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2010年9月29日 (水)

ダム見直し、官僚主導ルールが加味された?

公文書偽造問題に光が当たらぬまま、
やっぱりというか当然というか、早手回しに始まった。

●ダム事業の検証に係る検討について(平成22年9月28日)
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000265.html
によれば、国土交通大臣からダム事業者である
地方整備局長、独立行政法人水資源機構理事長、関係各道府県知事に対し、
ダム事業の検証に係る検討を指示したもの。

若干奇異なのは、「ダム事業の検証に係る検討に関する再評価実施要領細目」が定められ、結局、「国土交通省所管公共事業の再評価実施要領」の枠組みで「ダム事業の再評価を実施する」となっていることだ。

「治水のあり方を変える」と言ってきたのに、たった一日たっただけで「ダム事業の再評価」になっている。アレ?中間とりまとめをとりまとめたのはやっぱり官僚だったか、というドンデン返しだ。

その「国土交通省所管公共事業の再評価実施要領」http://www.mlit.go.jp/common/000124961.pdfを見ると、次のような流れだ。

検証に係る検討に当たって、ダム事業者は、
1)「関係地方公共団体からなる検討の場」を設置し、相互の立場を理解しつつ、検討内容の認識を深め検討を進める。関係地方公共団体の数が多い場合等においては、必要に応じ代表者を選定するなどの工夫をする。
2)検討過程においては、「関係地方公共団体からなる検討の場」を公開するなど情報公開を行うとともに、主要な段階でパブリックコメントを行い、広く意見を募集する。
3)学識経験を有する者、関係住民、関係地方公共団体の長、関係利水者の意見を聴く。
4)対応方針(継続又は中止の方針)の原案を作成し、事業評価監視委員会の意見を聴き、決定する。

その結果報告を、国の場合は国土交通省河川局河川計画課にするんだと・・・。

ざっと目を通して【気になる点】
・再評価の視点で費用対効果は「治水経済調査マニュアル」で算出するとある。(これを変えなければダムありきになる代物だが、これは有識者のガイドラインには記述がなかったのが加わっている)
「社会情勢の変化等により、検証主体自らが検証対象ダムを中止する方向性で考えている場合」の検証の仕方が書かれている。「中止の方向性及びそのような考えに至った理由を明らかにした上で、必ずしも本細目で示す詳細な検討によらずとも、従来からの手法等によって検討を行うことができる」とされていること。八ツ場ダムはこれにあたるのだろうか、意味が若干分からない。
・中間とりまとめにはあった、この考え方に沿っていなければ国土交通大臣の判断で再検討を要請することを担保していたのが、消えている。う~む。

一方で、それにさきがけ、
一日前の平成22 年9 月27 日(月)付けで
国土交通省関東地方整備局河川部から以下が出されている。

●八ッ場ダムの検証に係る検討について
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000092.html 
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000016249.pdf 
有識者会議が行われた当日。
これは、一つの官僚の暴走か抵抗を示しているのかもしれない。

そこに添付された「八ッ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場規約」によれば、検討主体である「国土交通省関東地方整備局」が、検討の場を設置・運営し、検討資料の作成、情報公開、主要な段階でのパブリックコメントの実施、学識経験を有する者・関係住民・関係地方公共団体の長・関係利水者からの意見聴取等を行い、対応方針の原案を作成するとされています。

検討の場の構成員は一都五県と関係市町の長。幹事会も設置され、その構成員は、一都五県の県土整備部長など、つまり従来のダム事業推進部隊の会。

10月1日11:00~12:00に幹事会がまず開催される。取材・傍聴ができる。

旧来のやり方に当てはめて考えてみれば、まず、関係自治体の長は、中間とりまとめ(もしくは今回の要領)をしっかり読む時間はないだろうし、何しろ賛成のスタンスである。

すると、実質はその意向を受けた、国土交通省の植民地とも言える県土整備部長らが、幹事会で(さらにその事前会議もあるかもしれないが)官僚主導で物事を決め、検討の場で、政治家が形式的にものを言って終わるパターンか?パブリックコメントは、今回の見直しガイドラインにおいてそうだったように、形式的アリバイに過ぎず、その他の住民参加については一切書いていない。

自民党政権下では、積み上げたでっち上げ根拠しか国交省からは出されず、首長たちが「必要である」と意見して「推進」の結論が出ることはほぼ間違いない。

さて、民主党政権は、官僚(ダム事業者)をどうコントロールするのか?

まさか、改ざん問題を放置したままで進むことはないだろうと思うのだが・・・・

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