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2009年5月12日 (火)

八ツ場ダム判決 傍聴メモ

2009年5月11日午後2時判決言渡(103号法廷)を傍聴。

- 「裁判長、撮影を開始していいでしょうか?」「残り30秒です」「終了します」と、テレビカメラの撮影が冒頭1分。(国会だっていまどきライブでネットで傍聴できるんだから、裁判所だって、テレビカメラぐらい常時撮影をさせるべきではないかと思う。司法権力なんだから、しっかり機能しているのかどうか、国民が監視できるようにならなければならないのではないか?)

-2004年11月22日に提起された一都5県の八ツ場ダム住民訴訟で最初の判決となる東京地裁の判決とあって、傍聴席は満員。溢れていた。

- 原告側は裁判所に主旨を説明して欲しいと要求をしていたという。 しかし、裁判長は「却下」「棄却」という結果を述べて、判決はものの二,三分で終わった。
- 原告達が驚いいていたことに、裁判官が4月1日で全員変わっていた。
- 判決文を書いた裁判官はすでに異動し、裁判をまったくフォローしていなかった裁判官が、単にその判決文を読み上げたのだ。

判決は「棄却」と「却下」から成り立っていた。
弁護団の広田弁護士の解説を噛み砕いていうと以下のようになる。

-「却下」は実質審議に入ることなく門前払いの意味。
-「棄却」は、実体的に審理にはいったが訴えを認めない意味。
-最初に裁判官は「却下」すると3点述べ、「その余はすべて棄却」すると言った。
-門前払いの内容は3点。
・ダム使用権の設定を放棄すべきという訴えは却下。
・都知事、被告課長に支出命令をさせない権限はないから却下。
・支出されたお金について差し止めを求めても、いまさら意味がないでしょうと却下。
-その他はすべて棄却。原告の主張を認めるに足る証拠がないということだ。

つまり、原告が、治水、利水面で八ツ場ダムはなぜ不要かと論拠を積み上げ、1)ダムの使用権を設定し、2)支出命令を出し、3)支出することは違法だと訴えたのに対して、裁判所は門前払いをしたのだ。

東京都を相手取った原告を含め、他の県で原告となっている人々の感想を一部紹介する。

●原告団長(深沢洋子さん)
本当に残念な結果です。実質審理にははいったけれどもこちらが知力を尽くして、気力を尽くして立証したことをその論理性を認めなかった。被告、行政側の言っている主張をほぼ鵜呑みにした。行政が過大な予測、ごまかしをしても、それを裁判所は認めないということで、非常に司法権が機能しているとは思えない残念な結果だったと思います。今後も頑張ります。

●東京の原告(田中清子さん)
この4年間、八ツ場ダムはムダだという立証を積み上げてきた。治水上も利水上も必要はないということが明白になったはずなのにこういう結論は信じられない。公的な資金をつぎ込むなんて耐え難い。不当判決だ。

●千葉の原告(中村春子さん)
三権分立がなっていないんじゃないかなって。私たちが原告だからというのではなく客観的に見てもおかしい。

●茨城の原告(神原さん)
残念です。神も仏もないなぁ。江戸の敵は水戸で打ちます

●埼玉原告(河登さん)
これは司法という権力の一角の判断。神さま仏さまの前にもう一つの権力がある。政治を変えよう。

●群馬原告(角田さん)
相変わらずの訴訟制度。今日の判決を聞いても官僚裁判。住民が戦っていかないと変わらない。「却下する」だけ聞こえた。判決理由はまったく分からない。

●東京原告(標さん)
行政訴訟で一番問題なのは、行政の裁量権を大きく見ること。東京地裁の裁判官はエリート中の中。ほとんどの裁判官が出世コースを歩いている。行政に対してものを言えない。判決文を書いた裁判官は変わってしまったが出世コースの中でやっちゃったのではないか。

●東京原告(渡辺誠さん)
判決があれなら、メールで事足りるんじゃないか?初めて原告になったが裁判を通じて違和感を感じた。裁判長が来て皆が立ち上がるとか、(証人尋問で)東京都の水道局の人がタジタジになっていたのにあんな判決になるとか。オカミには逆らうなみたいな匂いが漂う。言い方は悪いけど腐臭がするというか。

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