« ダム見直しの失敗(社説や河登一郎さんなど) | トップページ | ダム見直しの失敗(その27)から見える国と地方の関係 »

2010年7月31日 (土)

ダム見直しの失敗(その26)予測例:1都5県

ダム見直しの失敗【歴史編】が止まっている間に、さらに多くの動きが出てきている。

1.今後の治水対策のあり方に関する有識者会議「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ(案)」についてのパブコメが始まった。

2.八ツ場ダムを推進している知事達が、国に求められている八ツ場ダムの直轄負担金を、「検証結果を早期に出すことが明らかになるまでの間、1都5県は、当面、負担金の支払いを留保する」との申し入れを行った。

八ッ場ダム建設事業に係る平成22年度負担金に関する1都5県知事の申し入れ 
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=96373 

3.このことについて各県での記者クラブでの質疑が行われた。記者の質問要旨はほぼ共通で「一都五県の知事が八ツ場ダムの負担金を留保する話について」、そして答えは以下の通り。

●東京:石原知事
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/kako22.htm
2010/7/30→ 7:30
「私の考え通りやっただけの話」
「国は態度をはっきり決めた方がいいと思いますよ。お互いのためにね」

●千葉・森田知事
千葉県インターネット放送局
http://www.pref.chiba.lg.jp/kouhou/net-tv/chijikaiken/index.html 
最新映像→平成22年7月29日(木曜日)→24:00分あたり
(負担金を)「出せと言っても出せない」
(主導したのは)「これは石原知事です」

●群馬:大澤知事
http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=96419
平成22年7月28日(水)質疑の冒頭
(前略)「過日、中間報告の取りまとめが出ましたが、それを検証してみても、工程が明らかになっていません。工程を明らかにしていただかないと、群馬県にとりましても、地元の住民の苦痛、苦悩(が晴れること)の見通しが立たないわけですし、下流都県の方々にすれば、治水・利水の問題(の見通し)がはっきりしないので、国に工程をはっきりしていただきたいということです。」(後略)

以上3つ。

・・・実際に工程は明らかで、結論に期限が設けられていないので、早くというなら、自分たちで早く結論を出せばいいだけでもあるのだが・・・。埼玉、栃木、茨城での会見は現時点ではまだで、ここまでですでに、5県が東京都知事に右へならった形で今回の申し入れが行われたことが分かった。

問題は何か?

不払いを発案した都知事の膝元である都議会では、「過大な水道施設の整備を避けるため、都は水需要予測の見直しを早急に行う必要がある」との「水需要予測の実施に関する請願」が、今年6月の議会で採決されたばかりであることだ。見直しはまだ始まっていない。

順序から言えば、都行政が、都議会に求められた水需要予測の見直しを始めることが重要で、それを行う前に結論の時期を示せというのはムシがよすぎる、というか、頭がいい。

最近、とことん思うのだが、「頭がいい人」は、世の中がよい方向へ進むように「頭の良さ」を使えばいいのだが、そうじゃないとき、「不幸」を拡大する。

東京都はこれまでにもインチキな水需要の見直しをやってきたが、
今度こそ、適正な見直しを実績に合わせて行えば、ハッピーな状況が生まれる。
東京都民も、将来、水道料金がムダに上がることを避けるために、ここはきちんと監視すべきだろうと思います。他県も同様です。

その上で言えば、知事は「ダム推進」という政治的意志を固めてしまっており、
ほんとうは頭のいい人なのだから、
「不要なダボダボの水」で水道料金をあげることになることに対しては
「誰が考えたってNOだろ」と言いそうな人なんだが・・・、今となってはそうなりがたい。

こうした政治的意志の固まった知事が、見直しの主体となるのが、
有識者会議が提案した検証方法なので、

「そんなやり方では八ツ場ダムだってできてしまう!」と叫んでしまった私が、
そもそもこのシリーズを書くきっかけとなったその1 の背景に、やっとここでつながりました。

|

« ダム見直しの失敗(社説や河登一郎さんなど) | トップページ | ダム見直しの失敗(その27)から見える国と地方の関係 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/82688/35966591

この記事へのトラックバック一覧です: ダム見直しの失敗(その26)予測例:1都5県:

« ダム見直しの失敗(社説や河登一郎さんなど) | トップページ | ダム見直しの失敗(その27)から見える国と地方の関係 »