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2007年1月 9日 (火)

情報開示戦争、法廷へ

昨年の終わりにかけて滅茶苦茶忙しかったので(今年はこの言葉無理せずに使います)、新年早々、昨年の話題ばかりで申し訳ないのですが、情報開示戦争のさらなる続きなどでしつこくお知らせしてきた件です。

「審議会を公開しているんだから、議事録をウェブサイトに掲載するとき、当然、発言者名も一緒に公開すべきではないか」と、ある弁護士さん(って「僕のことですね」と先日お会いしたときに言われ、「そ~です~^^」と私)が1年前の日弁連のシンポジウムで主張したのを、「そりゃそうだ」と共感して以来、試行錯誤してきました。

審議会等の委員長(orコーディネータ)や出席者の発意・任意で「発言者名も載せましょう」と言えば、なんの問題もなく載せられることは、環境省関係の戦略アセスの意見交換会で、私自身が実地に体験しました。「載せてください」でなんの障害もありません。

ところが、国交省の社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会(長っ)の場合、河川計画課長や委員長や学者に「公開してはどうか」と文書や面と向かって提案してもダメでした。そこで、そんな馬鹿なと、情報公開法を使って開示請求をすると、「不存在」と返事が来たので、異議申し立てをしました。

簡単な図式にすると、開示請求(ワタシ→国交省)→「発言者名入りの議事録は存在しない」という行政処分(国交省→ワタシ)→異議申立(ワタシ→国交省)→諮問(国交省から情報公開・個人情報保護審査会)→理由説明書(国交省→情報公開・個人情報保護審査会)→理由説明書に対する意見書(ワタシ→情報公開・個人情報保護審査会)までで、審査が行われるときには、意見陳述をさせてくれ、という意思表示を私のほうがした段階で、この線は止まっています。

諮問されっぱなしで、延々と時間を引き延ばされたケースなどいろいろありますので、別の手も打ちました。情報公開の場合、行政庁への異議申し立てとは別に、司法へ訴えることができます。そこで、0611月に、以下のような訴状を提出しました。

そんなわけで、07年1月19日14:00東京地方裁判所606号に法廷での闘いが始まります。といっても単に書類のやり取りなどで5分もかからずに終わるようなのですが。情報公開クリアリングハウスのサポートや弁護士・西島和さんから有難く貴重なご協力をいただきます。

訴状(住所など略)

東京地方裁判所御中

原告訴訟代理人

  弁護士  西島 和

原告 政野淳子

被告 国

代表者法務大臣   長勢甚遠

処分庁   国土交通大臣

社会資本整備審議会河川分科会録音物等不開示処分取消等請求事件

 訴訟物の価額    160万円

 ちょう用印紙額   1万3000円

第1 請求の趣旨

1 国土交通大臣の原告に対する別紙処分目録記載の行政文書不開示決定をすべて取り消す

2 国土交通大臣は別紙行政文書目録記載の文書をそれぞれ開示せよ

3 訴訟費用は被告の負担とする

との判決を求める。

第2 請求の原因

1 原告の情報公開請求 (ここでは略)

2 国土交通大臣の不開示決定及び理由(ここでは略)

 ⑴ 不開示決定(ここでは略)

 ⑵ 不開示の理由(ここでは略)

3 本件各処分の違法性

⑴ 本件各議事録の行政文書該当性について

ア 処分庁の設置する小委員会の事務局である河川計画課(以下「河川計画課」という)は、小委員会の議事録作成を職務として行っている。

イ 河川計画課は、小委員会における速記録作成のため、民間速記業者と年間の単価契約を締結し、当該契約により納入された成果物を保有している。

ウ 河川計画課が職務として作成すべき議事録の作成にあたって、小委員会に出席した各委員に対し、各委員の小委員会における発言内容が正確に議事録に記録されているかどうかについて確認している。

エ 前記確認作業にあたっては、河川計画課の職員において、発言者名入りの議事録を保有していることが不可欠である。

オ 以上より、本件各議事録は、処分庁の職員が組織的に用いるものとして処分庁が保有している行政文書である。

 本件各録音テープの行政文書該当性について

ア 処分庁は本件各録音テープを作成している

河川計画課の職員は、河川計画課が職務として作成すべき議事録の作成にあたって、国土交通省が年度ごとに一括して速記録作成に関する委託契約を結ぶ民間速記業者(以下「訴外業者」という)との間で委託契約(甲7及び8・契約書、以下「委託契約」という)を締結し、訴外業者に委託して速記録を作成している。

河川計画課の職員は、訴外業者に対し、速記録の作成にあたり、「速記者を1名以上派遣し、テープ録音を併用し、ワープロにて速記内容を文書化すること」と指示し(甲7及び8・契約書)、訴外業者を利用して、議事に関する録音テープを作成している。

イ 処分庁は本件各録音テープを保有している

① 本件各録音テープは、処分庁がその業務である議事録作成にあたって作成する文書であり、処分庁の所有に属する。

② ところで、法2条2項の「保有しているもの」とは、所持している文書をいい、この「所持」は、物を事実上支配している状態をいい、当該文書を書庫等で保管し、または倉庫業者等をして保管させている場合にも、当該文書を事実上支配、すなわち当該文書の作成、保存、閲覧・提供、移管・破棄等の取扱いを判断する権限を有していれば、「所持」に該当し、保有しているといえる(総務省行政管理局編集『詳解 情報公開法』25頁)。

③ したがって、処分庁は本件各録音テープを保有している。

ウ 以上より、本件各録音テープは、処分庁が職務上作成し、組織的に用いるものとして処分庁が保有している行政文書である。

  本件各文書の不開示事由該当性について

 社会資本整備審議会運営規則第7条は、議事の公開について定め、同条1項は、特段の理由があるときを除き会議又は会議録を原則公開とすることを定めている。

小委員会は、これを受けて、同委員会の会議の傍聴を認めており、何人でも会議を傍聴することができ、傍聴した者が会議の内容を公表することは何ら妨げられていないところである。

 したがって、本件各文書は、情報公開法5条に定める各不開示事由に該当しない。

 ⑷ 以上より、本件各文書の開示を求める本件各開示請求は、いずれも法の要件をみたした適法なものであるところ、本件各処分は本件各文書を不開示とするものであることから、本件各処分には取消原因にあたる違法がある。

4 前記3記載のとおり、本件各開示請求は適法なものであるから、処分庁は請求に係る本件各文書を開示すべきであるのに、これを怠っている。

5 よって、原告は、行政事件訴訟法第3条に基づき、本件各処分の取消し及び本件各文書の開示を命じる判決を各求める。

以上

証拠方法(ここでは略)

附属書類(ここでは略)

文書目録

1 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第37回)議事録(発言者名入り)

2 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第37回)の録音テープ

3 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第38回)議事録(発言者名入り)

4 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第38回)の録音テープ

5 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第40回)議事録(発言者名入り)

6 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第40回)の録音テープ

7 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第44回)議事録(発言者名入り)

8 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第44回)の録音テープ

9 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第46回)議事録(発言者名入り)

10 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第46回)の録音テープ

11 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第48回)議事録(発言者名入り)

12 社会資本整備審議会河川分科会 河川整備基本方針検討小委員会(第48回)の録音テープ

処分目録

1 平成18年5月15日付行政文書不開示決定(国広情第43号)

2 平成18年6月2日付行政文書不開示決定(国広情第58号)

3 平成18年6月30日付行政文書不開示決定(国広情第91号)

4 平成18年8月2日付行政文書不開示決定(国広情第125号)

5 平成18年9月11日付行政文書不開示決定(国広情第155号)

6 平成18年10月12日付行政文書不開示決定(国広情第209号)

以上(最後にもう一つの処分を加えましたが、たしか上記から抜けています。後日直します)

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