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2009年6月 7日 (日)

公文書管理法案審議(その9)

ここ↓からの続きです
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-1b9a.html

政策形成過程としての「審議会」の議事録
吉井:防衛省には宇宙開発利用推進委員会というのが設けられています。宇宙基本法を根拠に、防衛省が宇宙で軍事利用を具体的にどう進めるかの議論をしています。この委員会は、これまで三回行われていると思うんですが、議事録は公開されていないんですね。議事要旨というのをいただきましたが、余りにもお粗末な、メモ書き程度の紙一枚です。議事録を作成していないのではないかというふうに思われますが、今回の法案を提出している以上、防衛省は、やはり文書管理の不適切事案を反省して、改善して、そして議事録をきちんと作成する。つまり、議事録を残しておかないと、公文書館をつくっても公文書として来ないわけですよ。これについて、どういう扱いをしているのかを伺っておきます。

松本政府参考人:本委員会については、率直な意見交換を行うため非公開といたしまして、委員会における個々の発言者の氏名あるいは発言内容のすべてを公開することは差し控えさせていただいております。そのかわり、議論の透明性を確保する観点から、主要な発言内容等を記録した議事要旨を作成し、これを公開してきているところでございます。本会議については、発言者の発言を正確に記録する必要がある会議というよりも、むしろ、私ども、出席者の自由な意見を提示することを重視する会議というふうに考えておりますので、そういった観点から、議事録というのは作成しておりません。そのかわりに議事要旨というのをつくりまして、公表させていただいているところでございます。

吉井委員 その議事要旨ですね、これは、武田防衛大臣政務官あいさつというのが四行、講演者の氏名が三人出ていて、岸大臣政務官あいさつ、これが四行。これは恥ずかしく思いませんか。こういうものを議事要旨とは言わないんですよ。余りにもひどいものをつくっておいて、議事要旨だと。僕はこの件に関して質問主意書を政府に出して、答弁書をもらっているんですが、防衛省の第二回目の宇宙開発利用推進委員会では、三名の外部の人を講師として招聘しているんです、この議事要旨に出ているんですけれども。慶応大学の青木節子さんと、航空宇宙工業会技術顧問の中田勝敏さん、現在この方は宇宙戦略本部事務局の技術参与をやっている方ですが、講演に招いているわけですよ。そもそも、開催すること自体の文書決裁がないんです。さらに、青木節子さんと中田勝敏さんを講師招聘することについては文書決裁がないんです、とっていないんです。しかし、謝金は支払われているんです。これは行政の文書主義を否定する行為なんですね。こういうことをやると、これは公文書管理以前の問題なんですよ。公文書がそもそも作成されていないんです。だから正式議事録もない。そうなると、幾ら公文書管理だと言ってみても、これは、その公開もない、記録もない、何もない。これではもう本当に法律以前ですから、まずこういう事態は、これは内閣を挙げて改めさせるということにしないと。これを小渕大臣に伺っておきます。

松本政府参考人:宇宙開発利用推進委員会で、講師の招聘等を文書決裁を行っていないというお話がございましたが、私ども、宇宙開発利用推進委員会設置要綱というものを決裁をとって定めておりまして、そこの中で、委員長の権限として、部外有識者の招聘という事項がございます。こういった文書の規定に基づきまして部外の有識者を招いたということでございます。また、謝金の支払いにおいても、当然のことながら、決裁をとってやっております。

小渕国務大臣 今のお話を聞いておりますと、しっかりとした意思決定過程における文書が残っていないという事実が明らかになっているのだと思っております。公文書管理法以前の問題ではないかという御指摘でありましたので、しっかりと問題意識を持って、それぞれの各省庁におきまして、意識改革といいますか、しっかりとした意識のもと、こうした公文書を歴史的文書として残していくという思いでやっていただかなければなりませんし、もちろんこの法案の中には、文書作成原則を法制化すること、あるいは定期的な報告や実地調査によりチェックをするということもしっかり入っておりますので、この法案が成立すればこうしたずさんな管理というものがないようにできることと思っております。

吉井:昨年十二月九日の答弁書をいただいているんですが、この中では、青木節子さんとそれから今挙げました中田さん、このお二人については文書による決裁は行われていないと、ちゃんと答弁書に書いているんですからね。だから、そういういいかげんな言いわけをしちゃいかぬということをまず言っておきたいと思うんです。私は答弁書を持ってきて言っているんです。それで、法案が成立すると、文書主義が徹底されて管理がしっかり行われ、都合の悪い文書を廃棄、隠ぺいすることがなくなる、文書が存在しないから開示できない、こういう理由からの非公開というのはまずなくなると思いますが、これはなくなりますね。これは一言でいいです。

山崎政府参考人 委員御指摘のとおり、なくなるものと思われます。

●法務省から国会図書館への閲覧禁止要請
吉井:法務省の方で、日本に駐留するアメリカ兵犯罪に関する日米間の密約を裏づける法務省文書があるんです。法務省刑事局が七二年三月に作成した合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料。内容は、アメリカ兵の犯罪に対し、日本側が優先的に裁判を行う権利の大部分を放棄するよう指示している一九五三年の通達など、アメリカ側の特権事項が書いてあるんですね。これまで国会図書館で実は閲覧可能だったんです。ところが、法務省は国会図書館に閲覧制限をやってくださいと要請するという形をとって、この圧力によって、二〇〇八年六月下旬から国会図書館は閲覧禁止の措置になっているんですね。その批判を受けて、国会図書館も二〇〇八年十一月から、墨塗りにして一部閲覧できるようにした。問題は、墨塗り部分が非常に重要な意味を持っているんですが、日本側が優先的に裁判を行う権利の大部分を放棄するよう指示した箇所なんですよ。なぜ国会図書館にそういう指示をしたのか、伺っておきます。

甲斐政府参考人:御指摘の資料は、法務省刑事局において作成いたしました合衆国軍隊構成員等に対する刑事裁判権関係実務資料でございますが、平成二十年五月に、秘文書でございます本件資料が国立国会図書館に所蔵され、一般の閲覧に供されていることが判明いたしました。そこで、同月、同図書館に対して、同館規則に従い利用制限の措置をお願いしたというところでございまして、六月には同図書館において閲覧禁止の措置がとられたものと承知しております。法務省刑事局が本件資料につきまして利用制限の申し出を行いましたのは、同資料には米国との間の協議の内容でございますとか刑事裁判権の行使に関する記載というものがございまして、公にすることにより米国との信頼関係の維持や、捜査、公判の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるものと判断したからでございます。

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