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2009年6月13日 (土)

公文書(歴史文書)の「利用制限」

公文書管理法案 残された課題・・・・

ここまで、公文書管理法案の肝と考えた「公文書」のうち、
行政文書の定義と、作成(取得)義務がかかる範囲や保存期間の問題を中心に発信してきた。(こちらで報告できているのはそのごく一部だが)

文書がきちんと作成され、行政文書であると定義され、保管されないことには残っていかない。情報公開法の基礎となる部分だからだ。

そこが衆議院である程度クリアされ、改めて全体を見ると、作成され、保管され、歴史文書となったあとの課題も小さくはないことが見えてきた。

国立公文書館に移管された歴史文書を、国民は、情報公開法の開示請求にあたる「利用請求」することができる。ただし、情報公開法に非開示事由が許されているように、公文書管理法でも「利用制限」条項がある。その「利用制限」は情報公開法の非開示事由と整合性がある。

「おそれがある」という判断する側の「恣意性」により、存在しても「非開示」「利用制限」をかけることが可能だ。今回、数えてみると23箇所にわたり「おそれ」のあるものに利用制限をかけることが可能になっている。
●外交上のおそれ
●捜査情報に関するおそれ
こうしたものが含まれていて、利用請求を行う場合の仕組みは
 第三者に対する意見書提出の機会の付与等(第十八条)
 利用の方法(第十九条)手数料(第二十条)
 異議申立て及び公文書管理委員会への諮問(第二十一条)
に書かれているが、その仕組みは国民側から見て妥当なものか、
歴史学者たちは十分に精査して、参議院内閣委員に意見を寄せて欲しいと思う。
情報公開法と車の両輪でよくも悪くも整合性があるので、
実は、この部分は歴史学者だけではなく、
リアルタイムで行政を監視する人々にも関係がある。

資料を作ったのでご活用いただければ幸い。「closed_document.doc」をダウンロード
「おそれ」に黄色でマーカーを付けておきました。

ちなみに、国際的には、「利用制限は原則として30年を越えない」とする国際公文書館会議の決議(1968年)がある。
参議院に送られた法案では、「『時の経過』『等に応じ』保存しなければならない」となっているが、衆議院では、「国立公文書館等へ移管された特定歴史公文書等に対する利用制限については、利用制限は原則として30年を越えないものとすべきとする。『30年原則』等の国際的動向・慣行を踏まえ、必要最小限のものとすること」と附帯決議がついた。

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