガ「国会攻略日記」を書いた。濃密な数年が経過した後、家族のためだけに使った8ヶ月を経て2004年に社会復帰したときには、河川法の運用についてフォローする人々の動きは完全に世の中に埋もれていた。

表向きには、長野における「脱ダム」というトップダウンの動き、熊本における川辺川ダムにおける農家の裁判勝訴、大阪における淀川水系流域委員会の画期的な参加のあり方が目立ち、日本も「脱ダム」をしたのだと勘違いした知識人が多かった。その間、実は、河川ムラでは着々と巻き返しが図られていた。

一方で、少数の一時的な成功の影に、1997年に取りこぼされた河川法の問題に対する社会的認知度はほとんどゼロになっていた。

問題を顕在化させ、社会全体の問題としてとらえられるようになるまでには、5年がかかるだろうと思った。ジャーナリスト業に復帰するかどうかも決めていなかった。人生の建て直しをしながら、できること、としてブログを始めた(当初はViva!さんが場所を提供してくれて、あとでここに引っ越しをした)。第一回目は、次のようなものだった。

「あの川」というモティベーション
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2004/08/post_effe.html#more

メキシコ・チアパス州、ある町にほど近い山の中の
コミューンに、妙な縁で、居候することになりました。
そこには、シャワーもお風呂も水道もなく、
川がありました。

3日に一度、皆で川を渡り、森を抜け、泉にたどり着き、
水を汲んで帰り、手作りで建てた家のキッチンの大瓶を
満たしました。
おでこから背中にかけて重い物を運ぶコツを覚えました

清流を守りたいと叫ぶ日本の小さな村に出会ったとき、
あの川だ、と思いました。
川は違っても、目の前の川は私の一部!という感覚。
その感覚は、理屈ではない。
  私だって、命をかけて守るだろう。
汚い川しか知らずに育った。
でも、この国で、すべてが失われたわけではなかった。
この国には、まだ「あの川」が残っている。
「あの川」を持っている人がまだ、日本にはいる。
だとしたら、私も、それを守らなければならない。
「あの川」だから。そして…、

あの小さな村の大きなダムが中止になってから、
数年が経ちました。

川やダムを巡る状況も、かなり変わってきました。
法律も変わりました。「河川法」だけでなく、
司法制度や行政手続も変化しつつあります。
でもそれらは、誰にでも分かりやすく整理されている
わけではありません。

また、各地の現場ではまだまだドンパチと、
住民と国土交通省の闘いを、繰り広げられています。
そして、
闘いのルールは、圧倒的に計画の推進者に有利なままです。

そこで、かつて、小さな村の動きを、ただただひたすら
「こんな村があるよ」と「ダム日記」で伝えたように、
今度は、「ダム日記2」で、ただただひたすら、
「河川法を改正しようヨ」と、現場情報とルールを
整理しながら呼びかけていきたいと思います。
何かを始めると、「なぜ?」と聞かれることがあります。
だから、聞かれる前に書いておきました。

私の行動の原点は、
メキシコ・チアパス州を流れる、ある名もない川。
「どこ?」と聞かないでください。
誰にも教えません。私の川だから。
でも、あの川が、私を動かしていくのです。

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2004年に「河川法を改正しようョ」と呼びかけて8年が経った。
焦ってはダメだと思ったが、それにしても寄り道をしすぎた。
昨年12月31日を区切りにこのブログの更新を止めた。
次の段階へ行く心の準備ができた。

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2011年12月31日 (土)

河川法を改正しようョ

世の中は自分1人では変えられないことはイタイほど分かっている。一生懸命やれば成果が出るほど世の中は甘くない。でも一生懸命やっている人は見ると応援したくなる。自分はもうどうでもいいので、誰か頑張る人の応援者として有りたいという生き方を選んだ。でも、だんだんと、自分が力を付けないと人のことも応援できないと諦めがついた。来年からは応援者ではなく主体として生きる。まだ腰が引けているけれど。

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2011年12月30日 (金)

5年の総括のラスト2

さてやっと始まったこのブログの総括です。一気に書きます。

(続きをクリック↓)

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前原誠司の敗北とその原因(敬称略)

2009年8月30日の総選挙後、政権交代直後に改革のためのキーストーンを書いた。ある議員に国交省に誰を起用すべきかを提案し、その反応に対し、すでに絶望を感じてこの日記を書いた。無血革命 2009年9月1日(火)
これが「無血革命」だったのかどうかは、1年後にはもうすでに一つの歴史となって見え始めているはず」と書いた。

●しかし、結果は政権交代後わずか10日で見えていた。(↓続きをクリック)

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2011年12月27日 (火)

年賀状プラスワンの勧め

「自分の力が小さい」と諦めることを拒否する。
どんな国も小さな一人一人で成り立っている。
誰にでも「有権者」として出来ることは何か。
文面は一例です。
<ムダ削減の前に増税や揺るさん!>など何についてであれ、
政権に対する思いや怒りを表明することにご活用ください。
以下、転載歓迎! 

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年賀状プラスワンの勧め

ハガキ1枚から始める有権者運動。

「コンクリートから人へ」で投票して裏切られたアナタ。
「民主党政権うんざり」、「目を覚ませ、民主党」と

いつもよりも余計に1枚、年賀状を書きませんか?

<1億2千万枚>のハガキで日本を変えよう。

自分の選挙区の議員に
自分が何のために「投票」したのか「怒り」を年賀状で知らせよう。

◆ハガキ裏(例)

八ツ場ダムは前政権が地元住民に半世紀もの間
「ダム湖観光で生活再建」とウソをついて進めてきた
政官業の既得権益維持のための土木事業であり
利水事業は不要、治水効果も「ゼロ~わずか」でしかない。
由緒ある川原湯温泉を単なる工事現場に変えた政権に用はない。
2012年度予算から八ツ場ダム予算を削らない限り
もう民主党(or 今後も)には投票しない。

差出人住所・氏名

◆ハガキ表(宛名)

民主党議員(以下のリストは自治体議員も入っているので要注意)
http://www.dpj.or.jp/members
→自分のお住まいの都道府県名をクリック
→1区にお住まいの方は1区の議員をクリック、2区なら2区・・・
→自分が住んでいる場所の選挙区が分からない方は比例区議員をクリック
→議員会館の住所や、地元事務所住所の載った個々のウェブサイトが出ています。

◆投函!
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2011年12月25日 (日)

各地の報告ダイジェストとリンク

5年の総括の前提の取材メモを一旦横へ置き、総括の前提の一つ「各地のダムレポート」のリンク(作成途上)を作る。

Photo_10

全国のダム反対運動が連絡を取り合っている水源開発問題全国連絡会という、一般ウケはしない(反原発デモが大新聞の一面に取り上げられないのと同じ理由である)市民団体の総会に行ったときの各地からの報告ダイジェストを書いた(あとで、その他のリンクと写真を貼らせていただく。左は長崎県営石木ダムに反対する住民の団結小屋、以下は付替道路予定地に立てられた看板)。

Photo_29

これを読めば、国民に選ばれた民主党大臣に「ダムにたよらない治水」を諮問されて、本来は単なる手足でしかない国交省職員たちがそれを単なる矮小化した「ダム検証」にすり替えていったこと(記者会見に乗り込んでいってどれだけ警告しても騙され続けた政務三役たちが政治家だったので仕方がないのか?)のバカバカしい仕事の結果の一部が分かる。↓クリックしてご覧下さい↓

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アーサー・ビナードさん八ツ場ダムを切れない民主党を斬る

原発関連情報を刻々と中継してきた「ざまぁみやがれい!」さんが、2011年12月
22日(木)文化放送「吉田照美 ソコダイジナトコ」をテープ起こし。

「八ッ場ダムを作ると僕らの税金が東京電力に入る仕組みになってる
アーサー・ビナード」

http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65781918.html

外国の方に、日本国民の感覚を代弁していただけるのは嬉しい一方で
私個人的には情けない話しですが・・・

外国人でも分かることが
なぜ、”有識者”と言われる方には分からないのか、分からないフリをして
昭和22年の感覚を持続させるのか。

前田国交(職員同然)大臣に到っては、
八ツ場ダム継続の記者発表で、徳川家康を持ち出したんですから。
TPPなんて先進国のフリをしないで
そのまま鎖国していなさいと言いたくなります。(暴言失礼)

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2011年12月24日 (土)

12月22日 民主党政調会長定例会見 

順不同で取材メモ整理続行中。
行政の審議会取材とは違って
政治家会見はNow or Neverの真剣勝負。
じっと耳を澄まして、メモも取らずに、相手の表情と言葉だけに集中していると、
行間が読めて直感もさえてくる
。(時間を争う記者はパソコンで同時にメモを取る人がほとんど)

この会見では、
1)<口先番長>の異名を取る前原政調会長が
どこまでやる気なのかを見極めることが目標でした。
2)もう一
つはどこかで手打ちをしたのではないかとの直感を確かめることが目標。

二つのテーマの答えについては、こちらも合わせて(まだ重要な部分の音起こしをしていませんが)、目を皿のようにして読んでみてください。その回答が見えてきます。長文です。↓

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«国土交通省来年度予算