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2005年2月26日 (土)

過大な洪水想定

 さて、クライマックスの一つです(まだまだあります)。
 八ッ場ダム問題における最大の問題は、洪水が過大に想定されていることです。その過大さが、現実離れしたものであることは、河川工学をやっている人々の間では、実は、常識過ぎるほどの常識になっています。(国交省はもちろん自覚しています。目を背けていたいだけです)

 どれくらい過大かと言えば…、利根川水系では、国交省は八ッ場ダムにこだわっていますが、実は、あと20個ダムを作らないと、いけないというほどの、す~んごい洪水が来ることになっています。でも、過去そんな雨、降ったことがないんです。

 ダムをあと首都圏に20個。誰がどう考えても、実現可能性がない。それなのに、計画を立て直さない。その想定自体がウソなんだと言えない。ほんとうに可哀想な人々です。過去に先輩官僚たちがやった亡霊にうなされる現在の官僚たち、その答弁が以下の通りです。

塩川鉄也議員:
利根川の基本高水22,000トン/秒の算定根拠は?

河川局長:
一般的なそれぞれの水系について、どう流量を決めていくかをお話したい。まず、水系ごとの重要性を判断して、確率を、何分の1の安全度を目標にすると決める。たとえば200分の1。この200分の1の確率に総統する雨量を算定する。その雨量に基づいて河川の流出計算を行う。その結果としていろいろな数字がでてくる。それを総合的に判断して定める。利根川の場合、200分の1の雨量による算定は21200。それに加えて、実際に降った雨として、昭和22年9月のカスリン台風による実質降雨により算定し、22,000。そこで基準地点の八ッ斗(やった)島で22,000と定めている。

塩川鉄也議員:
ダムの治水効果は否定しないが、22,000のピーク流量だと今後いくつの治水ダムはいくつ作ることになるのか?これに対応するためのダムでの治水効果ですね?いくつのダムを作ることになるのか。

河川局長:
さきほど基本高水のお話をしたが、利根川については、河道への配分流量は16,000トンという計画。差の分なので、6,000トンを何らかの方法で調節していく。ダムというのは一つの方法。遊水池も合わせて考えていかなければならない。これからダムをいくつ作らなければならないかは、詳細なダム地点の検討を経ていくので、数字はいくつというのはございません。6,000トンをなんらかの形で調節していなければならないので、八ッ場ダムのあとのダムについても、これから検討しなければならない

塩川鉄也議員:
既設のダムと八ッ場ダムを含めて、実際、いくらカットできる数字になっているのか?6,000トンのうち。

河川局長:
今、数字を持ち合わせていないが、6,000トンのうちの、まだ比率としては3割とかにしかなっていないのではないか。

塩川鉄也議員:
6,000トンの洪水調節必要量のうち、既設の6ダムと八ッ場ダムも入れて、1,600トンですから残りは4,400トン。単純計算で八ッ場ダム含め7ダムで1,600トンですから、残り4,400トンなら、同規模が20のダムが必要。これから20近くのダムを作るのが可能なのか?現実的だと思うか?

国土交通大臣:
すべてをダムでやろうということではない。さまざまな方法がある。一番いい方法を地元との協議できめていかなければならないと考えております。

塩川鉄也議員:
いや、遊水池とかダムなんですから、ダムなんですよ。そういう点でも、これから20近くもダムを作れる見通しが本当にあるのかどうか。そこをそもそも考え直す必要があるのではないか。

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おっと。友だちから電話がかかってきました。明日のお弁当はどうすると?
買い物にいかないと、今晩食べるものもありません。
ちょっと主婦してきます。

まさのあつこ atsukom@mrj.biglobe.ne.jp

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コメント

まさの様、本日が始めての書きこみです。
私は八ッ場ダムで水没をする川原湯温泉の住民です。
あなた方のおっしゃることは十分には分かりませんが、
明日の飯にも困っている地元住民が切迫している問題で、
明日の弁当のおかず程度の話で収められては迷惑です。

私たちは今を真剣に生きています。
その中で国土交通省にも私たちの要求はして行きます。

貴方がたが予算額のことでもめることは、私達が知る由もありませんが、
あたかも地元住民が無駄使いしているような言い方は納得できません!

貴方自身川原湯温泉とその周辺をご存知なのか?それさえ疑われます。

平成17年2月26日現在、タバコ屋1件・土産屋1件・食堂1件・旅館13件
・郷土料理店1件・すし屋1件・床屋.美容室3件・・・
私たちはこの中で生きているのです。

投稿: 水出耕一 | 2005年2月27日 (日) 01時07分

水出耕一さま
読んでくださって、コメントまでくださってありがとうございます。
「タバコ屋1件・土産屋1件・食堂1件・旅館13件
・郷土料理店1件・すし屋1件・床屋.美容室3件・・・」になってきたのですね。
昨年、川原湯温泉を訪れた時、数年前に初めて行ったときには無かった広場が、川原湯温泉から駅の方へ降りていく左手に出現していたのを思い出します。
風景が変わっていく中で、53年の月日の中で感じる怒り、どこにぶつけることもできない怒りやその他、言葉などにはできない感情の中におられること、感じます。

「その中で国土交通省にも私たちの要求はして行きます」
 そのお手伝いをさせてくださいませんか?ダムができようと、できまいと、最も大事なことは、最も辛い思い(思いだけではなくどうにも思い通りにならない生活)をさせられた水出様達が、報われる(一部でも報われる、本来ならすべて報われる、それ以上に報われる)ことだと思っています。
 土足で立ち入りたくないので、取材もこれまで、私は遠慮しいしいやってきました。初めて八ッ場を訪れたとき(数年前)、「あんた、来るの50年遅いよ」と言われました。
 遅かったと思います。でも私は50年前に生まれていませんでした。その計画がまだ生きていること自体、問題だと思っています。
 
 決して、地元住民の方が、無駄使いをしているなどと考えている人間は、一人もいません。それだけは、確信していただきたいと思います。逆に、ダムができようができまいが、国は、この半世紀の迷惑に対し、地元の皆さんに損害賠償もしくは慰謝料を払うべきだとすら思っているのです。
 とりいそぎ、心より、コメントをくださったことへのお礼と、その勇気への尊敬をこめて。(まさのあつこ)

投稿: まさの | 2005年2月27日 (日) 01時28分

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