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2010年8月 4日 (水)

ダム見直しの失敗(その31)代替案

通し番号、ズレていると連絡くださった方、有難う^^;。意図的ではないです。直しました。仕上げないといけない原稿やら仕事やロンブンが終わらず、気もそぞろ、書き散らし状態です。嗚呼。

今後の治水対策のあり方に関する有識者会議 の「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ(案)」 についてのパブコメが始まっているのは、先日書いた通りです。

また、先日、青森の例で示したように、過去には、代替案を出して比較しても、こちら(P.3)で示すように、
http://www.pref.aomori.lg.jp/soshiki/kikaku/seisaku/files/kh_H20-24.pdf  
必ず「ダムが一番安い」という解が出てくるもので、
それは、一つ前のコマで書いたダム審議委員会の時からそうでした。

今回は「今後の治水対策のあり方について 中間とりまとめ(案)」 でどう書かれているかと言えば、

治水代替案としては、従来の河道掘削、引堤、遊水地に加えて、「流域を中心とした対策を含めて幅広い治水対策案」を検討することが重要だとして、(1)~(26)の選択肢をあげた。しかし、後半の選択肢には「課題」「欠点」が書き込まれている。

(1)ダム、(2)ダムの有効活用、(3)遊水地、(4)放水路、(5)河道の掘削、(6)引堤、(7)堤防のかさ上げ、(8)河道内の樹木の伐採、(9)決壊しない堤防、(10)決壊しづらい堤防、(11)高規格堤防、(12)排水機場、(13)雨水貯留施設、(14)雨水浸透施設、(15)遊水機能を有する土地の保全、(16)部分的に低い堤防の存置、(17)霞堤の存置、(18)輪中堤、(19)二線堤防、(20)樹林帯等、(21)宅地のかさ上げ、ピロティ建築等、(22)土地利用規制、(23)水田等の保全、(24)森林の保全、(25)洪水の予測、情報の提供等、(26)水害保険等、

P.38で、治水の「評価軸」はつまり、河川整備計画の目標と同程度の安全度を確保できるかどうかがカギだが、その遙かまえのP.5で、これは河川整備基本方針を達成できるまでの間となっており、これまでの河川法の考え方とまったく変わっていない。ダムが前提(つまり洪水の想定、流量の想定、ダムによる流量のカットという考え方)である以上は、いろいろ代替案をあげてみたものの、振り出しに戻っている。

利水代替案としては、多目的ダム、河口堰、湖沼開発、流況調査河川の代わりに、河道外貯留施設(貯水池)、利水単独ダム、ダム再開発(かさ上げ・掘削)、他用途ダム容量の買い上げ、水系間導水、地下水取水、ため池、海水淡水化、水源林の保全、ダム使用権等の振替、既得水利の合理化・転用、渇水調整の強化、節水対策、雨水・中水利用・・・とこちらも、さまざま代替案を上げている。

しかし、次に、これらの効果を定量的に見込むことが可能かどうかについて、評価が書かれ評価軸(どのような代替案を選ぶのかの判断基準)として、「持続可能性」や「河川使用者の同意の見通し」など、これまでに代替案を選ぶにあたってのハードルだった理由が並んでいる。

治水、利水、共に、新たな代替案をたくさん並べるが、その欠点(評価)を上げて、どのような代替案を選ぶのかの判断基準(評価軸)で、結局は落としどころはこれまでと同じ代替案に来るようになっているそして費用便益分析のやり方は変わっていない。

そうなると、最後に出てくる答えは、有識者会議の第一回の議論で、ダムを選択肢からはずすことはないという理解でよいですねと確認したところに戻ってくるのではないか、そう危惧する。まったく分かりやすく書けていないが、今日はこのまま載せてしまう。

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