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2010年7月31日 (土)

ダム見直しの失敗(その27)から見える国と地方の関係

こうなってくると、単に、国が治水のあり方をどのように変えるのか
という切り口からもう一つ別の局面が見えてくる。

1.「合理的な説明のつかない負担金を支払わない」という当たり前のやり方は、大阪府の橋下府知事から始まって定着した。つまり、国が事業を行う場合の自治体が払う負担金のあり方は、完全に変わった。知事会などからの要望も相まって、国直轄負担金は完全廃止の方向へ向かって、実現の道を辿っている。(利水者負担金はまた別の話で、これは自治体の判断で参加しているので払うべきだし廃止の方向ではないが)

2.本来は、自治体が事業を行う場合の、国からの補助金のあり方も本来は同時に変わらなければならない。

3.このことはずっと以前に、大阪府の件を取材していたときに、財務省の人間も考えていた。自治体から国への負担金をやめるなら、国から自治体への補助金もやめるべきだ。国と自治体のいわゆるもたれ合い、事業を進める上での縦割りな相互依存関係、縦割りな相互束縛関係は、断ち切るべきではないか。

だから民主党政権は、「一括交付金」へ向かい始めたと思うのだ。新たな再配分制度。

菅直人新政権が議論して考え、実現すべきことはすでに山積みだと思う。

余談を言う。

菅さんは首相になって以来何度も「政権交代を達成した」というが、いや、そうじゃない。
それは、衆議院の議席を民主党が多数を占めたというだけで
人々が望んでいるのは自民党が進めてきたこと以外の「政策転換」であり、
それはなんなのかで、人々の次の投票行動は決まる。

「なんだ自民党と同じじゃん」というのがある意味で人々が参議院選挙で出した答えで
人々が望んでいるのは、
民主党が政権をとり続けることでもなんでもない

それが分からない限りはポピュラーな首相にはなれないですよ、菅さん。

一つ一つの政策の細部に宿るさまざまな大きな柱を
すげ替えていくこと、それをどう見抜けるのか、
首相になるということは、細部から大きな柱を見いだし、
新しい柱を立てるための見抜く力がついたということ
その訓練が完成したこと、のはずなんだが
貴方はまだその地位に達して
いまさら「政策コンテスト」をしなければならないほど
現実の解決しなければならない問題が見えていないのかと、ちょっと唖然とした。
いや、遠慮なく言えば、ガックリきています。

ダムの問題をひとつの題材に、

国から地方への税の再配分問題をどうするのかを考え、

国民世論に耳を傾け、議論し、決断し、国会で説明責任を果たすこと

菅直人首相、よろしくお願いします。

前原誠司国土交通大臣、よろしくお願いします。

まさのあつこ

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