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2008年6月21日 (土)

捕鯨、「被害者」は誰か?

熊本県知事への手紙を電車の中で書きながら、八ツ場ダム訴訟の傍聴から帰ってくると、グリーンピース・ジャパン(GPJ)のメンバー逮捕のニュースが流れていた。この件は、日本社会にとっては一般人、マスコミを含めて、消化不良を起こす問題なのではないかと思っていたが、現実になったなと感じた。

     「税金」で調査捕鯨した鯨肉を乗組員が「おみあげ」として宅急便で送るチョロマカシを、罪でないと判断して「不起訴」した当局

     任意出頭しますと書類を出していたGPJにワザワザ「警察が踏み込んで逮捕する」という演出を報道させた当局。

「当局」によるこの二つ「判断」によって、「誰が被害者か」という本質が見えなくなったと思うからだ。消化不良以前の「罪」の要素を分解すると以下のようになるのではないか。

1.当局の不作為(鯨肉の「不正流用/おみあげ」不適発)の「罪」

2. 調査捕鯨船乗船員の「不正流用/おみあげ」の「罪」

3. 調査捕鯨船乗船員の「不正流用/おみあげ」を内部告発しなかった「罪」

4. GPJが鯨肉を持ち出した「功罪」

すべての罪は罪としたとして

この中には

1と3の裁かれない「罪」があり

2と4の「罪」(2が裁かれず、4が裁かれることになった)があります。

2の罪は4の罪なくしては発見されない「罪」だった。

2の「罪」が裁かれても、1の罪は決して裁かれることはない。

では社会は4の罪をどう受け止めるか?

たとえば、「鯨肉」を「放射性物質」と置き換えるとします。

4については「よくぞ暴いてくれた」と見方が変わるのではないでしょうか?

罪は罪だから犯すべきではないという論は常に正しい。

では成立し続ける1~3の「罪」は誰が「罪」であると指摘するのか?

西濃運輸は、立場上、「被害者」届けを出さざるをえなかったのでしょうが、本当の被害者は誰か、西濃運輸さんも含め、私たちは考えるべきではないでしょうか?

ところで、水産大手三社はすでに商業捕鯨をやらないと表明しているので、

http://www.asahi.com/business/update/0613/TKY200806130280.html 

調査捕鯨はなんのためにやるのか(商業捕鯨再開を目指していたのでしょうから)

税金のムダ使とならないように、水産庁もまた、立ち止まって考えるべきときが来ているのではないでしょうか。

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コメント

当方のブログリンク集にてご紹介させていただきました。

投稿: kkneko | 2008年7月 4日 (金) 01時12分

青森地裁で鯨肉横領裁判がはじまりましたが、税金のムダ使いが止まるかどうか今年が正念場になりそうです。
「検討はしましたがうまい解決策はありませんでした」という官僚の誘導・ごまかしの手口は、八ッ場ダムから普天間代替基地まで、今後幅広く使われそうな気がしてなりません。

宣伝で大変恐縮ですが、このたび当方で、沖縄辺野古への米軍基地移設と南極海での調査捕鯨について、日米両政府に中止を求めるインターネット署名を始めました。
-「いっせいのせ」でやめよう!! 辺野古移設と調査捕鯨!!
http://www.shomei.tv/project-1460.html
-"Stop Henoko Relocation & Research Whaling"
http://www.thepetitionsite.com/1/protect-dugongs-and-whales
(拙HPの案内・賛同者一覧)
http://chikyu-to-umi.com/kkneko/dandw.htm
賛同人には、米国から作家兼文学者ロバート・シーゲル氏、日本からは著名な動物学者の女子栄養大学名誉教授・小原秀雄氏に手を挙げていただきました。
よろしければご協力をいただければ幸いです。

投稿: ネコ | 2010年3月 6日 (土) 12時12分

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