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2010年10月29日 (金)

(22) 20.辻褄が合わなくなるⅣ

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いた」
(22) 20.辻褄が合わなくなるⅣ(
フォ~ v^^ v)
 または<ハシゴをはずされた御用学者の巻き>

(長いです。忙しい方は是非★までは読んでいただけると嬉しいです)。

毎日のように進展がある。辻褄はドンドン合わなくなる^0^;。
「自殺だけはするな、国民のためだ」と河川官僚さんに声をかけたくなる。
ねつ造を認めれば治水の歴史は変わるが、陽はまた昇る。ど~んと行け!

河川官僚がど~んと行くと、どういうことになるかと言えば、
御用学者はハシゴをはずされるんですね^^;。

「非公開で御用学者ばっかり!」と悪名が高かった「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の御用学者のことです。

八ツ場ダム住民訴訟を行ってきた原告や弁護団が繰り返してきた開示請求で
一律全部「48mm」と開示してきた飽和雨量
さらに、2005年の社会資本整備審議会でも布村課長(当時)が経年変化もなしである、「変わらない」と説明していた

そしてこれにならって官僚のご説明を鵜呑みにして「科学者の良心」を捨ててきたのが御用学者です。ところが、今回、徹頭徹尾「48mm」と言ってきた飽和雨量を、10月12日に馬淵大臣が、河野太郎議員に国会で聞かれて

(昭和33年)31.77 mm
(昭和34年)65 mm
(昭和57年)115 mm
(平成10年)125mm

とバラバラな数値だったことを暴露した。

もとい。河川官僚が、自分達が言ってきたのとは違う数値を入れ「公文書偽造」によってダム事業の必要性をねつ造してきたことがバレそうになり、自分の身が危うくなって、ついに大臣の口から真実を語らせたというわけです。すると、今まで密かに大臣や御用学者にしてきた官僚の「ご説明」とは辻褄はドンドン合わなくなる^0^;。

今となっては、
第4回「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」 
2010年2月8日議事録がその証拠となります。

なお、忙しい方のために、議事録の抜粋の前に解説をしておきます。

河川局が言い張ってきた「48mm」に対し、緑のダムはない、新聞記事がおかしいと言い張り、御用学者が高圧的な物言いで、政務三役と良識的な学者の基本的な疑問を蹴散らそうとした箇所を引用します。しかし、今回、国会で公表されたバラバラな数値は、政務三役と良識的な学者の主張が正しかったことを証明しています。★

なお、透明性の悪いこの議事録は、委員名や固有名詞が伏せられていますが、読む人が読めば分かるようになっています。G台風=カスリン台風、O(地名)=八斗島、○○ダム=八ツ場ダムなどですね。○○先生達もおおよそ分かりますが、ここは情けで言わずにおきましょう。なお「新聞記事」とは、「48mm」は疑問と言った関良基准教授の見解を取り上げた東京新聞記事のことです。

第4回「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」2010年2月8日議事録
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai4kai/dai4kai_gijiroku.pdf 
から抜粋(時間がある方は、全文をご参考ください)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
P.25
【委員】 (略)新聞記事みたいなのが最後に出てきますよね。ここに「飽和雨量を過少設定」、こんなの全くナンセンスで、(略)

【委員】(略)だから、今まで、こんな1個のタンクモデルでも合うし、貯留関数法という1個のやつでも合うのは、平均値使えば大体合うんです。だから、最後の新聞記事は、相当、水文学を知らん人が書いた記事だと認識しておいてください

P.26
【委員】(略)だから、緑のダムなんていうのは、僕もそんなものはあり得るわけがないし、幻のダムと思います。マスコミはそういうこと言うとね、これまた一般のちょっとインテリの人はその気になって「ありますよ」って僕に反論します。「山に行ったら砂防ダムがあって、釣りしたらわかる」とか、そんなの全然関係ないんで。そういうので洪水が起こったり起こらなかったりするわけやないということだけは、少なくとも私がそういうことを携わった上では言っておきます。そうでないと、そんな、おかしいことが起こったら、治水対策なんて全然できなくなるので。これだけ私もつけ加えて。

【政務三役】 この議論は結構大切なポイントだと思っているので、先生方は専門家で、さらっと流されるみたいですけれども、我々ど素人を説得するような説明をしていただかないと、さらっといけません。この問題は。全部を48ミリにセットして、それで計算するっていうのはやっぱりおかしいですよ、どう考えたって。

P.27
(略)
【委員】 ○○先生(委員)、○○先生(委員)と、私の意見が違うのは、(略)きょうお出しした最後の新聞記事のやつは、(略)この計算事例は、その学術会議の認識からずれていませんかということを僕は言った。ちょっと数字が小さくて、流量を過大にしてやしませんかと。これは私の経験と照らしてなんですけどね。ここにある数字がね。というのを私は申し上げたんです。だから、それはだけど、研究者として議論するにはやはり、ここに書いてあるとおり、「今後の検討を待たねばならないが」と、こういうところだと思います。

P.28
(略)
【政務三役】(略)ただ、そこまでをその48ミリで全部統一して計算しているわけですね。それは山の形とか、G台風のときの植林のあり方とか、さっきの○○先生(委員)が出された、いわゆる森林の高齢化の分布みたいなことにしたときに、どれだけ保水能力が変わるかということは、結構大きなポイントだと思いますが。どれぐらいの山全体の保水能力があるのか。

【委員】 (略)それを全部1つの計算でやると平均値ぐらいとっておけば、そんなに違いがありませんと。だけど、その値を、じゃあ、ここが合っているか、ここが合っているかといったら違うんですよ。全部合わさった下流のここで議論するときには、ここの平均値を使うことはそんなに問題はありませんと。その48が53になるというぐらいの値のずれはありますけれども

【委員】 わからんでしょうか。

【委員】 全くの素人で、わかったようなわからないような質問なのですが、流域のナンバーが1から54まで全部の地点で飽和雨量が48というのは、そういうものなんですか。それが新聞で問われているところだと思いますし、(略)

【委員】 ここの計算は僕はよくわからないんですけど、○○さん(委員)は知ってるの?

P.29
【委員】 これはよくある計算で。

【委員】 新聞の記事は、私、小さい字が読めないものですから見出しだけですけれども、通常130ミリをすべて48ミリにしたのがデータとして疑いがあるというのが、ここで言われているところではないのかなという気がして、全部48ということは、どういう科学的根拠でそういう数字が出ているのか。

【政務三役】 G台風から求めたO(地名)の推定流量が2万2,000立方メートル毎秒で、基本高水のピーク流量が2万2,000立方メートル毎秒になっているわけじゃないですか。そのときの山の状況と、今の山の状況は変わっていますねというのが、きょうの○○先生(委員)のお話ですよね。日本全体でも戦後の山にはかなり植林もされていると

【委員】 私は、別にきょうの話は○○ダムを論じようと思ったのではございませんで、長期間の治山治水の行政と、それがもたらしたもの、それを踏まえて将来どう考えるかというつもりでお話をしたんです。(略)

【委員】 私自身、専門じゃないところなんですが、非常に不思議な気がしているんですけれども、緑のダムがだめだとお2人が言われているので……。

【委員】 だめだと言うのではなく、森林の効果はあるけれども、これは限定的でしかもその効果は流出解析の中に取り込まれているということなのです。

P.30
(略)
【委員】 (略)そういうやり方は流域の状況を反映させながら、そこに雨が降って、どれだけ水が出てくるかを算出する数値モデルです。そこはね、理屈がきちんとあります。それで、モデルには係数がありますので実績の値に合うように係数や定数を決めます

【委員】 先生ね、端的に質問します。

【委員】 だからね、緑のダムっていうのはないんです。とにかく、森林はあるわけ。森林の保水能力というのはあるわけ。それはだれも否定していない。それを勘案した上で、この流出解析をやっていく。洪水がどれだけ出てくるか、雨が降ったらどうか、そういう解析なんですよ。

【委員】 いや、あの……。

【委員】 大きな流域ですよ、これ。1万とか。こんなちっこいところやないんですよ。そんな大きな流域の中で雨が降る。森林がある。それから、森林のない畑のところ。そういうぐらいの細かいのは無理にしても、ある程度のことは勘案しながら流出解析をやる。(略)

【委員】 先生ね、素人の質問はこういうことだと思うんですよ。山林を、緑も含めて、森林のある山が乾いている。豪雨で飽和している状態じゃなくて乾いている場合と飽和している場合、これは完全に貯留能力、違うでしょう。だから、そこの違いをね、同じことに議論されるとちょっとわからないというのが、普通の私ら……。

【委員】 いやいや、いいですか。(略)

P.32
(略)
【委員】 いや、そんなことないですよ、先生。もう大体明らかになって。
【委員】 いや、あれは、検証しているのだから。一遍検証してから、それに合わすようなパラメータを決めて計算しているのだから。
【委員】 そうそう。
【委員】 そうだろう。
【委員】 うん、そうそう。
【委員】 そうですよ、大体。
【委員】 それがちょっと、どっちも論争になるんで、それやり出すと。
【委員】 いや、ならない。
【委員】 ほとんどけりついてますもん、この問題は。
【委員】 どこでも言ってないよ、学会では、そんなこと。
【委員】 それは間違っている。
【委員】 間違ってない。
【委員】 まあ、今回はやめておこう。もう時間がないから、もうそれは別の機会にしてね、ほかに。
~~~~~~~~~~~~~

「ほかに」と仕切ったのは、委員長の中川博次京都大学名誉教授でしょう。
議論に決着が付かないまま、皆、飽和雨量は48㎜だという認識で、片や、それがおかしい、片や、いいんだ、というところで「今回はやめておこう」と、これっきり、これについての議論はなく、その続きが、河野太郎議員によって再開されたというわけです。

議事録を読んでいただくと分かるように、政務三役も、御用な学者も良心の学者も、みんな揃って、八ツ場ダムの必要性をひねり出した飽和雨量は48㎜だと、河川官僚に聞かされてきたことが分かるでしょう。

これって、偽証罪で、問われることはないんでしょうか?
審議会でウソついたという認識があるのかないのか、気になるところです。

布村元課長だけが悪者であるわけではないので、
これから他の人にもご登場いただきます。

さて、この間、河野太郎議員が提出した質問主意書に対する答弁でも、彼らは飽和雨量は48㎜だと言ってきたことが、明確に白状されました。この続きはまた!

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