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2007年2月25日 (日)

余った農業用水の再配分で八ツ場ダムは要らなくなる

毎度おなじみ?「グローバルネット」」((財)地球・人間環境フォーラム発行)編集部のご了解をもらって連載3回目(20071月発行) 一ヶ月遅れの転載です。表や写真もあるのですが、作業時間が取れず載せることができていません。少々お待ちを!コメントやトラックバックしてくださった皆様ありがとうございます!

川、開発、ひと 日本の経験 アジアの経験 ③

余った農業用水の再配分で八ツ場ダムは要らなくなる

誰でも一度や二度は「無駄遣いはダメ」と言われた経験がある。自治体の場合はもう少し高級な言葉で、地方財政法4条1項により「地方公共団体の経費は、その目的を達成するための必要且つ最少の限度をこえて、これを支出してはならない」と求められる。

国土交通省の八ツ場ダム(群馬県)は、無駄であると裁判になった事業だ。利根川の支流・吾妻川で1949年に調査が着手され、58年になる。水没予定地の反対や強酸性の水質問題で長引いた。代替地の分譲価格が高すぎるなどいまだに問題をはらむ。「無駄」という言葉は地元住民には残酷に響くが、否めない事実だ。

下表は利根川・荒川(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京)で保有される水利権(水を使える権利)と2002年における最大取水量を示す。見ての通り35%相当の計42t/秒の余剰水を抱える。その大半が農業用水だ。非灌漑期にはさらに余る。八ツ場ダムで開発される水利権は灌漑期で10t/秒なので、作れば余剰が40%に増えるだけだ。

この馬鹿げたダムを止められない理屈の一つには、1985年に作成した利根川・荒川の水源開発基本計画(フルプラン)がある。需要予測を264t/秒とはじき出し、2000年までに170t/秒を確保する計画だった。2002年の実績でさえ78 t/秒。予測のたった3割だ。計画は破綻したまま、更新さえされていない。それでも事業は進んでいる。

利根川・荒川の水利権と実績(2002年) 単位 t/

                            水利権    最大取    水量余剰

水道                      42           38           4

工業用水               19           15           4

農業用水               59           25           34

合計                      120         78           42

国土交通省関東地方整備局から入手した

最新の「水利権」と「最大取水量の合計」から余剰を計算

公金支出を監査しない監査委員

国は計画を中止するどころか、2003年には事業費を4600億円へと倍増させ、完成予定を2010年に延ばした。受益地である1都5県の負担金は2679億円に上る。この事業への公金支出は不当ではないかと、「八ッ場ダムをストップさせる市民連絡会」がオンブズマンらを巻き込んで結成され、20049月、4千人を超える一斉住民監査請求が1都5県で起きた。2ヵ月後までに全都県で請求は却下されたが、その背景は驚くべきものだった。

例えば、埼玉は「公金支出の原因行為について重大かつ明白な違法性を提示していない」と理屈をつけたが、住民が監査委員会の議事録を請求すると、監査委員は何も調査せず「却下ということになるのか」と県職員に質問し、職員が「自治法の定める要件を満たしていない」と答えただけだったことが分かった。監査制度は機能しなかった。請求人たちは淡々と、しかし速やかに、首長らを被告に各都県で住民訴訟を開始した。2年目にしていまだ続行中である。

地下水放棄の愚行

各都県が持つ水利権に視点を落とすと、問題はさらに見える。表の数値には各都県の地下水や二級河川から引く水を含んでいない。フルプランとは独自水源を反映せずにつくられた非現実的な数値だったのだ。それどころか河川・水道行政はダムに参画すると、安価でおいしい地下水を放棄しなければならない仕組みを持つ。この愚かさに気づいた議会は当然のように意見書を可決していった。

2004年には、東京都で小金井、東久留米、小平の3市議会が八ッ場ダム建設計画の中止を求める意見書を、また小金井、小平、多摩、国立、西東京、日野、昭島、国分寺、武蔵野の9市議会では地下水を安定的に飲み続けることを求める意見書を可決させた。これら多摩地域では約3割を地下水に依存しており、2006年度の東京都予算編成時には市長会からも地下水を使い続けるための要望が出された。しかし都は政策を転換していない。

農業用水が転用できないからダム

一方、放棄すべきでされていないのが農業用水だ。最大時でも権利の半分も使っていない。たとえば都内の農家は灌漑期に22t/秒の水利権を持っている。これは1968年に土地改良区などで調査されたデータで、現在の農地は当時の61の面積しかない。

埼玉では160t/秒の農業用水のうち、県が情報を出し渋る中で明らかにした「主要な農業用水の年間取水量実績」から灌漑期分を推定すると約80t/秒しか使っていない。03年までに国と県で10t/秒に満たない量を水道に転用したが、非灌漑期は水を使わないため転用の対象がないと、八ツ場ダムに求める水利権は非灌漑期の方が多い。非灌漑期は水道水の使用も減る事実はこの理屈からはまったく抜けている。

説明責任も果たしていない

こうした机上のつじつま合わせと共に取材で驚いたことがある。水利権と使用実績が納税者に説明できるよう情報を整理・公表している都県は一つもないのだ。千葉県は、県内外の水利権と実績が書かれたウェブサイトを明示したが、それらを合計しても実績(204t/秒)が水利権(45t/秒)の4倍以上多い。数字が合わない、と再度尋ねると、県管理の川から取る数値など(129t/秒)が含まれていないと言う。地下水はそのデータにすら含まれていない。国はともかく、県でさえ地下水を反映した水行政を展開していない。

群馬は、実績は答えるが水利権は隠そうとする。把握していないのかと聞くと、管理者がバラバラで「そういうものをひっくるめないと数値が出ない」と言う。しかし全体を把握できないまま八ツ場ダムに参画したのかと突っ込めば「公表はしていない。整理し終わっていない」とかわす。整理し終わっていないのに八ツ場ダムへの参画を決めたのかと、さらに問えば、どこの水道供給事業で何tと個々の水利権を羅列し始めた。

栃木、茨城を含め、訴訟で問われた柱の一つである「水余り」に対する説明責任を果たすデータがどの都県でも2年経ってなお整理されていない。整理・公表すればダムの不要性が明らかになってしまうからだろうと思わざるを得ない。

1994年に米国開拓局の元総裁ダニエル・ビアードが「ダム建設の時代は終わった」と表明した当時、日本ではさほど注目を浴びなかった論旨がある。それは、「農業用水は受益の多くを受けながら、コストは一般納税者に押し付けた。今後、水の配分を適正に行えば新しいダムは要らない」という論旨だ。日本で聖域であり続けた農業用水にも同じことが言える。転用や再配分を進め、地下水資源を水行政に反映していれば、八ツ場ダムは不要だ。司法や議会のチェックをすり抜けようとしてもこの事業に未来はない。

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環境ホルモンとフニン

え~、ご案内です。

転送歓迎

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ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議

子どもプロジェクト 連続セミナー 第5回

『不妊治療』を考える

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【日時】2007年3月3日土曜日

3時30分~16時30分(開場13時)

【会場】東京芸術劇場 大会議室

豊島区西池袋1-8-1

(池袋駅西口地下2b出口すぐ)http://www.geigeki.jp/

【参加費】1,000円(会員500円)

【講演者】

1.「子どもを取り巻く環境とリスクを減らす方法」

   戸高恵美子氏

(千葉大学環境健康フィールド科学センター助手)

 胎児期・小児期は、人の一生の中で感受性の高い時期です。

卵子と精子が受精すると、本のわずかの「ゆらぎ」で正常な

発達ができない場合があります。現在、日本では出生時点で

1~2%、外見から判断できる先天異常が発生しています。

原因は、遺伝的なものもありますが、ほとんどはわかっていません。

 過去には、サリドマイドやジエチルスチルベストロール

(DES)などの薬剤によって、胎児に先天異常が発生した

例がありました。先天異常ではなくても、現在小学生の

約3~4割が何らかのアレルギー疾患を持っており遺伝な

原因によらない環境由来の疾患が最近増加していると考えられます。

 人の発生と先天異常の説明とともに、新たな取り組みである

「環境改善型の予防医学」について紹介します。

2.「知る人ぞ知るでは済まない不妊の話」

   まさのあつこ氏

  (『日本で不妊治療を受けるということ』(岩波書店)著者)

 10組に1組のカップルは不妊であるといわれている日本。

しかし、不妊治療を受ける患者側にとって、実際の治療がどの

ようなものかは、ほとんど知られていません。患者への情報提供

や心のケアが足りていないことなど、不妊治療をめぐる体制に

ついて、ご自身の不妊治療経験も交え、不妊治療のあるべき姿を考えます。

※講演会後に会場での交流会(16:30~16:50)、その後に

会場外での懇親会も予定しています。こちらも是非ご参加下さい。

【会場にいらっしゃる皆様へのお願い】

会場には化学物質過敏症の方や化学物質に敏感な方も

いらっしゃいます。会場には、化粧品、香水、クリーニング

から戻ってきたばかりの衣類の着用等を避けるようにご

配慮くださるようお願いいたします。

【お申し込み】不要

【お問い合わせ】

ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議

住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷121戸田ビル4階

TEL03-5368-2735FAX03-5368-2736

URLhttp://www.kokumin.kaigi.org 

団体連絡先:kokumin-kaigi@syd.odn.ne.jp

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講演者プロフィール

戸高恵美子氏 プロフィール

1963年生まれ。清泉女子大学英文別科卒業後、カナダ・

モントリオール市のコンコーディア大学で環境学を学ぶ。

1993年帰国後、1996年から5年半環境新聞社記者。

2001年から千葉大学助手。環境と人の健康との関係について研究。

まさのあつこ氏 プロフィール

英会話学校講師、コンピューターのコンサルタント会社

勤務の後、通訳.翻訳業のかたわら、1995年から徳島県

木頭村の細川内ダム反対運動にかかわる。インターネット上

で、「ダム日記」を掲載。1998~2000年まで衆議院

議員のもとで秘書を務め、主に環境関連法案作成サポートに

携わる。2001年、再び衆議院議員の政策担当秘書に。

2001年に退職。不妊治療生活に入る。

現在はジャーナリスト。共著書に「ハンドブック市民の道具

箱」(岩波書店)「Q&Aもっと知りたい環境ホルモンと

ダイオキシン-問題解決へのシステムづくり」(ぎょうせい)

「日本で不妊治療を受けるということ」(岩波書店)「八ツ場ダムは止まるか」

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続・川を住民の手に

こちらでお知らせした「川を住民の手に」シンポジウム&要請、↓このjanjanページに音声とともに全様が追体験できます。

66の市民団体が「河川行政の民主化を求める要請」を国交省に提出

関さん、コメントをありがとうございます。

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2007年2月24日 (土)

静岡空港と産廃に抗議して自殺

26日、静岡空港に反対していた一人の市民が、ガソリンをかぶってライターで焼身自殺した。

遺書として2通の抗議文が残されていた。

  1通は静岡県知事宛てで空港反対問題

  1通は静岡市長宛てで吉津焼却灰産廃問題

自殺されたのは、静岡県庁別館正面玄関前。

抗議文は、遺体のそばと、自殺直前40分前のmixiのブログにも残されたが当日に消去されてしまったという。

後者の産廃問題は公害調停中で、その議事が非公開であることを楯にとって、「マスコミに公表するな」と圧力がかかっていたという。「たいへん純粋な方でしたので、抗議の憤死をされたのです」

報道は自殺を事件として取り上げたが、その後、市や県がどうこの命がけの訴えに対応したかのかを報じていない。こんな事件すらもすぐに埋もれ、納豆のダイエットなど虚偽エンターテイメントに視聴者の目が集まる。

静岡空港問題にはいろいろな立場で関わった。この1ページを書くのに3週間がかかった私が言えた義理ではないが、世の中ほんとうにおかしい。

もっと知りたい方は、青山貞一氏の独立系メディア

◆静岡空港建設と焼却灰不法投棄に抗議し焼身自殺

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公共事業と市民参加-なぜ日本でPIが育たないか

とにかく転載

~~転載歓迎~~~~~~~~~~~~~

オーフスネット勉強会

◆ 公共事業と市民参加-なぜ日本でPIが育たないか ◆

オーフス条約が掲げる基準のひとつ「意思決定過程への市民参加」について、国内の事例を用いて制度上の課題などについて学びます。

今回は「日本の公共事業の仕組みの実態」や、PI手法が正しく普及、定着しない理由、新しい公共事業の仕組みのあり方と、今後のPIの望ましいあり方についておはなしいただき、意見交換したいと思います。

Speaker 佐藤正則さん(日刊建設工業新聞元編集局長)

Comment (しめぎ)博重氏(首都圏道路問題連絡会代表幹事)

日時:200735日(月)午後6時半~8時

場所:弁護士会館10階 1006AB (最寄駅 霞ヶ関)

地図 http://niben.jp/map/index.html

  *10階入り口に「環境法研究会」と表示されています。

先着48名 参加費:1000

主催:オーフスネットhttp://www.aarhusjapan.org/

/第二東京弁護士会「環境法研究会」

---------参加申込-----------------------------------------

0735日オーフスネット勉強会

宛先:小林 kobayashi@c-poli.org

氏名(                              

所属(                              

---------参加申込----------------------------------------

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「公聴会」か「聴くもん会」か?

原稿2つと編集作業に追われて(いまだにあと二つに追われているが)行けなかったが、222日(にゃ~にゃ~にゃ~で猫の日だと聞く)、埼玉で、利根川水系河川整備計画策定に向けた公聴会が開かれた。

下野新聞の記事がとてもよく書かれている、と公聴会に出席した人々が述べていた。

利根川流域市民委員会のブログにも公述内容あり。

行けないなりに思う。
この公聴会はアリバイ作りでしょ。河川法第6条の2の。

○流域住民が考えを明らかにすることと国の持つ説明責任は別物だ。公聴会で述べられた意見や疑問には答えるべきだ。その場を現時点では用意しているようには見えない。たった10人に絞ったわけで、絞ったなら、せめて、その10人の指摘した点には答えるべきではないか?

○どう反映されるのだ?

○公聴会を開いて意見を聴くというのなら、一体誰が何のために聴いているのかを行政側は最低、明らかにするのがエチケットだろう。田んぼの案山子ではあるまいし。確認できたのは地方整備局から来た2人だけだったそうだ。

○公述意見の中には手続きそのものへの異論も少なくない。1都5県にまたがるのに全体の公聴会はたったの10人に絞っている。意見を出させたくないという意図がアリアリだ。今回は「どんな川作りを望むか?」という意見を募集したわけだが、意見を求めるのであれば、また、河川整備基本計画の策定を前提にしているのだから、市民に分かりやすく、意見の前提となる情報を共有させるべきだろう。

○川に思い入れのある人は沢山いる。環境影響評価法では「環境の保全の見地からの意見を有する者」(8条、第18)であれば、誰でも意見を言うことができる。川についてもこの考え方は踏まえられるべきだ。1都5県以外の人間を公述人募集の時点でわざわざ除外したこと自体、政策的な整合性に欠ける。

おかしなことは山ほどある(残念ながら書く時間なし)
公聴会に先駆けて、意見募集も行っていた。
その結果はうがった言い方をしれば「意見を出ないように工夫した結果」と言えなくもない。

これを見て欲しい。↓
http://www.ktr.mlit.go.jp/tonegawa-plan/070223/img/kouchokaisiryo/4.pdf

●都民の人口の多さに対して、この関心の低さ。
変な知事が居座り続けるのはこのせいだともいえるし、
「防災」という観点から言えば、これは河川行政の失敗を示す。
川と自分との距離感、関心を持たせない河川行政はまがい物。

●若者の無関心、もう少しなんとかしたい。

●それにしても意見を寄せるというのはたいへんなエネルギーを要する。寄せられた意見は「宝」にして欲しいものだ。

●なんのために自分は仕事をするのか、私も今、頭が痛くなるほど考えながら仕事を選択しながら生きているが、ここは河川官僚には、改めて考えて欲しいものだ。自分はどんな時代に生まれたのか?考えて欲しい。

●ちなみに、皆さん、
財務省の19年度予算関連資料(PDF19ページを見て欲しい。
 
「脱・脱ダム」とか、報道され始めているが、そうじゃない。確実にダム予算は減っている中で、最後の不要なダムに固執する断末魔の叫びが、目だって聞こえてきているだけ。まもなく、その叫びに根拠がないことを読んでいただけると思う。少々お待ちを。

まさのあつこ

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2007年2月17日 (土)

川を住民の手に

214日、河川整備基本方針・河川整備計画策定問題に関するシンポジウム と、その前に行われた全国66団体による国交省への要請と、国土交通省河川分科会の河川整備基本方針検討小委員会で球磨川水系について10回目の審議をハシゴ取材しました。

シンポジウムには130人の市民、国会議員、マスコミが来て熱気はムンムン。

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公共事業チェック議員の会 

シンポジウムの国会側の主催「公共事業チェック議員の会」の現在の会員数は51名。次のような新体制になっているとのこと。 

会長 鳩山由紀夫 (衆・民主) 

会長代行 近藤昭一 (衆・民主) 

副会長 岡崎トミ子 (参・民主) 佐々木憲昭 (衆・共産)近藤正道 (参・社民) 

事務局長 保坂展人 (衆・社民) 

幹事 金田誠一 (衆・民主)  長妻昭 (衆・民主) 福山哲郎 (参・民主) 仁比聡平 (参・共産)辻元清美 (衆・社民)

市民66団体が行った国交省への要請は次の通り。要請事項への回答を国交省側は10分ほどで読み上げた。 この件は、また時間のある(ないかも)ときに報告します。 

【要請事項】

一、     河川整備基本方針の策定について 

      現実性がなく、実現不可能な基本方針を策定しないこと。 

      実質的に治水対策の選択範囲を限定するような基本方針を策定しないこと。 

      従前の工事実施基本計画の基本高水流量を踏襲するのではなく、森林の保水力の向上を評価し、科学的に妥当な基本高水流量を新たに設定すること。 

      検討小委員会において、住民から提出された意見書についての議論を真摯かつ丁寧に行うこと。 

      意見書提出者を検討小委員会に招致し、委員及び事務局との双方向の議論を保証すること。 

      意見書作成の際に必要な資料について、住民に提供すること。 

      検討小委員会において、傍聴者に発言の機会を与えること。 

      検討小委員会は当該水系現地で開催すること。 

二、     河川整備計画の策定について 

      河川法16条の22項に関して、「河川の状況に詳しいもの」として流域住民を公募し、その公募委員を加えた流域委員会を設置すること。 

      上記の委員会は完全公開とし、傍聴者に発言の機会を与えること。 

      上記の委員会は、流域住民との意見交換会を持つこと。 

      同条第3項に関しては、単に意見を聴くおくだけの公聴会ではなく、住民と河川管理者が議論を行うことができる双方向性の公聴会とすること。

      住民が意見書を作成する上で必要な資料を河川管理者が提供すること 

球磨川水系について10回目の審議 

赤木光代さんも伝えているように、河川法では河川整備基本方針段階では想定していないはずの具体的なダム名がこの水系については議論されてきており、熊本県知事がそれをいかがなものかと冒頭で釘を刺したにも関わらず、開き直ったように、審議すべきだという委員が現れはじめ、川辺川ダムの形までを元・河川局長である委員長が口にしはじめた。河川法崩壊だ。 

実は、他省(環境省)で現在、公共事業などを対象とした戦略アセスメントについて検討が行われている。そこでの参考資料 上位計画等の策定プロセス (PDFです)の8ページ目に示されているように、国交省は、具体的な洪水調整施設は河川整備基本方針の段階では決まらないので、戦略アセスの対象にはしないと防戦を張っている。 

ところが、国交省の小委員会で、その委員長、つまり元・河川局長である近藤徹委員長が今回やったようにダム名やその形の提案までが行われるならば、全世界のなんぴとも参加できる戦略的な環境影響評価が行われて然り。 

それはそれで拒み、国交省(建設省)だけですべてを決めることができた時代にいた元河川局長に基本方針の策定手続きに関与させ、旧法の頭で仕切らせるのは余りにひどい。 

最低でも、この元河川局長である近藤徹委員長は、辞任させるべきだ。 いくらなんでも、もう国交省の振付けたシナリオどおりに進む時代ではない。

さもなくば、戦略アセスの対象を最低でも基本方針段階に繰り上げて、そこで住民を参加させるべきなのだ。

まさのあつこ

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赤木さんや須藤さんから学ぶこと

赤木さんに転載させてもらってもいいですか?と伺ったところ、以下のようにお返事が来ました。

~~~~~~~

転載されるのにふさわしいかどうか。

そういう申し出もあるとまったく予想、意識しないで、ダム推進に対し敵意むき出しの、主観的表現を多く交えて書いてしまっているからです。

(略)

書き物は、対論を意識し、この場合、ダム賛成の人も反対にまわるような客観的な記述の仕方でないと、公にできないと考えていました。MLは、いわば身内の意見交換、情報提供の場ですから、傍聴に行きたくても行けなかった人に少しでも、つたなくても、ようすを知らせたい一心で書きました。

~~~わはは、これは↑無断転載、失礼失礼~~~~~~~~~

赤木さんの「一心」。

須藤さんの「一心」

世の中を動かすのは、こうした「一心」なのだといつも学びます。

プライドをかなぐり捨てて、ブザマにやっていこうと思いながらも、格好をつけてしまう自分を感じることがあります。物書きで食べていこうと思い始めてから、なおさら、その傾向は強くなってきているような気がします。

「書く」ビジネスは、必ずしも世の中を良い方向へ持っていくことと同一方向にはありません。その矛盾の中で、隙間を見つけて、もがいて、負けています。

そんなとき、「一心」に伝えようとする気持ちに触れて、私は鼓舞されます。

がんばるぞ~と「一心」に思えます。感謝!

まさのあつこ

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球磨川(川辺川)10回目の審議

214日、国土交通省河川分科会の河川整備基本方針検討小委員会で球磨川水系について10回目の審議が行われました。

熊本から駆けつけた赤木光代さんが、以下のレポートをメーリングリストでされていました。とても簡潔かつ的確な報告だと思いましたので、転載の許可をいただきました。赤木さん、どうもありがとごうございます!

~~~赤木光代さんの報告~~~~~~~~~~~~

ただいま帰宅しました。帰路は博多まで新幹線、博多から熊本まで特急「つばめ」です。受験シーズンのせいか、宿がなかったのです。高価ホテルならあるということでしたが、1度新幹線で帰ってみたかったのです。やはり、最速で5時間40数分の所要時間で、航空機の方が早いです。

本題、本題。

  「掟やぶり」と「違法行為」のちがいですが。掟とは、明文化されていない暗黙のきまり、法とは明文化されたきまりと考えます。近藤委員長の議事運営は、明らかに、掟やぶりどころか、違法行為です。国交省河川局が監修した、新河川法の解説書によっても、そうだといえます。

  今回の検討小委員会で、近藤委員長は環境を議題としました。県民の会と52団体は、今回の小委員会に向けて、環境を議題とすることはダムを前提にした議論であるので、河川整備基本方針策定を目的とする検討小委員会は、中止することを求めるよう委員である潮谷知事あての要望書を、2月9日県庁に出向いて提出しました。21人が参加して、要望しました。

   基本方針はあくまで、水系の抽象的長期プランであるべきで、具体的洪水調節施設まで踏み込んではいけないはずです。

   このような批判に対し、近藤委員長は今回の小委員会で環境を議題とすることを、委員からも「ダムができたら・・・」という質問が多々あった、知事も「いま議論されていることには、川辺川ダムの影が見え隠れする」と言われたと、ダムを前提とする環境の議題に入ることを、自らの責に帰さないようないい方で、踏み込んだのでした。

  委員長は、たとえそのような発言があったとしても、議長として、抽象的長期プランに議論を戻す義務がありました。なのに、そうしなかったのです。

   知事が「川辺川ダムの影が見え隠れする」と言ったのは、基本高水流量や計画河道流量の設定を、過大に設定しよう、設定しようとする、意図的な議論がすすめられていることへの知事の違和感を言ったまでのことなのに、言葉尻りをとらえて、「次回は川辺川ダムの計画があることを無視できない」と言って、治水、環境について(その前提でーーこれは委員長は言葉としては言わなかったが、事実上前提で)議論しましょうと言い、話をすすめたのでした。老獪(ろうかい)というか、元河川局長という、他に責任を転嫁する点で、官僚の鍛えられた気質・性癖を感じました。官僚で昇進する方々には、例外なくこの性癖が見られます。責任転嫁の性癖。

  しかし、私たち住民側が九州地方整備局に、環境を議題とすべきではないという要請をしたことや、知事あてに委員会の中止を求めるよう要望した努力も報われた場面もありました。

  今回、国交省事務局の説明が終わった後、委員長の議論への導入の言葉が終わるか終わらないうちに、潮谷知事がさっと手を挙げて、要員から素早くマイクを獲得し、環境の議論に入ることへの異議申立を発言しました。その発言に沿ってまとめたのが、このメールの冒頭に述べた違法であることの論拠です。

  また、今回、驚いたのは知事を除く他の委員全員が、ダムを是としているのではないということです。

  小松利光委員のように、相変わらず、私見では「ダムありき」ではない、が、ダムを抜きにしては考えられないと、ダムを是とする変化球を投げた委員もいました。小松委員は言いました。昨年7月の洪水被災住民の聞き取りでは、川辺川ダムは不要だとなる。昭和40年7月3日の(洪水のとき)、市房ダムの職員が酒を飲んで麻雀していたとという不当な風評について、(市房ダムは県営なので)県が説明責任を果たすべきなのに、これまで果たされてこなかった。市房ダムの操作への不信感をとり除くことがなされてこなかったことが問題。第2の市房ダムは要らないということでしょう。と、初めて公の場で、麻雀云々が発言され、あたかも、「不当な風評」について説明責任がなされていれば、ダム不信が除かれるかのような発言をする委員も、まだいます。

  また虫明功臣委員(福島大理工学類共生システム理工学類教授)のように、ここで川辺川ダムの議論をすべきかどうかでいうと、すべきである。清水バイパスは排砂バイパスとして使えるのではないかと、国交省以上に積極的な提言をして、国交省が狂喜乱舞して喜びそうなことを発言する委員もいました。すぐさま、国交省が、清水バイパスは旭ダムの例があるが、排砂は微細な砂だけだと、呼応しました。

  が、谷田一三(大坂府立大大学院教授・生物学)委員は、つぎのように発言しました。

  球磨川は何度も歩いたが、予想以上に痛めつけられている。アユは海から上がって来る。まず、遙拝堰で止められる。漁道に多額を費やすというのも大事だが、まずは堰き止めをしないことが大切ではないか。利水を外して治水プロパーでいくなら、新しい視点の治水施設を考えていいのではないか。

  谷田委員のいう「新しい視点の治水施設」とは、この場合、ダム以外の施設と考えてもいいのかなあと思えました。

  福岡捷二委員(中央大研究開発機構教授)は、河川の土砂の動態について発言。荒瀬ダムの撤去にかんする委員会の委員もしているが、土砂の動態、移動が球磨川では・・・(聞き取れなかったが、激しいということか)疎石、礫、巨石(30cm以上の石)が、球磨川の安定に寄与している。川の応答は、

大きな石がないときには、局所的にはそこに水が集中し、深掘れしていく。大きな石の役割りは大きい。砂礫層、大きな石がないことによってダムの下流に置き土するということだが、排砂ゲート、排砂バイパスに注目する。と、これも穴開きダムを想定したような、ダムを是とする変化球のように思えました。

  欠席のため、文書で意見を寄せた森誠一委員(岐阜経済大経済学部教授)は、「ダムという環境面にとっては不可逆的な状況がもたらされる施設が想定される上では、より慎重さが求められる」「治水による安全向上と河川の環境保全を同時的に議論すること」といっています。「原始自然の状況を再現することを望むものではない」といい、「河床掘削の量と箇所は・・・・(中略)河道掘削が過度である場合、それは河川環境面からも慎重かつ回避すべきである」とし、代替案に注文を付けています。熊日インタビューにある「小委の委員はダム推進派ばかり」という「断定的文言」には、そうではないと抗議しています。

  このように、委員のトーンは均一ではないことが、今回徐々に明らかになっています。「国交省の資料のいう通り」という、あからさまな追認の発言が減ったという印象を受けました。

  このところ3回ほど連続して、国交省はその回その回の議題に沿った、県がまとめた住民討論集会の論点整理の資料を出しています。知事が、住民討論集会で国交省は、ダム推進の立場から発言している、それをそのまま検討小委員会に出しているのは、ダムを前提とした議論をしようすることであり不当だという意味の発言をしました。その見透かしにあっと驚かされる思いでした。いわれてみれば、その通りです。それ以外の資料も、住民討論集会での国交省の主張を、補強するものばかりでした。ダムという具体的洪水調節施設について、基本方針を策定する委員会には出すべきではないのです。その策定の後に、整備計画で出すべきものなのです。委員長と国交省がタイ・アップして、違法行為に走っている。このツケは、いずれどのような形で表れるでしょうか。その点をうやむやにされたくないと、強く思われました。

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以上、転載でした。

この件は、熊本の地元紙、熊本日々新聞も伝えています。

まさのあつこ

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2007年2月12日 (月)

河川整備基本方針・河川整備計画策定問題に関するシンポジウム

転載歓迎とのこと

河川整備基本方針・河川整備計画策定問題に関するシンポジウム

日時:2007214日 13001500
場所:衆議院第1議員会館 第1会議室

 1997年の河川法改正は、官僚主導の従来の河川行政を住民参加型に変える大きな転機でした。河川法の目的に環境が加えられ、住民参画のもとに河川行政を進める土台がつくられました。その方向で実践されてきたのが淀川水系流域委員会です。
 ところが、最近は河川整備計画の策定において住民を排除する方向が顕著になってきました。住民参加型のモデルである淀川水系流域委員会を休止するとともに、吉野川、利根川などでは、住民の意見は公聴会で聴くのみとし、議論の場には住民を一切参加させないようになってきました。また、球磨川では河川整備計画の上位計画である河川整備基本方針の策定において川辺川ダムを強引に位置づけるため、科学的な根拠がない計画値が設定されようとしています。
 河川法改正の趣旨をかなぐり捨てて、改正前の状態に先祖帰りしたような国交省の姿勢をそのままにしておくわけにいきません。
 時代錯誤の河川行政の現状を明らかにするとともに、河川行政の改善、住民の参画を求めるため、下記のシンポジウムを開きます。是非、ご参加ください。
 なお、シンポジウム前に、国土交通省への申入れを行う予定です。

全体司会:公共事業チェック議員の会

内容:
基調報告
遠藤保男 (水源開発問題全国連絡会共同代表)
パネルディスカッション : コーディネーター 岡田幹治 (ジャーナリスト)
球磨川 中島  康 (子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会 代表)
吉野川 姫野 雅義 (吉野川シンポジウム実行委員会 代表)
淀 川 今本 博健 (淀川流域委員会 委員長)
木曽川 近藤ゆり子 (徳山ダム建設中止を求める会 事務局長)
利根川 嶋津 暉之 (利根川流域市民委員会 共同代表)
公共事業チェック議員の会
国会議員からのコメント

主  催:公共事業チェック議員の会
     水源開発問題全国連絡会

その他詳細はこちら

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2007年2月 8日 (木)

低炭素エネルギー開発

インド人スピーカーのピンチヒッターで、今日、ここでお話をしてきます。↓

ラオスのダムなどの話をしてきます

シンポジウム「アジアに迫る温暖化と低炭素エネルギー開発~バイオ燃料、水力発電CDM、天然ガス開発の持続可能性を問う~」

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