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2010年4月11日 (日)

行政版「自主事業仕分け」

これ以上は任せていられない・・・
だから、どうするか?
建設的な文句(提案)をぶつけるしかない。

「神は細部に宿る」というが、
マスコミではほとんど見過ごされているニュースに対して、小さなキーストーンのような提案を愚直にやっていくしかない。

今までの「事業評価」のやり方を変えるのだという。
全然騒ぎになっていないが、
いわばこれは行政版「自主事業仕分け」だ。

●国土交通省所管公共事業の事業評価実施要領の改定について
http://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo08_hh_000067.html 
平成21年12月24日

今までの事業評価は、評価される側があらかじめ答え(評価案)を用意し、各事業の説明を官僚から受け、その説明を性善説で鵜呑みにし、常識的に少しおかしいなと思っても、そのおかしさを証明する材料を持ち合わせていない学識経験者を集め、たかが2時間の会議にいくつもの事業を詰め込んで、シャンシャンとその評価案を通して(多くの場合「継続」と)終わらせていた。

必要な改定は、その事業を決定した為政者たち(自治体、国)に対し
その事業が不要ではないか?なぜ必要なのか?と厳しく問い、
説明責任が果たされない事業は止めていくプロセスを加えることだった。

ところが、その根幹がまったく変わらない「改定」である。
今回の「改定」の中身を見ると
○自治体の意見を聞く
○新規事業採択のときも学識経験者の意見を聞く
○国会審議に資するよう、直轄事業等の評価は1月末までに行って評価結果を公表する
のたった3つ。

3番目は良いとしても、もっとも重要な点が抜けている。
厳しい意見を言う地域住民を含めた国民の目だ。
政治や行政に無関心な国民を減らしていくことが、強い民主主義、強い経済、強い社会を作っていくことにつながるのに、国民を巻き込む視点がない。

自治体、学識経験者、国会の三者は、今までの日本を形つくってきたいわば戦犯だ。

・自治体は意志決定に加わっている側、いわば評価される側。この改定案では自治体が「続けてください」という陳情の機会を与えるだけになる。自治体は「中止すべき」という声をいつでも、そして予算編成時に、自由に上げることができる。わざわざ「行政評価」の場に来させるなんて、傲慢もいいところではないか?(河村たかし市長を見よ、田中康夫元長野県知事を見よ、「止めろ」という声を聞いてこなかった国のほうがおかしいのだ。首長が変わることのダイナミズムを抑止してきたのは国である)

・学識経験者を選ぶ際には、利益相反情報を公開させるべきだ。国から研究費をウハウハもらったり、その省が所管している公益法人の理事長や理事をやっていたりする場合があるからだ。学者を使いたいなら、利益相反情報の全面開示は必須だ。開示したくないという学者は意志決定の場に加わらなければよい。

・事業に異論がある国民をあえて選び、「公募枠」も設けて、第三者が見える場で評価を行い、誰もがその異論に耐えられる事業であると納得できる場にしなければ、事業評価の意味はまったくない。

ちなみに、私は、11月の事業仕分けの際、「政策評価、行政評価」については「廃止すべき」に丸をつけた。自己評価に過ぎず、ムダだと思ったからだ。また、評価をされる側とする側がすりあわせをしているから意味がないという内部告発があったからだ。まさかと思って確かめたらそのようなあり方を認めたので自信を持って「廃止」に丸をつけた。

100歩譲ってこの自己評価(手前味噌)システムを続けるなら、次のような要素が必要だ。
1)学識経験者の利益相反情報(その省から研究費などを受け取っていないかどうか)の開示、
2)公募枠の設定、
3)会議公開

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