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2006年2月20日 (月)

ダム行政の新しい法則

 「もうこれ以上のダムは作らない。いよいよ首都圏でも始まったということですな」と社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会の司会役の近藤徹委員長が言った。関西の淀川を意識してのことだろう。関東での脱ダムを宣言するのは私だ、という得意げな表情が、その口元に現れた。利根川水系の河川整備基本方針案を審議したまとめの席でだ。

 簡単に言うと、彼が言おうとしたのは「利根川水系では八ツ場ダムが最後のダム」ということだが、実は、それは聞こえはよくても、まったく理屈にあっていなかった。

 国交省の利根川水系の資料には「新規の洪水調節施設」のことが書かれていて、国交省の示す「基本高水」をクリアするには、まだまだ何基ものダムがなければ計算が合わないのだ。逆に言えば、本当はもう八ツ場ダムも要らないことにもつながっている。

 首都圏の脱ダム宣言もいいが、基本高水からの計算には合っていない。

 複数の水系の河川整備基本方針の策定の場を傍聴し、資料を見た結果、国交省河川局なりに新しい法則を敷いたらしいことが見えてきた。各水系のほとんどは、その法則になら当てはまる。

 法則は以下の通りだ。

1. 「基本高水」は変えない。(ここから先は2つに分かれる)

2. ダム計画が動いていないところは、「基本高水」を神棚に上げて、つじつまだけ合わせる。利根川でも那賀川でも、つじつまあわせとして「新規の洪水調節施設」と書き込んでいるが、それがダムなのか遊水地なのかは極めて曖昧にぼかして「未定」であるというフリをするが、実は、やる気も場所も必要性もない。

3. ダム計画が動いているところは、あくまで「基本高水」を金科玉条としてダム計画を進める。

国交省が定める基本高水は過大だと言われ続けてきた。
ダム事業を進めるための机上の計算だと言われてきた。

2と3の使い分けが、その証拠として積み上がりつつあると思う。

まさのあつこ atsukom@mrj.biglobe.ne.jp
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