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2010年7月23日 (金)

ダム見直しの失敗(社説や河登一郎さんなど)

やるべきことが終わらずブログを書けていない間、今後の治水対策のあり方に関する有識者会議「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ(案)」について各紙社説が出てきた。

●ダム検証―見直しは市民参加で
http://www.asahi.com/paper/editorial20100720.html#Edit2 
朝日新聞(2010年7月20日)
●脱ダム治水対策 公正な結論が出せるか
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2010071602000080.html 
東京新聞(2010年7月16日)
●ダム事業検証基準 幅広い治水対策を前提にせよ 
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201007207441.html 
愛媛新聞(2010年07月20日)
●「脱ダム」提言 流域一体で治水対策を
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20100719k0000m070154000c.html 
毎日新聞(2010年7月19日)

この中で首を傾げたのは「今回の案は大いに歓迎したい」と無邪気で、「有識者会議が提案する治水手法では、水路や遊水地の建設で立ち退きを求められる住民も出てくる」とピンぼけた毎日新聞の社説。変だなと思っていたら、それと関係があるのかないのか、偶然見つけた。↓

見直しをする主体であるひとつ、独立行政法人水資源機構の理事に
毎日新聞の元(株)毎日新聞社常務執行役員グループ戦略本部長が選任されていた。
http://www.water.go.jp/honsya/honsya/outline/saiyou/pdf/kekka01_02.pdf 
http://www.water.go.jp/honsya/honsya/outline/saiyou/pdf/kekka03_02.pdf 
釈然としない。選考委員も名前が公表されていない。↓
http://www.water.go.jp/honsya/honsya/outline/saiyou/pdf/kekka04_02.pdf
無邪気過ぎると思うのは私だけ?

さて、
●八ツ場あしたの会が、7月15日、八ッ場ダム等の再検証に関する緊急提言(7月11日)
に続き、
1.残事業費を基本とするコストの最重視でよいのか
2.ダム予定地の人々はいつまで生活再建を待たされるのか

との2点に焦点をあてた緊急声明を出した。リンクを張らせていただきます。↓
http://yamba-net.org/modules/page/index.php?content_id=5

また八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会河登一郎さんが、このままでは、八ッ場ダムの「中止宣言」が骨抜きになってしまう。本来何をすべきなのか、ということを直訴するために、議員会館に出かけて、菅直人総理大臣と前原誠司国土交通大臣宛に申し入れてきたそうです。こうした懸念の声はちゃんと届くのでしょうか?
転載許可をいただいたので、原文と以下のテキストを張り付けます。

「kawato_ichiros_proposal.doc」をダウンロード

================================================
内閣総理大臣 菅 直人 様
国土交通大臣 前原 誠司 様
関係各位

八ッ場ダム事業をこのまま進めると「中止宣言」が骨抜きになります
  2010年7月20日
埼玉県 河登一郎
(八ッ場ダムをストップさせる埼玉の会 会員)
〒359-0041 *********
***(ここでは伏せます)

冠省
昨年新政権発足直後、前原国交大臣が新政権の最重要公約の一つとして143ダムの見直しと、八ッ場ダムの中止を宣言され、その後現地及び下流都県知事からの度重なる中止撤回要望に対しても建設中止姿勢を堅持しておられることは新政権の正しい政策判断と敬意を表します。
その後、有識者会議、国交相と地域住民との話し合い、平成22年度予算、湖面1号橋入札問題など事態は少しずつ動き始めており、国民はその帰趨に強い関心を寄せています。
私は、八ッ場ダム差し止め訴訟に参加し、5年間にわたって本件の表裏に関する諸点を検討してきた国民の一人としての問題意識から以下提案させて頂きます。なるべく具体的且つ率直に申し上げます。

1.八ッ場ダム事業はこのままでは「中止宣言」が骨抜きになります:
(1)国交相は、「ダム本体の工事は止める。しかしそれ以外の工事は『生活再建工事』     と位置づけ続行」としています。湖面1号橋などダム建設を中止すれば不要・有害な工事も含めて建設は続行しています。

(2)ダム本体にかかる費用は全体の約9%、500億円規模ですから本体を止めるだけでは不充分です。ダムを中止した場合に必要となる真の生活再建・地域再生の費用のみを取り出す精査を行った上で必要な工事と補償に絞って支出する方策を講じなければ、税金のムダ遣いは止まりません。

(3)このままでは、ダム本体だけを建設しない根拠さえ薄弱になり、民主党の看板政策である「八ッ場ダム建設中止」は実質上実現しません。いくら「ダム本体は建設しない」と繰り返しても、外堀が次々と埋められてダム本体工事に向かって進んでいるのですから、事実上の公約違反になります。

2.今からでも対応可能です;「事業仕分け」と「凍結/ポジティブリスト」が有効です:
(1)このまま関東地整に任せると骨抜きになることは上記の通りですが、未発注の工  事はまだ3割近く残っていますし、地滑りや崩落防止のための追加費用がさらに必要ですから、今からでも間に合います。急げば2,000億円規模で税金のムダ遣いが防止できます。そのためには以下の措置が不可欠、且つ急を要します。

(2)事業仕分けが急務です。即ち、ダム中止を前提として、
①中止に伴って不要となる事業;
②中止の場合、内容を変更・縮小・或いは一部拡充して継続すべき事業;
③中止後も必要な基礎インフラなどの事業;
④補償(特に諸般の理由で正当な補償をまだ受取っていない未取得者)、
を早急に仕分けるべきです。予算執行上の「箇所付け」にも正確な仕分けが大前提です。

(3)この仕分けを実施するに当たっては、
①原則として全工事を凍結する。
②急を要する工事や補償に関しては、例外としてポジティブリストを作成し早急に実行する。これは多くの地元住民の不安を取り除き、心ならずも建設続行を叫ぶ必要性をなくす意味でも極めて重要ではないかと考えます。
③大臣の明快な指示の下、国交省の緊急課題として「事業仕分け」に全力投入する、
その作業は国交省職員の作業が重要ですが、市民団体や専門家及び現地との協働も不可欠です、
④昨年の選挙で大量当選した1年生議員の中から、都市計画・公共事業・財政などに専門知識や関心のある議員20~30名を選んで協働すれば実地教育の意味もあり効果的です。

以上、「八ッ場ダム」建設中止を実行するために是非ご検討頂きたくお願い申し上げます。

草々

===============

以上転載でした。

国を成すものなんて、一人ひとりの思いの結集やつながりでしかない。

ところで、暑いですね。私の夏の原稿書きスタイルは
背中に、枕型アイスノンをタオルとTシャツで固定、
首筋に、ハンカチで保冷剤を固定。
冷えてきたら前者を太股の下、後者を脇の下に・・・
涼しいので、オススメです。

さあ!今日こそ、あの原稿とあの原稿とあの仕事を片付けるぞっ!そしてブログとパブコメのススメ・・・。

今日発売の週刊金曜日(2010年7月23日 808号 )の特集 
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/tokushu/tokushu_kiji.php?no=1240 
「参院選と民主党「革命」4 「政治」を動かすのは市民だ」
以下のお二人にインタビューをしています。是非ご覧ください。

五十嵐 敬喜さん
(内側から国を変えていく政策形成システムへ市民参画を)
梶山恵司さん
(林業再生の提言をきっかけに シンクタンクから国家戦略室へ政治任用)

それと、一度宣伝させていただきましたが
「事業仕分け」の功罪 ――成果と課題は、民主党を映す鏡――
http://www.iwanami.co.jp/sekai/2010/08/181.html
も、お読みいただければ嬉しいです。長いのに読んでくださった方、ありがとうございます。

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