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2005年1月26日 (水)

住民訴訟・茨城の陣

 今どきの裁判には、「パワーポイント」は欠かせないツールのようです。
 1月25日、水戸地方裁判所での「八ツ場ダム住民訴訟」第1回口頭弁論の第一報が、茨城から入ってきました。登場人物は、裁判官3人、原告側9人(弁護士3人)、被告側(弁護士5人、県職員3人)、原告側傍聴人40人。「緊迫した空気のなか開廷」したそうです。
(「公判」と書いたら、それは刑事事件用語で、民事(行政訴訟)は「口頭弁論」だとのこと。スルドイご指摘ありがとうございました。)

 以下、「八ッ場ダムをストップさせる茨城の会」の神原禮二さんからの報告の転載です。
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 口頭弁論に先立ち、茨城の会は、12時30分より法廷に入りパワーポイントの設定・テストを繰り返し、2度にわたる陳述演習の感触を確かめました。
 パワーポイントの威力は、入廷してきた被告側弁護団の意表をつかれた表情からも明らか。
 開廷以前に流れを引きよせました。

 意見陳述は、嶋津暉之さん、藤原信さん、田中清子さんの応援を得た茨城の会40人、被告側14人、報道関係12人が見守るなか、取手市の塚越恵子さんが静かに語りはじめました。
 テーマは「既に必要性のない利水・治水」「総額8800億円、茨城県の負担390億円という税金の無駄遣い」「50年余にわたる地元住民の苦しみと補償」。パワーポイントの図表と語りが一体となり法廷をぐいぐいと八ツ場問題へ引き込んで行きました。

 2番手は霞ヶ浦の水質保全に携わる農学博士の濱田篤信さん。テーマは「危険な岩盤と地質」。危険極まりない所にダム建設を強行する行政の無責任が、穏やかな濱田さんに怒りの火をつけました。スクリーンの横に立ち、パワーポイントの図を指す濱田さんの怒りを秘めた陳述は感動的でした。

 最後は霞ヶ浦導水事業裁判のリベンジを期す柏村忠志さん、茨城の水問題をライフワークとする専門の立場から、膨大な水余りをデータを駆使して陳述。被告はもちろん導水裁判を棄却した伴弁護士、松本裁判官を追い込んで行きました。
 しかし、とどめを刺すべく「導水事業の実態を審理することなく棄却した判決は、その後の包括外部監査が指摘する水余りをいかに受けとめるのか」の段に入る直前、松本裁判官より時間切れの制止があり、無念の陳述となりました。

 後、坂本弁護士より「あらかじめ陳述内容を知っていた裁判官が意識的に止めたのではないか」の解説に無念ではあるが、それだけ追い詰めたと納得。

 被告側は後日検討のうえ反論の陳述をする旨の発言。伴弁護士は薄笑いを浮かべながら「ダムの必要性は原告と全く見解を異にする。機会があれば反論するが、それよりもこの訴訟が裁判に馴染まぬもの故、その点を陳述する」と語り、原告側と調整の結果、以下のように公判日程が決められました。

 第2回公判:3月29日(火)午後1時30分、水戸地法裁判所301号法廷。

=以上転載でした=========

「この訴訟が裁判に馴染(なじ)まぬ」ってどういうこと?

 報告を読んでいて思わず「でた~!」と笑ってしまいました。

 被告側(茨城県)の弁護士が述べた「この訴訟が裁判に馴染まぬ」というのは、どこの住民訴訟でも聞かれることだと常々聞いていはいましたが、本当に言うんだな~という意味の「出た~~!」です。

 「地方自治法」第二条14項 に「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」とあります。

 利水に茨城県が費やす「経費」、それに対する「効果」を考えた時、そもそもの目的である「水」が(52年前に欲しかったが、現在は)足りている場合、「最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」という義務に違反していると訴えることのどこが、「なじまない」というのか。

 水が必要だ、そのために税金を使う必要があると、もしも、茨城県が言うのであれば、堂々と、水が必要であること、そのための最小の経費なのだと訴えればいい。それができずに「この訴訟が裁判になじまぬ」というのは、あまりにも姑息。

まさのあつこ atsukom@mrj.biglobe.ne.jp

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