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2009年6月 7日 (日)

公文書管理法案審議(その12)

ここ↓からの続きです
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-05e2.html 
一気書きの限界が来て、休日も終わってしまったが、やっと、この日最後の質問者。
初代・公文書管理担当大臣です。(政変によりたった1年間でコロコロ3人が交代した中で、最も精力的に動き、評価された大臣)

【抜粋】です。議事丸ごとは、こちら↓
衆議院内閣委員会平成21年5月27日(水曜日)
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/000217120090527012.htm

●公文書の意義
上川陽子議員(以下、敬称略):(略)基本的な考え方ということで三点ほどお伺いをしたいというふうに思います。第一の項目につきましては、公文書の意義についてでございます。(略)

小渕国務大臣:(繰り返しなので略)

上川:公文書の意義につきましては、大変大事な国民の共有財産であるという認識については、今小渕大臣からのお話のとおりでございます。そのことも含めて、本法案におきましての目的の規定の中にもしっかりと書き込むべきではないかというような声も実はいただいておるんですけれども、このことにつきましては、私は、法律の持っている趣旨に照らして考えれば、でき得る限り、最終報告の趣旨も生かしつつ、また今大臣が御指摘いただいたことの大変大事な心髄のところを目的の中にしっかりと書き込んでいくということは大変大事なことではないか。

●最近の取り組み
第二点でございますが、(略)私は、昨年、大臣就任早々に、十九の省庁を視察いたしました。一時間の予定というところを大幅に上回って、かなり細かく現場の中を拝見させていただきまして、省庁によっては、ああ、しっかりやっているなというふうに思うところもあれば、ずさんな管理で、これで仕事がやっていけるのかというような気持ちになるところもございまして、(略)そこで、文書管理の改善努力、公文書管理担当という形で任命をされてから、全体的に見ると一年と数カ月たっているところでありますが、この間の改善努力は大変私も気になるところでありまして、このことについての取り組みの最近の状況についてお伺いしたいというふうに思います。

山崎政府参考人:(繰り返しなので略)また、工夫した取り組みを行っております省庁の事例を参考として対応するため、文書管理に関する優良事例集といったようなものを配付いたしますとともに、情報共有のための連絡会議の開催、各府省への研修といった取り組みを実施しているところでございます。

上川:第三点目でありますが、私は、公文書管理の改革というのに当たりましては、やはり職員の皆さんの徹底した意識改革が大前提ではないか(略)。

増原副大臣:今の財務省、前の大蔵省なんかは文書課というのがあるんですね。省内の分については大体そこが全部やるんですが、やはり日が当たるポストとはとても言えないというところがありました。一方において、私も主計局で勤務いたしましたが、そこに法規課というのがあるんですが、そこでは、財政法とか会計法、これに照らして当該支出が適正かどうか、違法性はないか含めまして、過去の事例も含めて、全部各予算係から上がってくる相談事をきちっと起承転結調べて、そして結論を出してやるんですね。各省庁から来る場合もあります。これは毎年毎年きちんとしたファイルになっていまして、別冊にしてつくってある。目次集は事項ごとにずっと毎年毎年できていくという感じなんですね。(略)一つは、人事考査の面で、今上川委員言われたように、もう少し日の当たるようなものにしていく、これも大事なことだと思います。(略)おろそかになっている研修などにつきましても、どういうふうにやればその充実が図られるかについてまた検討を重ねてまいりたいと思います。

● 移管率の現状
上川:移管率の現状につきまして、これは省庁別にかなり違いがあるということでありますので、そのことも踏まえて、移管率の現状についてまずお伺いしたいと思います。

山崎政府参考人:各府省から国立公文書館に移管される公文書等の移管率でございますけれども、年度によって若干のばらつきがございますけれども、府省全体といたしましてはおおむね〇・七%程度であったところ、平成二十年度には一%程度になったというふうに承知しております。省庁別の状況につきましては、省庁それぞれに事情が異なるところでございますけれども、例えば農林水産省からの移管数は、平成十九年度に約千二百冊であったところ、平成二十年度は約四千冊が移管されるなど、移管促進に熱心に取り組んでいただく事例も出てきているところでございます。

上川:〇・七から平成二十年は一%という御指摘でございまして、その中でも農林水産省の移管率が、例示的ではありましたけれども、アップしたということであります。このアップした理由でございますが、私も大臣就任中に、若林大臣が、農林水産関係の、特に戦後の農地改革の広報資料というものが大変各地域に、地方に残されていた、これを移管したいと決断をなさったということで、これを受けてもしかしたら移管率が高くなったのかなというふうに推察するわけでありますが、この点はいかがでございましょうか。

山崎政府参考人 確かに、上川先生が大臣のときに、若林農水大臣といろいろと調整をしていただきまして、それが移管率向上の大きなきっかけになっているのではないかと思っております。

上川:トップの決断というのが大変大事だなということを改めて痛切に感ずるわけであります。(略)そうはいっても、平成二十年の一%というこの状況は、私は、他の国々の公文書の移管状況あるいは公文書の管理の実態から照らしてみても、必ずしもレベルの高いものではないというふうに思うわけでありますが、他の国々の公文書の移管状況につきましても、比較の中でどう考えているのか。またさらに、この法律が制定されて、できるだけ高い比率で移管していただきたいというふうに思うわけでありますが、大体どのくらいのパーセンテージで現用文書から歴史公文書としての移管をすべきと考えるのか、この辺の見通しにつきまして、今の段階の御見解をお願いしたいというふうに思います。

山崎政府参考人:厳密な統計数字ではございませんけれども、例えば米国におきましては二、三%、カナダも同様でございます。なお、米国につきましては、昨年秋に中山恭子大臣がアメリカのNARAに行かれたときに、ワインシュタイン長官から、はっきり二、三%だという数字を得られております。そのほか、イギリスが五%、ドイツが五から一〇%。それに比べまして、我が国におきましては〇・七あるいは〇・八というのは極めて低い、今は極めて低いというのが現状でございます。そういうことで、本法案が仮に通って、適正な文書管理が行われ、適正な移管が行われた場合について、推測することはなかなか難しいわけでございますけれども、アメリカが二、三%ということでございますので、最終的にはそういう方向になるのではないかなというふうに推測をしているところでございます

●レコードスケジュール
上川:今回の仕組みの中で特に注目している取り組みとして、レコードスケジュールを導入したという点に注目をいたしておりますし、これは大変画期的なものではないか。(略)立法府、司法府の文書の移管についてはどのように検討をしていくつもりなのか、この点につきましてもあわせて御答弁をお願いしたいと存じます。

並木大臣政務官:レコードスケジュールというのは、個々の文書ごとにライフサイクルをあらかじめ定めるというものであります。これまでは、移管、廃棄の判断というのが、保存期間を満了するときに、短期間に慌ただしく行われてきたという実態があります。そういう意味で、今回この法案でこのレコードスケジュールを導入したことによりまして、行政文書の保存期間満了前に、必要に応じて国立公文書館の専門家のサポートを受けつつ、各省庁において移管または廃棄の判断を行っていく。そして、その上で、歴史公文書等に該当するものはすべて国立公文書館へ移管されるということになっておりますので、歴史的に重要な文書がこのレコードスケジュールによって国立公文書館等へ確実に移管されるということになると考えております。

立法府と司法府の文書の移管についてでございますけれども、これは、それぞれの府に事情とか判断もあります。三権分立というところから、義務的にこの協議機関を設けるということは、今回、ちょっと現時点ではできなかったわけですけれども、合意を得ながらお互い協議して定めをつくり、そしてその定めに基づいて、国立公文書館において保存する必要があると認める場合には内閣総理大臣が移管を受けることができるという旨も規定しているところで、これは十四条でございますけれども、そういう規定がございます。

上川:文書が作成された後のどのような段階でこのレコードスケジュールが決められるのか、このことについて政府の方からよろしくお願いしたいと思います。
山崎政府参考人:できるだけ早く設定したいと考えております。また、設定された後は、行政文書ファイル管理簿に記載されますし、また定期的に内閣総理大臣への報告が行われますとともに、公表も行います。そこで明らかになるわけでございます。そして、この報告を受け、移管、廃棄の設定に仮に問題があると考えられる場合には、内閣総理大臣が実地調査あるいは勧告を行いまして改善を図る仕組みとなっておりますので、これらの手段を総動員することによりましてかなりの改善が図られるのではないかと考えております。

上川:このレコードスケジュールのところにおいては、法文上はどのような記述がなされているのかということについて回答をお願いします。(略)立法の趣旨としては、作成された時期にできるだけ近いところでレコードスケジュールが付与されるという趣旨であって、満了前にあらかじめという、こちらの、移管、廃棄のところに近い時期に決定をされるという趣旨ではない、こういう理解でよろしゅうございますか。

山崎政府参考人 上川先生御指摘のとおりでございます。

上川:そうしますと、作成の早い時期にレコードスケジュールが決められるということでありまして、そういう意味では大変安心して、つくってそして保管していくというプロセスが流れに乗る、こういう仕組みになろうかと思います。ただ、その満了した後に廃棄するのか、あるいは歴史公文書であるのかどうか、この判断を、できるだけマニュアルにのっとって、一律に、統一的なルールで決めていくべきと私は思いますけれども、仮にこれがなかなか難しい判断だという場合の対応につきましては、ここは専門的な知見が大変大事ではないかというふうに思うわけであります。この点については新しい法制度の中ではどのような工夫がなされているのか、よろしくお願いします。

山崎政府参考人(繰り返しなので略)

● 意思決定過程
上川:(略)作成すべき文書に関しては、意思決定の結果だけではなく、その意思形成過程についてもきちんと文書が作成されるべきと考えているわけでありますが、この法案の中ではこの点に関してどのように確保されているのか。御答弁をいただきます。

山崎政府参考人:(略)文書の作成、これは第四条でございますけれども、事務事業の実績あるいは意思決定過程をわかるように書くということで、これは有識者会議の提言を踏まえて、ただ、法案作成の過程で、法律の条文としては有識者会議そのままの言葉とはなっておりません。しかしながら、有識者会議の報告書をもとにこの法案をつくったわけでございまして、当然、有識者会議の御提言を反映して法体系を築き上げるというのはもちろんでございますので、今後、政令で定める詳細な基準につきましては、公文書管理委員会で御議論いただいた上で決定されるわけでございますけれども、この有識者会議の趣旨が最大限生かされるようにしていきたいと考えている次第でございます。

上川:文書作成については、意思形成過程も含めて作成義務があるというふうに理解しておりますけれども、この点も確認をさせていただきたいというふうに思います。再度、答弁をお願いします。

山崎政府参考人:昨年十一月にいただきました有識者会議の最終報告では、意思決定過程や事務事業が合理的に跡づけられるように文書を作成すべきといったような御提言をいただいております。それにのっとりまして、この法案、そしてそれに基づく政令で、最大限それを尊重して規定するということを考えております。

● 集中管理
上川:集中管理ということについて、実は現場の視察の中で大変印象深かった事例がございました。これは人事院の視察の場でありましたけれども、保存期間三年以上の文書につきましては、原則、主管課において一年間保存した後に文書管理担当課に引き継いで、文書管理担当課において集中管理をしている、こういう事例でございます。先ほど増原副大臣の話に主計局という話もありましたし、各業務によっても違いがあろうかと思いますけれども、一定の年限が来たら原則すべて集中管理にしていくという形で原課を離れるということ、このことは、文書の自立というか、そういう意味でも大変大きな制度になり得るのではないかというふうに思ったところであります。
 最終報告におきましても、「長期保存される文書を中心に、統一的な管理を推進することにより、組織の改編・廃止があった場合も含めて、ファイルが、劣化・散逸等しないようにする。」ことが提言されているところであります。同じ省の中でもさまざまな形で局や課が統廃合されたりということが起きるわけでありますので、その際の措置としても、一定の年限が来たところで集中管理の方向にでき得る限り持っていく、そういう意味での集中管理のシステムというのは大変重要というふうに考えておりますが、この点につきまして、本法案でどのように確保されているのか、お伺いをいたします。

山崎政府参考人:有識者会議の最終報告におきまして、集中管理の推進につきまして御提言をいただいたところでございます。これを受けまして、この法案の第六条におきまして、「時の経過、利用の状況等に応じ、適切な保存及び利用を確保するために必要な場所」における保存義務を定めております。若干持って回った言い方というような判断もあるかもしれませんけれども、この時の経過というのが、大体、文書というのは各府省の原課、要は何々局何々課というところで保存されるわけでございますけれども、そこは、一定期間終了後、文書管理の統括課に移すというようなやり方もあるでしょうし、また、同じ法案の国立公文書館法第十一条第一項第二号等におきまして、国立公文書館において中間書庫業務を行うことができる規定を設けているところでございます。
 ただ、こういう、ややちょっとおっかなびっくりのような、義務づけまでは至っていない規定を置いておりますのは、この中間書庫を仮に設けるとなりますとかなり経費がかかる話でございまして、内閣府といたしまして、おととしぐらいからこのパイロット事業を始めたところでございますので、そこは引き続き検討すべき点もあるということを踏まえまして、こういう条文になっている次第でございます。 さらに、昨年十一月の関係府省連絡会議におきまして、「作成又は取得から一定期間が経過した行政文書ファイルについて、文書管理担当課による集中管理の実施について検討する。」ということを申し合わせておりまして、引き続き研究あるいは推進を図っていきたいというふうに考えている次第でございます。

上川:今、持って回ったような文言になっているということでありまして、まさに持って回ったような文言になっているということであります。(略)それでは、有識者、専門家の活用というところでございます。(略)現用段階から、文書管理のライフサイクルの全般を通じて、いろいろな形の専門的知見を生かすことができるような仕組みを入れているということでありますが、もう一度この点に関して、どのような改善を図っているのか、この点について御答弁をお願いいたします。

山崎政府参考人(略)

上川:ここは大変重要な点であるということで、再度御質問をさせていただいたわけでありますが、現場の判断に任せないということ、そして、専門的な立場での知見を最大限活用し、適切に文書が移管されるということ、この仕組みを、先ほどのお話でもありましたとおり、作成のなるべく早い段階からしっかりとした道筋をつけていくということだというふうに思っております。ぜひここの点については、制度の実際の運用というところに至るすべての過程の中で透明性の高い形になるように、このフォローにつきましてもよろしくお願いしたいというふうに思っておるところであります。次に、利用の促進ということでの質問をさせていただきたいというふうに思います。

●利用
上川:(略)この公文書の利用促進に関しての方策につきまして、御答弁をお願いいたします。

山崎政府参考人:現用文書の利用につきましては、本法案におきまして、本法に基づく文書管理の徹底が図られることによりまして、文書の不存在といったような件数が減少し、現用文書の情報公開制度の的確な運用を通じて、その一層の利用に資するものと考えております。また、非現用、いわゆる国立公文書館に移管された歴史公文書の利用につきましては、本法案におきまして、移管された文書につきまして、国民からの利用請求を請求権というふうに法的に位置づけました。この法的に位置づけるということは、もし不開示に不服がある場合には不服申し立てができるということでございます。これによりまして、標準処理期間の設定等の行政手続法の関係規定が適用されますとともに、特定歴史公文書等の利用制限に対しまして、利用者が行政不服審査法に基づく不服申し立て、あるいは行政事件訴訟法に基づく取り消し訴訟を行うことができるようになることが明確になりまして、利用に関する手続的保障が格段に整備されるということになります。あわせまして、国立公文書館所蔵の文書のインターネット利用を可能といたしますデジタルアーカイブ化など、特定歴史公文書等のさらなる利用の促進、これは第二十三条でございますけれども、規定もございますので、このデジタルアーカイブ化の促進につきましても一層努めてまいりたいと考えております。

上川:文書のライフサイクルを通じた利用の促進ということについては、シームレスに利用ができるようにということでありますので、情報公開法との絡みも含めて、でき得る限り、この公文書管理法の中に、公開という形の中の規定も明示的に入れ込むべきではないかな。情報公開法の絡みの中で推測するということではなくて、情報公開法との関連の中で利用ということではありますけれども、この公文書管理法の中にも、この利用ということについて、しっかりと公開のルールを入れ込むべきではないかというふうに私自身思っているところであります。(略)今後の取り組みの基本的な考え方につきまして、副大臣から答弁をお願いいたします。

○増原副大臣:行政改革というので、毎年毎年定員削減をしていく、要るところにつけていくというのをやってきておりますね、小さな政府を目指してというのでありますが。今のような状況だと、極めて難しいことだと思います。(略)午前中、本当に司令塔として大丈夫か、こういうふうなお話が出ました。まことに私はお寒い限りであるというふうに思っております。定員あるいは予算の面においてもっとしっかりしたものをつくっていかないと、この法律で目的に書かれてあることが達成できないと思います。そういう意味で、しっかり頑張ってまいりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それから施設面でありますが、二十一年度の当初予算におきまして調査検討費をつけていただいております。これでもってやっていくのでありますが、いずれこれも、施設、これでいいのかという議論は当然出てまいります。そのときに、将来を見据えた形のことをしっかり頭に据えて、この調査検討費の中では、将来設計を施設についてもやはりきちんとしていかないと、今のシャビーなままの部分を前提にした部分はよろしくないと思っておりますので、頑張ってまいりますので、ぜひ先生方の御支援もよろしくお願いいたします。

上川:(略)これから国家事業として取り組むというスタートをこの法案は切るわけでありますが、そのことの実現に向けての取り組みには、段階を経ながら、十全にその整備がなされるように努力をしていかなければいけないということでございます。(略)

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