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2006年10月20日 (金)

そして審議の中身

以下、1019日、球磨川水系河川整備基本方針検討小委員会に傍聴に訪れた須藤さんが熊本の仲間に報告をした中身です。これも許可をもらって転載します。須藤★特派員の川辺川レポート!霞ヶ関編です。行間など変えています。(念のため。川辺川は球磨川の支流です)

***

須藤です。先ほど東京より帰宅したところです。取り急ぎ、今日の報告をいたします。詳しいこと、あるいは不足している部分については傍聴された方々からのご報告があると思いますので強く印象に残ったものをいくつか簡単にご報告します。

■潮谷知事発言について

本日の委員会は門松河川局長の挨拶から始まりました。

「ピーク流量を前回定めていただいた。各河川の治水を考える上で『ダムありき』の計画を立ててはならないし、『ダムなし』の計画を立ててもならない。先入観をもたず、地域ごとの環境などを考慮して最適の方法で治水計画を立てることが(私共の)基本的な考えです」という内容でした。

それに潮谷知事は毅然として反論しました。

「門松局長が『前回、定めていただいた』と発言された基本高水流量の7000トン、9900トンについては、私は理解しずらいものがある。私は納得していません。私自身が納得できていないのに、県民へ説明することは素人である私にはできません。国交省はこれらのことをきちんと分かりやすく説明する責任があります」ときっぱり。

委員会終了後の記者会見の場でも「基本高水流量が前回の委員会で委員長裁定で定まったという認識はしていますが、私がそれを納得しているわけではありません。」と知事。

「河川整備方針を立てるにあたって、(球磨川水系では)かなり時間をかけているが、治水は一刻も早く方針を立てることが求められている。時間がかかっていることについてのご意見は?」という記者さんの問いに対して、「これ(時間をかけてじっくり話し合うこと)が、基本ではありませんか?」とお返事をしていました。

門松局長のコメントに対する「私は納得していませんよ。了解していませんよ」という知事発言のあと、会場全体がどんよりと重たい雰囲気に一変しました。知事を納得させるための「包囲網」が、全く効果がないことに改めて愕然とされたような感じでした。

これは、傍聴に参加された皆様も感じられたのではないでしょうか?

さて、委員会全体の報告です。

国交省の河道流量や治水対策の考えなどの本日の資料、それは住民討論集会の時の資料、観点と殆ど同じものでした。

●人吉の河道流量について、河床掘削による流量増大については「砂礫で構成される瀬・淵が喪失し、軟岩層が露出し、生物の生息・生育状況に大きな影響を与える。

●船下りの航路、河川景観の魅力を低下させ、地域の観光産業に大きな影響を与える恐れ。

●引提による流量の増大の可能性については、人吉の主な旅館や公共施設などを網羅した航空図を資料に添付。これらの建築物が移転しなければならないと主張。

●堤防嵩上げによる流量の増大の可能性については、市内にかかる橋や道路の嵩上げも必要となり、人吉市街地の殆どの区間で堤防の嵩上げが必要となり、氾濫した場合に危険となる地域が市街地全体に拡大するので、ありえない。

等など・・・引き提のこと、河床掘削のこと、嵩上げのことなど、住民討論集会の記憶が蘇る本日の国交省の説明でした。

更に、中流域での家屋の嵩上げでは、既に完了した嵩上げ地域も、(反対派の主張する数字を満足させるためには、)再度の嵩上げが必要であるなど。八代の深掘れ対策工事では、全体の施工量約38万トンに対し、これまで5.5万トン実施。アユなどに配慮した年間施工可能期間は11.12.1.2月だけ。というような説明が延々続きました。

■破壊された環境は元に戻せない発言

委員さんの発言については、「河床掘削などで軟岩が出たら自然環境を破壊する。、一度破壊された環境は元には戻せない。良好な河床形態がのこるような整備方針を」(中川委員)。をはじめ、多くの委員さんが「環境に与える影響を考えると・・・」という内容で、河床掘削については消極的な発言を続けられたと感じました。

一度破壊された環境は元には戻せない、という発言を聞いて、思わずのけぞりそうになりました。

ダムが環境に与える影響についてはいかがなものか、森林荒廃は? 森林の保水力は? 地球温暖化については? どうなんでしょうね。かなり腹立たしい思いでしたよ。改めて感じたのですが、一つ一つの発言が、とても恣意的な印象を受けています。

それと、国交省の説明ですが、河床掘削なら河床掘削のみ。堤防の嵩上げなら、嵩上げのみ。引き提なら引き提のみ。

そういう一つの方法に限定して「治水対策」を行おうと机上で計画して、これは不可能だ、これも不可能だという。誰も「一つの方法に限定して治水をやれ」なんて、言っていない。

いろんな方法を複合的に積み重ねて、環境に負荷を与えない方法を見つけていこうということを住民側はかねてより主張してきました。それをわかろうともしない、あの頭の固さ!

住民討論集会の「追体験」を、今しています。

ではでは、取り急ぎ。

==以上、須藤さんのレポートでした!

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