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2005年1月11日 (火)

たとえばボツ

  「日経エコロジー」2月号の「ビジネスリーダーのための新環境学」というコーナーで、『開発援助の環境社会配慮-事前の情報公開を推進 NGOの監視能力高まる』という記事を書きました。
 三度目の正直となる駆け出しジャーナリストの仕事の半分は、記事の営業だと心得ています。そして、ボツになっても気にしない!落ち込まない!すぐに立ち上がる!をモットーに昨年の秋はもがいていました。最ももがいたのは、八ッ場ダムでした。

 たとえば、以下は、某週刊紙へ出した「企画案」です。これは絶対面白い!絶対いける!と自信を持って出したものが、ボツになると、「気にしないわ~」と思ってその時はいても、だんだん、ボディーブローのように「なぜ、これがボツなんだ!」とだんだん後になって落ち込んできます。年末、だんだん落ち込みました(笑)。
 ほとんどの週刊紙はストレートなテーマの取り上げ方をしても(例えば、八ッ場ダムがいかにムダかを書いても、一都五県の一斉訴訟が前代未聞のスゴイことだと話しても)、ぜんぜん、企画が通らない。それで、「なぜだ~!なんのための報道だ!」と思いながらも、必死に、面白おかしい切り口を考えるわけです。
 そうしているうちに、自分が何を訴えようとしているのか、だんだん、分からなくなって、自信喪失してしまいます。だから何も考えず、ちょっとでも「いけるかも!」と思ったら、エイヤっと、編集者に相談してみる。編集者レベルを突破しても、企画会議で落ちてしまう。なかなか厳しい。そんなことを繰り返しています。あまり深刻に考えず、今年も頑張ってみます。

 ボツになったら、他の媒体に持っていくという手はあるのだけど(そうしろと編集者からもアドバイスされますが)、以下の企画に関しては、私が本当に書きたい切り口ではないので、しかし、事実として面白いことは間違いない情報なので、こちらに載せてしまいます。

 ただし、以下は、2004年9月8日に書いたもので、企画案中に出てくる「国土交通大臣」はすでに交代しています。(敬称略)

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【企画案】

福田VS中曽根“上州戦争”の遺児「八ッ場ダム」
二世議員たち、小泉首相、小渕優子はどうするか?

●話の筋

 かつての「群馬3区」は、福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三と、首相を3人も輩出した土地柄。現在でこそ、小選挙区制により二つに分かれ、福田康夫(群馬4区)と小渕優子(群馬5区)を輩出するが、96年に小選挙区制に変わるまで、福田派VS中曽根の“上州戦争”が激しく繰り広げられていた。
 「ダムへ沈む川原湯温泉へようこそ」というアーチ看板が観光客を迎えるご当地は、まさに、八ッ場(やんば)ダムを挟んでの“上州戦争”に翻弄され続けた。

 小選挙区制(そして中曽根康弘の終身比例第一位)によって上州戦争は終焉を迎え、上州戦争の主役たちは四半世紀を経て死亡もしくは引退。福田、中曽根、小渕にはそれぞれ二世議員が誕生し、八ッ場ダム予定地を抱える群馬5区では、小渕優子が新しい橋にテープカットする時代だ。
 ところが、計画以来52年が経過する国交省の八ッ場ダム事業は、こうした政変からも取り残され、土地買収さえ進まないまま、続行中である。

 水需要は頭打ち、脱ダムによる治水計画の破綻で、見直しが迫られる今、福田派の系図を継ぐ小泉内閣は、上州戦争の遺児とも言える八ッ場ダムをどうするのか。
 小渕優子の選挙区にある上州戦争の遺児に、彼女はどう決着を迫るのか?

伏線:ダム計画について政治決断すべきは、石原伸晃国土交通大臣。2003年11月、八ッ場ダム事業費を2110億円から4600億円へと倍増させたが、予算増額をいち早く承認したのは父親の石原都知事。受益地である他関係県を含む一都五県の知事に対し、今年9月10日、不要な支出を差し止めるべしと「住民監査請求」が行われる。

●背景

【かつての群馬3区】
・ 福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、首相を3人輩出
・ 現在は、群馬4区(福田康夫)と群馬5区(小渕優子)の二つに分かれている。
・ 八ッ場ダムに没する川原湯温泉は、この現在、群馬5区内にある。

【八ッ場ダムと3人の首相】
福田赳夫は、ダム計画を強力に押し進めた。強酸性の水質問題で一度は死んだ八ッ場ダム計画を、石灰をぶち込む中和工場+品木ダム建設により、強引に息を吹き返させた張本人。
中曽根康弘は、ここでもご多分に漏れず“風見鶏”ぶりを発揮した。福田に対抗して、ダム慎重論を唱え、地元住民を自民党に集団入党させ、ダム反対派の仲間と見せかけた。しかし、首相になるやいなや、一気にダム計画は進んだ。
小渕恵三は、何をしたか?“ビルの谷間のラーメン屋”と言われた小渕は、福田の政敵と言われた田中角栄に、ダム反対派住民をあわせるべく、目白に共に参じた。しかし、まったく効果なし。
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 というわけで、企画案を書くまでに、かなり勉強し、資料を読み、労力と時間を使ってしまうわけです。
 そんな中、企画を通り、記事を書き、書店に並んだ暁には、「やった~!」と思って、疲れが吹っ飛び、思わず、冒頭のように宣伝してしまいます(笑)。以上、昨年のボツの報告でした。

まさのあつこ atsukom@mrj.biglobe.ne.

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