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2007年5月25日 (金)

祈りは誰が誰にどう伝えるべきか

Photo_30 ―――523日夕刻。今頃、安部首相は「フィリピン大統領を迎えてのシアゾン在京大使主催夕食会」なるものに出席している。そのアロヨ大統領の来日に合わせ、昨夜はフィリピン大使館前で、キャンドルを持った人々が「政治的殺害を止めて」というメッセージを掲げて、「キャンドル・ビジル(徹夜の祈りという意味らしい)」が行われた。

今日(2007523日)の午後は、「日・フィリピン首脳会談」も行われていた。

政治的殺害はいまだに止まっていない。それどころか、野党バヤン・ムナ党のオカンポ党首(下院議員)が(彼については世界、週刊朝日、週刊金曜日で書いたが、その後)逮捕された。彼はマルコス時代にも長く投獄されていた人物だ。また、2月に国連報告者が調査に入った後、証言した人物が殺害されるなど、痛ましい事件も起きている。政権に都合の悪い人物の言動が封殺され続けている。

「外面のいい暴力夫」が家庭内暴力を振るう場合、妻が助けを求めない限り、第三者がその家庭内暴力を見つけることは難しい。「フィリピン」の場合は、国内から助けを求める声が上がり、それで国連の特別報告者フィリップ・アルストン氏が調査にいったわけだが、軍の関与も指摘した中間報告が国連で発表されてなお、第三者である日本の首相はじめ政府は、アロヨ大統領に対し、生ぬるい外交辞令を繰り返すのだろうか。

英語メディアが伝えた抗議の祈り

Rights groups urge Arroyo to halt extrajudicial killingsKyodo News

ジャパンタイムズ記事(Wednesday, May 23, 2007

Protest vs political slays greets Arroyo in Japan (Reuters

アロヨ大統領の目には触れただろうか。そして、触れさせただろうか。

―――525日昼。その後、外務省が「日フィリピン首脳会談(概要)平成19523日」を発表した。「その他」の項目に括られている。一つのテーマなのに「政治的殺害」という項目にしなかったところに日本政府の及び腰が見える。

====抜粋===

4)その他

 安倍総理より、昨年12月の会談でも提起したいわゆる「政治的殺害」の問題についてフィリピン政府の取組は承知しているが、具体的措置の実施が一層進むことを期待する旨述べた。これに対し、アロヨ大統領より、「政治的殺害」は忌まわしい問題であって容認できるものではなく、昨年12月以来いくつかの措置に取り組んでいるとして、事態解明のための調査等への資金の投入、特別法廷の設置、軍関係者についての軍事裁判の実施、人権侵害被害者に対する経済支援等を説明した。

====

「その他」ではなく「政治的殺害」という項目を立てて、毅然と対応を迫る意志を表明すべきだろう。日本では、児童虐待の通報を受けた者がきちんと対応せずに子どもが死んだ事例がある。フィリピンの政治的殺害は、「子ども」にもおよんでいる。エスカレートする物事を沈静化させるには、何をすればいいのか。日本政府は自分の身になって考えた上で、隣国としての態度を取るべきではないか。

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