« ダム見直しの失敗(その20) | トップページ | ダム見直しの失敗(その21) »

2010年7月11日 (日)

ダム見直しの失敗(教訓ダイジェスト)

ここまでをいったんまとめます。
これまでに得られた教訓は何か?

●治水
過大な洪水想定をもとにダム計画が作られてきた。
書きそびれをここで加えると
一定の洪水想定に対する対策を取る(ダム建設や堤防整備)ことが、治水の目的だった。
そのために、その範疇を越えることが起きたら「想定外」でした、と済ませてきた。
今、求められ始めているのは、「自助」「共助」「公助」の考え方とともに
最低でも人が死なない、壊滅的な被害を出さない治水。
人任せにしない、人々に開かれた「治水」である。

●利水
1)「水を取るためにダム建設が必要である」という水利権行政が行われてきた。それは官僚の裁量によるものでしかないにもかかわらず、この考え方が絶対視されている。

2)水利権の許可(裁量)行政を見直せば、今ダム建設を前提に「暫定水利権」として認めているものを、ダムなしの「水利権(もしくは暫定水利権)」に変えることができるかもしれない。

3)農業用水の6割は「慣行水利権」だが、正確に把握されていない。正確に把握されている「水利権」のうち8割は農業用水だ。これらの把握や、合理化や転用、渇水時の調整が、ひとつのネックであるにもかかわらず、縦割りの壁でうまくいってこなかったことは、知る人ぞ知る問題だった。有識者も政務三役も気づいていながら、何故か、有識者会議では、この部分が積み残されたままになっている。

4)過大な需要予測をもとに、ダムありきの計画がまかり通ってきた。

●環境
1997年の河川法改正で「環境」が目的に入ったものの、実際には、河川維持流量=不特定容量の名で、川に水を流すために、ダム建設が必要であるという本末転倒な理由がまかり通っている。そのために、守るべき生物の生息環境が脅かされている。

|

« ダム見直しの失敗(その20) | トップページ | ダム見直しの失敗(その21) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/82688/35714197

この記事へのトラックバック一覧です: ダム見直しの失敗(教訓ダイジェスト):

« ダム見直しの失敗(その20) | トップページ | ダム見直しの失敗(その21) »