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2010年11月28日 (日)

(29) 27 モノを売らないなら、金を払わないへ

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉が次々と開いた先は官僚天国だった」の続き
(29) 27 モノを売らないなら、金を払わないへ

2週間も中断していたこれ「モノを売らないのに、金を払うバカは誰か」の続きです。
お忘れの方はもう一度再読していただければ幸いですが、
簡単におさらいすると、

八ツ場ダム基本計画は特定多目的ダム法に基づいて
3回の基本計画変更を行っています。工期と事業費を交互にです。

「八ツ場ダム基本計画」の変遷
当初計画 (1986年)工期2000年度、事業費2110億円
1回目変更(2001年)工期2010年度、事業費2110億円
2回目変更(2003年)工期2010年度、事業費4600億円
3回目変更(2008年)工期2015年度、事業費4600億円

これは、例えば、家を建てるときに、「2000年完成で2110万円です
と言うから買うことにした家が、段々、完成も延期、建設費も増額され
「2015年度に4600万円です」と言われるのと同じです。
小学生だった子どもが自立して、
家を出て子ども部屋が要らなくなるぐらいの年数です。
民間の契約なら「バカにするな。もう要らないから金を返せ」となるところです。

国と自治体の契約は、いわば、特定多目的ダム法の基本計画だと言えます。
ただし、ある日突然一方的に押し付けられるわけではない。
(・・・余談ですが、なぜ前原前大臣がこの法手続で廃止しなかったのか理解できない。)

========================
(基本計画) 第四条
4  国土交通大臣は、基本計画を作成し、変更し、又は廃止しようとするときは、あらかじめ、関係行政機関の長に協議するとともに、関係都道府県知事及び基本計画に定められるべき、又は定められたダム使用権の設定予定者の意見をきかなければならない。この場合において、関係都道府県知事は、意見を述べようとするときは、当該都道府県の議会の議決を経なければならない。
========================

この法律に基づいて、一都五県はこの間、いろいろな意見を言っています。
2003年の変更持に、1都5県の合同調査チームは、国交省関東地方整備局に対してつぎのような意見、質問および要望を提出しています。(一都五県や国交省の方、きちんと公文書管理しているでしょうか?)

こちらの3枚目→「request_from_tokyo_and_5_pref_2003101.pdf」をダウンロード 「request_from_tokyo_and_5_pref_2003102.pdf」をダウンロード
「request_from_tokyo_and_5_pref_2003103.pdf」をダウンロード ★

2003年10月17日資料-9(3枚目★の(10)で次のように「強く要望」しています。
平成22年度の完成ということが、利水者が八ッ場ダムへの参画を判断する一つの材料となっており、予定年度における完成を強く要望したい(完成が遅れた場合、ダム完成の時点でダム参加が不要になっていることも想定されるため。)」

それなのに2008年の3回目の変更では平成22年度(2010年度)をはるかに越えて「2015年度、事業費4600億円」と言われたのに撤退することなく進んでしまった。1都5県知事は負担金を支払う行政機関の長として大きな責任を抱えている。

石原知事が「金は出しません。我々がダムの恩恵に預かることがはっきりしない限り、出す筋はない。モノを売らないのに、金を払うバカがいるか」というべきだったのは、遅くとも2008年だったと思います。、しかも社会情勢としてはその前から不要になると判断ができていなければおかしい。

2008年には、こんな反応を示した知事もいました。
埼玉県議会(平成20年2月定例会)一般質問
http://www.pref.saitama.lg.jp/s-gikai/gaiyou/h2002/2002b060.html
高橋努議員(民主党・無所属の会)の「この5年間の工期延長をどのように受け止めておられるでしょうか」との質問に、埼玉県知事は費用が大きく跳ね上がるわ、工期は延長するわ、いいことは一つもないという不愉快な思いであることは間違いありません」。それでも必要だという答弁が続くのですが、2010年に完成しなければ不要になっていることが想定された年が今です。

「モノを売らないのに、金を払うバカがいるか」と思うのは当然。
しかし、「金は返せ、モノはもう要らない」というなら一般論としては分かるけれど、その都度意見をいう機会を法定通り与えられ、ダム計画に乗る判断をしてきた責任は、どこへ行ったのか?まして、

「金は返せ、ダムは作れ」では、辻褄が合わない。道理も通らない。

都知事も埼玉県知事も、この問題のオピニオンリーダーとして
もう一度、冷静な判断が必要なのではないかと思います。

特に都の場合は、
東京都議会(平成22年第2回定例会)で「水需要予測の実施に関する請願」が採択されています。国は検証を行う際に、請願に沿った水需要予測のやり直しがきっちりと行われたかどうかを確認すべきではないでしょうか。東京都庁記者クラブに初めていったときの問いに通じるのです。↓

http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-8476.html
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-b15c.html
そしてこれ
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2010/11/post-98b0.html 

請願内容は以下の通り。

「水需要予測の実施に関する請願」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(願  意)
 東京都水道局において、水道に関する水需要予測を速やかに実施していただきたい。

(理  由)
 水道施設の計画は将来の水需要予測に基づいて策定され、その計画に基づいて施設の整備が行われているので、現実とかい離しないように、適宜、予測を見直すことが水道事業体に求められている。
 
 ところが、東京都水道局にあっては、平成15年12月に行った水需要予測をいまだに踏襲しているため、現実の水需要と著しくかい離した予測が一人歩きし、過大な水道施設の建設を推し進める要因になっている。
 その水需要予測では、平成25年度を目標年度として、都水道の一日最大配水量が600万立方メートルまで増加するとしているが、実績は平成4年度からほぼ減少の一途をたどって、平成20年度には492万立方メートルまで縮小しており、予測と実績で100万立方メートル以上のかい離が生じることが必至である。
 さらに、平成20年度に策定された第5次利根川荒川水系フルプランの策定に当たり、流域の他の県が水需要予測の見直しを行ったにもかかわらず、都は古い予測に固執し、予測の見直しを行わなかった。埼玉県を例に取れば、旧予測では一日最大配水量が平
27年度で312万立方メートルであったが、新予測では平成37年度で275万立方メートルとなり、大幅な下方修正が行われている。

 水道法第1条及び第2条は、適切かつ能率的な施策と運営を求めている。都がこのように、過大な水道施設の建設に直結する過大予測をそのまま放置し、計画の再検討義務を放棄していることは、水道法第1条及び第2条が求める「適切かつ能率的な施策と運営」を怠っていることになるのではないか。

 以上のとおり、過大な水道施設の整備を避けるため、都は水需要予測の見直しを早急に行う必要がある。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

(以上、太字で強調したのは私)

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2010年11月27日 (土)

昨日出た週刊金曜日

力を入れて書きました。
ぜひ、読んで欲しい↓です。

昨日でた週刊金曜日(2010年11月26日号)
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/tokushu/tokushu_kiji.php?no=1565 

つくるのか、つくらないのか、はっきりさせろ
 「八ッ場ダム中止宣言」から1年

 翻弄される住民とダム検証の始まり
◆「変わらない」数字が変わっていた!?
 国交省はデータの精査と公開を

余談ですが、この号で合わせて是非読んでいただきたいのは
http://www.kinyobi.co.jp/consider/consider_newest.php 
村上朝子さんが書いた
原子力ルネッサンスを揺るがす
「米国『ユッカマウンテン計画』中止の衝撃」

原発ゴミである高レベル放射性廃棄物の捨て場として政治的にきまった
ユッカマウンテン計画をオバマ政権は止めた。そのことを伝えるレポート。

やっぱりそうですか・・・、という衝撃。

原発ゴミを捨てるところがないのは日本も同じ。
かつて取材に訪れた町で「原発ゴミに捨てる場がないなんて
自分の町に計画が持ち上がるまで知らなかった」と若者が語ってくれた。

その状況、国民が大切なことの多くを知らされていない状況は今も変わっていない。
(ダムがもたらす効果についても同じこと言えますが)

さらに興味がある方は、是非、これらのバックナンバーも合わせてお読み下さい。
「それは、「闇」社会からもたらされた
―高知県東洋町「放射性廃棄物処分地」騒動記」
           月刊「論座」2007年8月号
「困窮自治体を札束で釣る放射性廃棄物の最終処分地」
           週刊ダイヤモンド2007年8月25日号
本日帰宅したら、いよいよこれの続きを書こう。

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2010年11月22日 (月)

シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」報告(転載)

シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」報告
http://yambasaitama.blog38.fc2.com/blog-entry-770.html 
会場にいらしていた方が ↑
コンパクトで要点をとらえたレポートを書いているので
是非、見に行ってください。

こちらでは、後日、
地質について思うことを追加できればと思っています。

閑話休題。

●現在、ドイツの森林官の話を書いている。
治山治水の考え方は各国共通(少なくとも日独共通)で、
ドイツではその学術的裏付けを蓄積し、
林業の現場で100年の長期的視点で実践している。
日本はどこかでそれをし損ねてきたのだということを考えているところです。

最近のアウトプットのご紹介です。

●環境月刊誌グローバルネットで。http://bit.ly/9F44cM  
オーフス条約事務局のフィオナ・マーシャル氏が来日し、
オーフスネットが講演会を開催した内容をレポート。
同条約は環境問題に関する情報、意志決定、司法へのアクセス権に関する条約。
日本は未批准
この条約は、その原則を他の国際会議でも促進する義務があるため
生物多様性COP10/MOP5(名古屋)のためにマーシャル氏が来日していた。

●先週出た週刊金曜日 http://bit.ly/aBwZv9 
民主党の枝野前幹事長、みんなの党の江田幹事長に続き、
公明党の井上義久幹事長にインタビュー
民主党政権になったらすぐに通るのかと思っていた民法改正や
派遣労働者法改正、普天間に関する日米合意
などについても尋ねた。

ここでは八ツ場ダムのことしか書かないけれど
仕事は仕事でやっているので、ブログ更新が毎度、青息吐息で申し訳ない。

次回は石原都知事の話の続きにいけるように。。。

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2010年11月21日 (日)

参院(八ツ場ダム質問)その他

八ツ場ダム問題ウォッチャーの雨宮隆児さん経由情報。

●『参議院インターネット中継』
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php 
→16日 国交委員会:上野ひろし議員(開始から5分余~)
→17日 予算委員会:加藤修一議員(開始から11分余~)

八ツ場ダム問題ウォッチャーの雨宮隆児さん経由情報。

●馬淵大臣発言(今後のダム事業の検証の進め方について)
平成22年11月16日(火)
http://www.mlit.go.jp/page/kanbo01_hy_001249.html 

●今後のダム事業の検証の進め方について
国土交通省 平成22年11月16日
http://www.mlit.go.jp/report/press/river03_hh_000275.html 

●『八ッ場ダムはなぜ止まらないか』の制作・発表にあたって
(保坂展人のどこどこ日記 2010/11/17)
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/56be707084d99fe7feb5131813f4e36c 

●11年秋に着工決定は必至~「八ッ場」建設中止の腰砕け(2010年11月16日)
http://diamond.jp/articles/-/10081

●事故続きの八ツ場ダム工事事務所 記者発表資料
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/yanba_00000008.html 
平成22年度八ッ場ダム建設工事安全協議会を開催します。
          平成22年11月16日 八ッ場ダム工事事務所

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衆議院国土交通委員会(八ツ場ダム質問)

八ツ場ダム問題ウォッチャーの雨宮隆児さん経由情報。
国会で多くの議員が八ツ場ダム問題を質問している。以下は最近のもの(長文)。

●平成22年11月5日衆議院国土交通委員会(衆議院TVより)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40657&media_type=wb&lang=j&spkid=19700&time=01:22:11.5(開始より1分~)
○穀田委員 
 質問に入ります。
 まず、八ツ場ダムの水没予定地の住民たちの移転先となる代替地の宅地造成の一部で、震度6から7程度の大地震で崩落するおそれがあることが発覚しました。どういう経過だったか、簡潔に述べていただきます。

○津川大臣政務官
 お答えを申し上げます。
 今御指摘をいただきましたとおり、八ツ場ダム工事事務所が群馬県に報告をいたしました代替地の安定計算の結果の一部に誤りがございまして、国民の皆様方、地域住民の皆様方、町また県の関係する皆様方に多大なる御迷惑、不信感、また不安感を助長させる結果になりましたことを、まずもって心からおわびを申し上げたいと思います。
 経過を申し上げますと、まず、平成18年に宅地造成等規制法が改正をされました。造成宅地における安全性を確保する目的で、がけ崩れ等の危険のある既存の造成宅地に対しまして造成宅地防災区域として都道府県が指定をする、こういうルールになりました。
 その後、当該区域の指定権者であります群馬県より、八ツ場ダムの移転代替地がその指定基準に該当するか否かの判断を行うためということで、八ツ場ダム工事事務所に対しまして盛り土の造成地の安定計算を要請いただきました。
 この要請をいただきまして、工事事務所といたしまして、安定計算結果を本年8月30日付で県に御報告をいたしました。県は、この結果に基づき、9月22日、八ツ場ダムの移転代替地を当該区域の指定基準に該当しないという判断をしたところでございます。
 その後でございますが、私どもが計算を委託いたしました業者から、計算結果に誤りがある可能性があるという報告がございまして、工事事務所に対しまして計算結果に誤りがあるかどうかということを確認いたしまして、最終的に、11月、今月の1日でありますが、誤りがあることが確認されました。大変申しわけございませんでしたが、翌日の今月2日に、その事実関係に加えまして、修正計算結果と対策工法等を県に対して報告させていただいたところでございます。

○穀田委員
 代替地は宅地防災マニュアルなどの各種技術基準や指針を参考に設計し、十分な安全性を確保することとしています、これがこれまでの国交省八ツ場ダム工事事務所の説明です。そうすると、十分な安全性を確保できていなかったということになる。
 どうも今のお話を聞いていると、国交省が委託したコンサルタントが耐震性の計算を誤っていたという話ですね。では、なぜ計算を間違えたのか、原因を究明すべきだと思うんですね。コンサルタント業者が入力をミスしたというけれども、なぜ間違えて入力したのか。それから、計算結果を受け取った国交省工事事務所は、当然チェックしたわけですよね。それで、間違いを見落とした。なぜ見落としたのか。代替地の十分な安全性を確保すべきと言っている国交省の責任は重いと言わざるを得ません。
 したがって、再発防止する上でも徹底した原因究明をすべきと違うかと思っているのですが、大臣の考えを聞きます。

○馬淵国務大臣
 まさに御指摘のとおりだと思っております。私も説明を受けて、いわゆるデータの入力ミス、さらには、計算手法を入力するそうなんですが、その入力ミスが原因であると判明したということです。
 しかし、それについては当然ながらチェックをしなければなりませんし、これは安全ということが問われるわけですから、命にかかわることで、大変重要なものを見過ごしてしまったということについては、これは大変遺憾だというふうに私は思っております。
 つい先日も、八ツ場ダムの問題に関しましては、基本高水の数値の根拠というものが明らかでないということ、少なくともありきで進めていたのではないかということで、私も本日の閣議後の会見で、基本高水の再検証を指示した、このようにお伝えをしたところであります。
 こうした状況は、これを徹底的に組織として戒め、さらに、こうした見過ごし等ミスのないようにということは本日朝も河川局長にも伝えたところでありますので、こうしたことに対しての再発の防止に努めてまいりたいというふうに思っております。

○穀田委員
 基本高水の問題については、また議論は別個にしたいと思うんです。
 今の答弁でありましたけれども、この計算ミスが発覚しなければ、それは今大臣がお話あったように、発覚して命にかかわる問題とありました。ですから、発覚しなければ、対策もとられずに崩壊を招くことになりかねなかった。だから住民からは不満の声が上がっている。同時に、国は万が一のことがないように安全を確保している、強度は大丈夫だと繰り返し言っていたことに対して不信感を募らせているわけであります。
 代替地というのは生活再建の中心であって、その安全性は大前提にかかわる問題であると考えます。地元の住民の方々の生活再建を、どういう立場に立とうとも、今、ダム建設の問題についてどういう方向に行こうとも、私は最優先して支援する必要があると考えます。
 日本共産党としましても、ダム建設ありきの政策を押しつけられてきたために地域住民が受けた困難や苦難を償うなどの観点から、国や関係自治体などが住民の生活再建支援や地域振興を図ることを義務づける、仮称ですけれども、住民の生活再建・地域振興を促進する法律の制定を提案してきたところであります。略して生活再建支援法というふうに言っていいと思うんですけれども、政府としても仕組みを早急に準備すべきではないかと思うんですが、見解をお聞きしたいと思います。

○馬淵国務大臣
 大変重要な御意見、御指摘だと思っております。生活再建対策につきましては、私どもとしても、熊本県の川辺川ダムでの取り組みというものを一つのモデルとして考えたいと思っておりまして、あわせて法案化を含めて検討を進めております。
 川辺川ダムにおきましては、これは、五木村の今後の生活再建を協議する場ができておりまして、ここを通じて意見聴取あるいは現地調査などを行っております。また、熊本県とも協力をして生活再建対策の検討を進めておるところでございまして、そうした進捗状況を踏まえながら対応を考えてまいりたい、このように思っております。

○穀田委員
 これは前大臣もそういう点については一定言及していましたが、きちんと実行するということで努力をしていただきたいと私は思うんです。
 そこで、問題は、この一連の問題について言うならば、代替地に限られたものではないというのが私の考えです。八ツ場ダム建設地域全体、吾妻川流域の地盤の問題でもあります。
 かねてから地盤の安全性について懸念が指摘されています。当委員会で参考人として意見陳述したこともある奥西一夫氏は、この地域について、種類、数とも多い地すべりのデパートのような地域だと地すべりの危険性を指摘しています。八ツ場あしたの会を初め住民運動団体も、地盤の安全性について指摘し、要望もしています。
 今回、代替地の計算ミスが発覚しましたが、八ツ場ダム貯水予定地域を初め周辺地域の地盤は大丈夫なのか。この際、八ツ場ダム周辺地域全体の地盤について徹底した安全調査をすべきではないでしょうか。

○馬淵国務大臣
 今、全体に関してこうした自然地形も含めて調査すべきではないかということの御指摘でありますが、今までは、通常、ダムに湛水をしたとき、貯水をしたとき、そのときに起因する事象が発生する可能性のある箇所についてのみ、地すべり、いわゆる自然地形の安定性の検討というものが行われるとなっておりました。
 一方で、私ども、再検証ということの枠組みを提示して、それを今進めているところであります。総事業費の点検なども行いながら、今後も地すべり対策の妥当性については検討してまいらなければならないと思っておりますが、あくまでこうした湛水の状況ということを前提にしているがゆえ、今日においてはこのダムについて再検証の過程に入りますので、まずはその結果を踏まえてというふうに考えております。

○穀田委員
 再検証の過程で、今新しい事態が起こり、新しい法律のもとで一定の新しい考え方でやっているわけだから、そういう角度から検証するということが住民にとって安心につながるということを要求しておきたいと思います。

●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(開始より48分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19611&time=00:27:53.2 

○佐田委員 
 もう時間が一分か二分しかありませんけれども、八ツ場についてちょっと。
 この間、大臣には来ていただきましたけれども、八ツ場に来たときは、前は、前原さんは、中止の前提で予断なく検証を進めると言っていた。こんなむちゃくちゃな話はないんです。中止というふうな予断がある。その日本語を、大臣が、中止というものを入れないで客観的に検証すると言われた。そして、秋までに結論を出すというふうに言われたと聞いています。
 しかしながら、私は、もう今、地域の方々、東吾妻そして長野原の人たちは、一日も待てないような状況なんですよ。
そしてまた、なおかつ、民主党の幹事長の方は、住民と話すための下地をつくっただけであって方針は変わっていないと、全く水をかけるようなことを言っておるわけであります。まさに翻弄し続けられておる。
 私は、一日でも早く結論を出してもらって、そしてこれを再開して、中止撤回をしていただきたい、こう思っていますけれども、大臣、どうですか。

○馬淵国務大臣
 正確を期したいと思いますので。前原大臣は、中止の前提でなく、中止の方向性とおっしゃっておられました。
 その上で、予断なく再検証をということでありましたが、私自身は、改めて予断を持たずに再検証するというステージに入ったわけでありますから、このことをしっかりとお示しする姿勢として申し上げたわけであります。
そして、今後も一刻も早くこの結論を得たいというふうに思っております。
遅くとも平成二十四年度予算編成の要求までにということでございますので、秋ということで申し上げました。
 もっと早くできないかという声もよく存じ上げております。
そのことも踏まえながら迅速に取り組みたいと思っておりますし、また、地元の住民の方々には、お許しをいただければ、私も一刻も早くお会いをし、お話を伺いたいと思っております。
 すべてこうした形で一つの解決の方向に向かい、そして、住民の皆様方の御労苦に、あるいは関係者の方々の御理解をいただきながら前に進めてまいりたい、このように思っております。
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●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
衆議院TVより該当部分動画(開始より23分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19560&time=02:27:32.3 

竹内委員
 それで、八ツ場ダムにつきましても一つだけお聞きしておきたいと思うんです。
 当委員会でもさんざん白熱した議論をやりました。
前原前大臣は、中止の方向性を堅持するだったんですね。それを、今回言い回しを変えられました。
大臣としては、一切、中止の方向性という言葉には言及しないと。
前の前原大臣は、マニフェストに書いてあるから中止する、こういうふうに最初から決めておられたんですね。
それを、今回そういう言い回しを変えられて、予断なく検証するというふうに変えられた理由をもう一度お尋ねしておきたいと思います。

○馬淵国務大臣
 昨年の政権交代でまさに政策転換が図られたのだと私は思っております。
 前原大臣が、こうしたできるだけダムに頼らない治水あるいは利水というもののあり方に対して、有識者の皆さん方に御参加いただいての御議論、そして最終的にはダムの再検証という中間取りまとめを行っていただき、国土交通省が持ついわゆる公共事業の再評価、これは事業評価法の仕組みの中に定められたものでありますが、この再評価の細目を変更して実施をするということで政策転換が図られた。
 その段階になっていよいよ予断を持たずの再検証が始まるということであれば、私は、そこに予断を持たないということをより改めて認識していただくためにも、今般、長野原、八ツ場ダムに参りまして、地域の方々あるいは知事を初めとする関係者の皆様方に、一切の予断を持たずの再検証を行いということで、中止の方向性というものについては言及しない、それはむしろ予断を与えるものになりかねないんだということで申し上げた次第です。
すなわち、昨年の政権交代時、政策転換を図り、より具体の検証の作業に入ったということで、ステージが変わった、私はそう思っております。
 今後は、これを来年の秋までに検証を進めるとしておりますが、できるだけ早くという御要望もいただいておりますので、迅速にそれを進め、さらには、ダムの再検証のみならず、利根川水系においては過大となっていた基本高水の見直しも改めて河川局に指示をし、これも客観性、透明性、公開性を高めて、多くの方々の御議論をいただいて最終的に結論を見出す、こうした仕組みを御提示したところであります。
 今後も、私どもとしては、地域の方々の御理解をいただきながら、わかりやすい検証というものを進めてまいりたいと思っておりますし、引き続き、御負担をいただいてまいりました一都五県の皆様方にもしっかりと調整を行いつつ、生活再建支援事業も進め、再検証を行うということで御議論、御理解をいただきたいというふうに考えております。

○竹内委員
 これについては、私は一言も二言も言っておきたいんですが、結局、予断なく検証すると言いながら、前の大臣は八ツ場ダムは例外だったんですよ、マニフェストに書いてあるからやめると。
そういう意味では矛盾していたんですよね。
それを整合性をとろうという気持ちはわかるけれども、しかしながら、予断なく検証した結果、再開する、つまり事業を始める可能性があるわけですね、はっきり言うと。
ということは、これは完全なマニフェストの変更でありますから、ほぼ二年ですか、かけて、住民を含めて国民に大変な混乱をもたらした、ここは謝罪をしなければいけないことになる。
大変な責任が生じると思いますね。
仮にもし予断なく検証してやはり中止だということになったら、これもまた住民に対して物すごい裏切り行為になりますよ。大変なことだと思うんですね。
 八ツ場ダムというのは民主党のシンボルだったと思うんですよ、マニフェストの。
それを最初から中止すると書いて、しかも前原前大臣も中止するということを変えなかったんですから、これはよほど予断なく検証されておられたんだと我々は思っていたんですよ。
しかし、今回いろいろ経緯を明らかにすると、この基本高水の問題や個別のダムの検証もそんなにされてはいなかった、こういうことが明らかになったわけでありまして、そういう意味で、今回、馬淵大臣の方針転換は、実は大変な問題をはらんでいるということを指摘しておきたいと思うんです。
私は、少なくともこの時点でも国民に対して謝罪すべきであるというふうに思っております。
この点は指摘するにとどめておきたいと思います。

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●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(冒頭から)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19700&time=03:07:59.7 
穀田委員
 馬淵国交大臣に、きょうはまず八ツ場の問題についてお聞きします。
 大臣は、六日、八ツ場ダム建設について、中止の方向性という言葉に言及しないと表明されました。この発言の真意を尋ねたいと思います。
この発言は、中止しない、つまりは八ツ場ダムの建設を進めるという意味に解釈される方もいますが、そういうことですか。

○馬淵国務大臣
 前原前大臣が、まさに政策転換を図るということで、一年弱でありましたが、予断を持たずに再検証という枠組みを決めていく、できるだけダムに頼らない有識者の会議というものを設けて議論を重ねてまいりました。
 そして、いよいよ実施の段階に移ったんですね。改めてここで予断を持たずに再検証するということで、これは関係者のみならず、かかわる、もちろん反対される方も賛成する方も含めて、さらには学識者という方々、主体は地整局であり、あるいは自治体であったりするわけですけれども、こういった場で幅広く議論をするわけでありますから、一切の予断を持っていただかないようにしていくためには、私は、今後この中止の方向性という言葉は言及しないんだということをはっきりと申し上げなければ、それこそ、この検証そのものが何らかの恣意的な方向に向いてしまいはしないかということを考え、こう申し上げたわけであります。
 したがいまして、現時点においても、私には一切の余談もなく、しっかりと再検証を行ってもらいたい、こういう思いでおります。

○穀田委員
 私どもは、この八ツ場ダムについて、利水面でも治水面でも不要なダムであり、無駄で環境破壊につながるダムであるという立場に立って中止を求めてまいりました。
 この国土交通委員会でも、また各委員会などにおいても、例えば塩川鉄也議員も報告していますが、何度も現地に足を運び、長野原の町長さんや町議会議員の方々と率直な意見交換を行ってまいりました。
その際にも、私どもは、自分たちの中止という立場について表明した上でお話もさせていただいたところであります。
 したがって、私どもは、住民の不安や要望に謙虚に耳を傾けて、ダム中止の理由を丁寧に説明するべきだと指摘もしてまいりました。
そして、何度も、生活再建、地域振興策を住民とともにつくり上げることなども提案してまいりました。
今大臣も発言ありましたが、建設ありきでも中止ありきでもない、予断を持たずにということで検証する、そのとおりの言葉を言っているというふうに受けとめたいと思います。
 その意味では、やはり改めて再検証することが重要だし、その検証が、だれもが納得いく形でしっかりやる必要があるという結論ではお互いに一致できると思うんです。
 そこで、予断を持たずに再検証する上で、洪水時に流れる最大流量、いわゆる基本高水の見直しが必要です。
利根川の基本高水、利根川の治水基準点である八斗島では毎秒二万二千立方メートルとされているが、これを算出するもとデータの一つ、飽和雨量、これは森林などの保水力を示す係数ですが、これを小さく設定されていたことが明らかになっています。
大臣も、この利根川の基本高水がどうやって算出されたのかを調査したが資料が見つからなかったという報告をされています。
十分な検証が行われず、大変ずさんだったと陳謝しています。
その上で、利根川の基本高水について見直す、改めて検証すると述べておられます。
 利根川の基本高水を改めて検証する理由について、簡潔にお答えいただきたいと思います。

○馬淵国務大臣
 一年間、ダムに頼らない治水のあり方ということを議論いただく中で、私の中にもずっとひっかかっていたのはこの基本高水の問題でした。
 河川整備計画を見直すということであり、河川整備の基本方針は見直さないということであれば、そもそもその前提となる基本高水の議論がなされない、これでいいのかという思いもございましたが、私自身、その中で有識者の方々がつくっていただいた検証の枠組み、これも利用しながら、何らかの糸口で見直すことができないかということで調べておりました。
 そうしたところ、御指摘のこの二万二千トンに対して、平成十七年度に策定した検討報告書の中で、その具体的な計算過程というものが明らかにならなかった。
私はその資料を捜すように指示をいたしましたが、資料がないことが問題ではありません、検討した経緯すら見当たらないということ、まさに二万二千トンありき、ずさんだったとしか言いようがないんですね。
私は、だから河川局にも、もうやり直そう、見直そう、このように言ったわけです。
 建設を要望される方もいらっしゃいます。
反対される方もいらっしゃいます。
これを私は、押しなべて皆さん方に納得できる形で検証を進めるべきだと思っておりますので、その意味で、基本高水の見直しというものは極めて重要だと思っております。
 今回は、この再検証と、さらにはこの基本高水の検証ということをあわせて皆さん方に開示をしながら、納得いくプロセスで進めてまいりたい、こう思っております。

○穀田委員
 今お話ありましたが、私どももこの高水の問題について一貫して指摘してまいりまして、やはり建設先にありきということが実はこの高水の計算をずさんにしたんじゃないかという見解を私どもは持っています。
 予断を持たずに再検証するという中にこの基本高水の検証は含まれているのか。
有識者会議の中間取りまとめに基づいて検証がやられていますが、この中には基本高水の検証は含まれていません。
予断なく再検証するからには、当然この基本高水の検証も含むべきだと思いますが、結論だけでいいですから。

○馬淵国務大臣
 公共事業の再評価実施要領細目に定めたということでありますので、この基本高水の再検証という部分には含まれません。
しかし、これは並行して行いたいというふうに考えております。
 ただ、穀田委員が先ほど御指摘のように、いや、この二万二千トンありき、建設ありきじゃないかと言われますと、それはまさに予断になりますので、私自身は持たずでと思っております。

○穀田委員
 いや、それは、従来のやり方の際にそういうことが言われてきたことを私どもは考えて指摘しているということで、今大臣がどう思っているかなんという話をしているんじゃないんです。
それは言っておきたいと思います。
 中間取りまとめが出された後で基本高水の根拠の不透明さが明確に出てきたわけであります。
もともと、基本高水というのは過大じゃないかという指摘は、運動団体初め、私どももしてまいりました。
また、民主党も言っておられたし、前原大臣も野党の時代は指摘してまいりました。
その意味では、大臣の発言によれば、八ツ場ダムが第一歩、また、並行してやるということも言っておられるわけですが、それでとどまるべきじゃないと私は思っているんです。
対象となっているダムの再検証について、この基本高水の見直し、つまり河川整備基本方針の見直しを位置づけて再検証すべきではないかと考えますが、いかがですか。

○馬淵国務大臣
 河川整備基本方針を策定するとなると大変な時間がかかるということも、先輩方からお聞きしております。
 私は、まず、これほどまでに社会的な注目の的となった八ツ場ダム、とりわけ、明らかに二万二千トンありきということで、この十七年度の報告書がずさんだったということが明確になったわけですから、これについての見直しを指示いたしましたが、その他の水系については、今現時点でそれをすべて広げていくとなると、私は、せっかくの再検証自体も大きく滞ってしまいかねないと思っております。
現時点においては、他の水系というものについては、まずは再検証を進めていただく。
 もちろん、この八ツ場ダムにかかわる利根川水系の基本高水の再検証も時間をかけずにしっかりとやっていただかないかぬですが、こうした、具体の検討の結果がないといったような、明らかな瑕疵なりが認められるものについては、これは行うべきだと思います。
ただ、現時点において、私ども、そこまですべて行うということには考えは至っておりません。
まず再検証、枠組みを進めていただきたい、こういうふうに思っております。

○穀田委員
 なぜ私こういうことを言っているかといいますと、つい先日も新聞に出ているんですけれども、想定流量は河川法が制定された一九六四年当時から四十年間で約一・五倍になっている、それは全国の百九の一級河川のうち八十水系を分析した結果であるということで報じられていることもあります。
 私は、先ほど大臣がおっしゃった、この二万二千トンだけではなくて、全国でそういった形でいつの間にか基本高水自身が上がっていったという事態がある、だからこそ、単に、この問題で高水がいつの間にか上げられた、本当かというだけじゃなくて、では、ほかも本当かということが問われているということを申し上げたいわけですよね。
 だから、滞ってしまいかねないというよりは、このことが今、国民のそういう流域水系における安全とのかかわりで、正確なものを出して、どうしたら本当に治水ができるかという基本的な根拠となるそういうものを確かめることが、もちろん何も利根川水系を後にしてなんて言っているんじゃないですよ、それはそれでやりながらほかだってできるんだから、それはお互いにきちんとやろうじゃないかということを言っているわけであります。
 その点、いかがですか。そんなに長くなくていいです。

○馬淵国務大臣
 今御指摘のような形で、全水系までも実はそういった見直しが必要じゃないかという御指摘は、十分傾聴させていただくに値すると思っております。
 ただ、先ほど来申し上げているように、まずは利根川水系、具体的な瑕疵が明らかになったということでありますから、私はそこをしっかりと検討させることを優先したいというふうに思っております。

○穀田委員
 私も繰り返しになりますが、優先することについてとやかく言っているんじゃないんです。
ただ、わざわざ陳謝したことは、こういうずさんなやり方が国民の生命と財産にかかわる問題だからでしょう。
そうすると、ほかだって、そういうことがもしあったら、それをやらなくちゃならぬということを提起しているわけです。
それは御理解いただけると思います。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(開始より22分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19692&time=03:41:50.0 

○中島(隆)委員
 それでは次に、ダム問題の質問をさせていただきます。
 これも前段質問がありましたが、八ツ場ダムの問題であります。
これは、先ほど説明がありました、中止に言及しないと。
これは、予断を持たないことだからという括弧つきがあるんですが、中止に言及しないということを改めて言われたということは、それでは建設をするのかというふうにとられるわけでありまして、ダムによらない治水を進める前原大臣あるいは民主党のマニフェストからしますと、一歩後退かなととれるわけであります。
 私は、中止の明言や、あるいはつくるということを含めて、これは中止の方向だけを言われることではなくて、こういう表現をされたことについてもう一度その趣旨をお尋ねしたいと思います。

○馬淵国務大臣
 中止の方向性、そしてもう一つ、予断を持たずに再検証、これについては、当委員会でも、御議論として、意見として、矛盾に満ちてはいないかといった御提言や、あるいはどちらなのかといった質問等、再三にわたり前大臣にもされていたかというふうに思います。
 その中で、私どもとしては政策転換を図ってきたのだ、そして、具体的なプロセスとして、有識者による、できるだけダムによらない治水、これは利水も含めますが、その検証の枠組みをつくり、改めてそのステージに上がったということでありますから、私は、一切の予断を持たずに再検証という、本来皆様方からの御議論にあった、私はそのステージに上がったというふうに思っております。
 今後は基本高水の見直しも行うわけでありますから、八ツ場に関しましては、建設推進派の方々あるいは反対派の方々も含めて幅広く意見を出していただき、また、検証の過程も透明性を持ってプロセスを提示してまいりますので、十分な御議論の上での結論が得られるというふうに思っております。
 繰り返しになりますが、今この時点で中止の方向性ということを私自身がもう言及しないと言うことによって、より一層予断を持たずということが改めて示される、このように考えております。

○中島(隆)委員
 時間も来ておりますので八ツ場ダムの問題については終わりますが、これについて、先ほど穀田議員からもございました。
八ツ場ダムについての最大流量の観測の資料が確認されないとか、あるいは流域分割図、流出モデル図が公開できない、こういうことが表明されていますが、今申されましたように、やはり検証の段階で、ダム賛成、反対、やはり両派、あるいは学識者も入れて、本当に納得のいく検証をぜひしていただきたいというのを要望しておきます。
 最後に、川辺川ダムの検討の問題であります。
 これも再三質問させていただいていますが、全国のモデルとして、熊本県知事も、あるいは流域五木村も、この生活再建を具体的に進めていただくという方向で、ダム中止の、納得する方向で今見直し、検討がされています。
国、県、流域市町村で今検討されているわけです。現場、地元の皆さん方の意向は、国の方の対応はスピード感を上げてやってほしい、全国のモデルとしてダムによらない治水の検討を早く進めてほしい、こういう要望があるわけですが、これについての現状と今後の取り組みについて、大臣の決意をお願いいたします。

○馬淵国務大臣
 川辺川ダムにつきましては、昨年一月に県と共同で設置した、ダムによらない治水を検討する場、これを八回開催いたしました。
こうして議論を重ねてまいっております。さらに、本年七月に、県と五木村で、五木村の今後の生活再建を協議する場、これについても三回開催しております。
今後も引き続きこうした協議を真摯に進めてまいりたいと思っております。
さらには、スピードアップも当然ながら図ってまいりたいというふうに考えております。

○中島(隆)委員
 時間が参りましたのでこれで終わりますが、今後の他のダムの検証にも大きな影響を与える課題でありますので、ぜひ全国のモデルとして推進していただきますよう心からお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

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シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」

前のコマ、書きかけで恐縮ですが・・・

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」
http://yamba-net.org/doc/201011chirashi.pdf 

2010/11/21(日) 13時15分~16時40分
シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか~あしたのために必要なこと~」
東京大学弥生講堂一条ホール (東京都文京区弥生1-1-1)
参加費(資料代):500 円
主催:八ッ場あしたの会
共催:八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会

八ッ場ダム中止をマニフェストに掲げた民主党の政権が発足してから1年余り。
この間、本体工事にはストップがかかったものの、関連事業が延々と続き、予定地を根底から改変する工事が進行中です。一方で、八ッ場ダム事業中止のための施策は進まず、事態は混迷の一途を辿り、地元住民の苦悩は増すばかりです。八ッ場ダム問題を解決するために今、何が必要なのか、現状を踏まえて、これからのことを考えます。

プログラム
オープニング 13:15~13:30 ラビラビ(歌とパーカッション)
第一部 13:30~15:00「八ッ場ダムは、今」
第二部 15:10~16:40「ダム予定地のこれからを考える」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
複雑な状況の中。
現地から町会議員さんもいらっしゃいます。

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2010年11月15日 (月)

(28) 26  モノを売らないのに、金を払うバカは誰か

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉が次々と開いた先は官僚天国だった」でつなげていく。

(28) 26 モノを売らないのに、金を払うバカは誰か

11月9日の読売新聞で、
石原知事が「金は出しません。我々がダムの恩恵に預かることがはっきりしない限り、出す筋はない。モノを売らないのに、金を払うバカがいるか」と語ったと報道されていた。

実はこれ、至極もっともな話なのだ。
しかし、実はこの判断は、少なくとも2年遅い
もっと言えば7年、さらに言えば24年遅い。なぜか。背景を加える。

2009年の一都五県知事たち
八ツ場ダムの構想が長野原町にもたらされたのは1952年。
半世紀以上前だ。1964年の東京オリンピックよりも前。
しかし、2009年にはこんな発言をする人もいた。
===============================
● 南波和憲県議・自民党群馬県連幹事長
昭和39年の東京オリンピックの年はたいへんな水不足の年であったと記憶しております。そして2016年の東京オリンピックでは八ツ場ダムができている。それで水は大丈夫という中で東京オリンピックを迎えたいというふうに思うわけでございます
===============================
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-482e.html より)
その後、第二回、オリンピック構想は破れたわけだが・・・。

この時、関係知事たちは、当選したばかりの森田健作千葉県知事なんかも一緒に、イケイケどんどんで、「八ツ場ダム推進議連1都5県の会の設立総会」で来賓挨拶をした。政権交代前だ。知事たちと共に、国土交通省河川局の官僚もずらっと一列に並んでいた。

しかし、この時すでに、知事たちは、自分たちの水事情とはそぐわない発言を行っていた。

【1986年という時代】
半世紀以上前に始まった八ツ場ダム構想が、正式に法律で位置づけられたのは1986年に過ぎない。川原湯温泉街の強力な反対で、その年まで特定多目的ダム法に基づく八ツ場ダム基本計画ができなかったからだ。一都五県の負担が決まったのはこの年。
 
逆に言えば、34年も反対を続けていた地元に、34年間も八ツ場ダムができるぞできるぞとゴリ押しをした。

一都五県はこのときまでに、「もう要りません」と見極めることだってできたはずだ。しかし、為政者たちは見極めず、その後、八ツ場ダムは事業費の増額と工期延長を交互に繰り返す。

【2003年の一都五県】
2003年10月、2度目の計画変更で2110億円が4600億円に増額する前に、受益自治体である東京、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木の6都県は、国交省と行った協議で、「2010年度完成ということが、利水者が八ツ場ダムへの参画を判断する一つの材料」として、「完成が遅れた場合、ダム完成の時点で、ダム参加が不要となっていることも想定される」との意見を付した。これは公文書として残っている。

【2008年の一都五県】
このとき、工期延長はないと国交省は言っていたが、2008年、ついに3度目の基本計画変更となる。
 
一都五県は、2003年のときには、2010年度完成が遅れたら、ダム参加が不要となっていると釘を指していたのに、性懲りもなく、撤退の判断をせず、2015年までの延長を認めた。

石原知事は、この2008年にこそ、
モノを売らないのに、金を払うバカがいるか
と言うべきだったのだ。

本当なら、2003年に、2100億円が4600億円に倍増するという馬鹿げた負担を押し付けられたときに言えば良かったのだ。

私が「基本高水もウソ、代替地の安全性も計算ミス、事業費もウソ、工期もウソ。唯々諾々とこれまで負担金を払ってきた都の責任をどう考えるか」と聞きに行ったのは、そんなことが背景にある。

(続く)

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2010年11月13日 (土)

東京都八ツ場ダムから撤退か?!(主観です)

昨日(11月12日)午後、石原都知事の定例会見に行って来ました。

基本高水もウソ、代替地の安全性も計算ミス、事業費もウソ、工期もウソ。唯々諾々とこれまで負担金を払ってきた都の責任をどう考えるか」と聞こうと思ったら、知事本人「 」↓に質問( )↓を邪魔され失敗、と思ったら、知事がこんなこと言っている。

「検証して、信じて必要だと思うからお金払ってきた」と。
ん?八ツ場ダムについての検証なんて、都は独自にやってきましたっけ?

石原知事記者会見
http://www.metro.tokyo.jp/GOVERNOR/KAIKEN/kako22.htm2:00~

「どうぞ」(文書問題について)

「なにもんだ」(フリーランスのまさのと申します)

「あ~」(八ツ場ダムについて)

「またか」(基本高水の問題がウソとわかり)

「なになに?」(八ツ場ダムの根拠である基本高水という数値がウソであることもバレ)

そりゃバレるとかウソとか、あなたの価値観であってだね、こういう異常気象の時代にだね、自然がどういう猛威を震うかということは誰に予測できるんですか?」(ま、変わってきたということなんですが、保水力が。それからさらに代替地の安・・・)

「現に世界の状況を見ても異常気象が進んでいるじゃないですか、突発的な事故があちこち起きているじゃないですか、そういったものを換算すればだね~、私はね~、なんというかだね、あのダムはあって然るべきだと思っています」(代替地の安全性も計算ミスが見つかり)

それ、あなた自分の主観じゃない。もっと具体的な現実的なもの、あなたの主観を伺う必要ないのここで。ウソとかなんとかって判断、あたなはしているけど、世間しているわけじゃないんだから。どういう取材しているか知らないけどね。物事を決めつけて質問したって答えられません」(事業費、工期も変わってきたということで、すべてが変わってきているという事実はあると思いますが、これまで唯々諾々と事業費、負担金を払ってきた都の責任についてはどのようにお考えでしょうか

「唯々諾々じゃないだ。できることを期待して払ってきたんだ。ダムができないなら金を払う必要はない。戻してもらいます。だって品物を買おうと思ってだなね。前金を払って品物が届かないだったらさ、前金払い戻すの当たり前じゃないのさ」(今回、物がないので払えないということをおっしゃったわけですけれども)

「そうですよ」(で、これまでに払ってきた責任については?これまで検証することなく、あの~、必要であるという)

検証ったって、検証して、信じて必要だと思うからお金払ってきた。それを突然、検証もせず事業も中止してだね。今まで払った金も返さないってのはサギだよ。あなた一私見の常識で考えたって分かるでしょ、そんなこと。ダメだそんな質問!」

記者会見のテープ起こしです。以上。

それにしても
「ダムができないなら金を払う必要はない。戻してもらいます」
ってことなら、東京都八ツ場ダムから撤退か?! (はい。私の主観です(^~^)

でも、石原知事も、主観オンパレードですよ。(はい。これも主観です(^~^)

違う意見をぶつけて見解を問う。これが記者会見じゃないんですかねぇ。ブツブツ。

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2010年11月12日 (金)

(27)25 扉の先は歴史逆回転で「河川官僚天国」

相変わらず展開が早い。これ以上展開すると、タイトルが段々長くなるのであらすじをつける。「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた上に、もっと違う扉も開きそうだよ^^;」改め、「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉が次々と開いた先は官僚天国だった」

(27) 25  扉の先は歴史逆回転で「官僚天国」

【大雑把なあらすじ】
国交省河川局の操作・捏造が疑われていた。

捏造とは八ツ場ダムの必要性の根拠で、時間の経過で八ツ場ダムの必要が失せたことを証明してしまう計算モデルで、そのモデルの元データの一部は情報公開法に基づく開示請求によってすでに「開示」され、残りすべては屁理屈によって「非開示」(不存在ではない)で、大臣が情報公開法7条に基づいて「開示判断」することも可能だったのに、官僚の屁理屈に騙されて「開示しない」と判断してしまったが、もともとこの二つ(「開示」「非開示」資料)双方を合わせれば完璧なセットであり、両者を合わせれば白日のもとに容易に「捏造」が証明できるというのに、「開示できない」させることができないかわりに「基本高水を再検証する」と大臣が言ったところは大英断だったが、その途端に、官僚は「資料がない」とウソをついた。

大臣は騙されてしまったが、「その資料はない」どころか、今述べたように「開示」されたものと「非開示」(不存在ではない)になったものを合わせれば「ある」ものであり、それを合わせて全部公開してしまうと、捏造が完璧に証明された上、本当は時間の経過とともに八ツ場ダムは不要になってしまっていたことが明らかになってしまうからこそ、捏造の上、隠蔽してしまったというわけだった。(あらすじ終わり)

しかし、すんなり再検証ができれば八ツ場ダムの必要性を語る「基本高水」が下がることは必至な状態で八ツ場ダムご当地の群馬県長野原町に現地視察して、町長や群馬県知事に「中止」を取り下げろとヤイノヤイノ言われた途端に「中止には言及しない」と言及。町長も県知事も「やった!」という顔をしていたが、石原都知事は保留していた負担金の支払いを「売れるものがないのに払わない」と現地を困惑させながら大臣を揺さぶり始め、「やった!」とばかりに河川官僚は次なる一歩を踏みだした。

昨日、「八ッ場ダム建設事業の関係地方公共団体からなる検討の場(第2回幹事会)」
http://www.ktr.mlit.go.jp/kisha/kyoku_00000124.html
が開かれ、結論を大雑把に言えば、政治家はまったく不在な「官僚天国で」

利水は各都県が要望する開発量を確認するだけ(関東地方整備局)
●基本高水(八ツ場ダム必要性の根拠)は、間違っていたわけでなく、資料がなくなったので、新たに作り直すということですね(埼玉県)
●工期の平成27年に向けて国は努力(関東地方整備局河川部長)

というシナリオで進み始めた。
しかも政治家不在、流域住民も不在の「幹事会」なる妙な場で。

そもそも、捏造を見破れなかった河川工学者たちがリードしたダム推進派と中立派しかいない慎重派も反対派も存在しない、非公開の有識者会議で決めた「ダムにできるだけ頼らない」という「ダムを排除しない」という確認から始まった会議で、こうならないわけがなく、やっぱりねという結論ではあるのだが、やっぱり官僚天国だったか。

幹事会の途中、関東地方整備局河川部長が、下っ端が資料説明をする間、約数秒、目を上げ、勝ち誇ったように笑いを浮かべ記者席を眺ていた。

この官僚天国を許したら、民主党ももう終わりだなと、思った。

時計の針が逆戻りしはじめ、夕べは官僚たちは「なんとか乗り切った」という祝杯を挙げたか、さらなる作業に取りかかったかのどちからだろう。

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八ツ場ダム「社説」「知事発言」リンク

扉が開いたらそこは地獄だった。それは次のコマで書くことにして。

八ツ場ダム問題ウォッチャー雨宮隆児さんがまとめらた「社説」リンク。
「これは官僚が論説委員にレクチャーしたか、官僚の説明を鵜呑みにした記者のメモをもとに書いたな」と思う(口調が官僚の表現のままなので)ピンぼけな箇所も若干含まれているが、以下に。

◆京都新聞2010年11月08日/八ッ場ダム 中止撤回なら理由示せ
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20101108.html
◆愛媛新聞2010年11月08日(月)付 /八ツ場中止方針撤回 真の治水対策こそを提示せよ
http://www.ehime-np.co.jp/rensai/shasetsu/ren017201011089616.html 
◆毎日新聞2010年11月9日2時31分/八ッ場中止棚上げ なし崩しにならぬよう
http://mainichi.jp/select/opinion/editorial/news/20101109k0000m070109000c.html 
◆東京・中日新聞2010年11月9日/八ッ場中止撤回 “迷走”に終わらせるな
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2010110902000040.html 
◆高知新聞2010年11月09日08時24分/【八ツ場中止撤回】ダム是か非か検証急げ
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=266934&nwIW=1&nwVt=knd 
◆産経新聞2010.11.10 02:41【主張】/八ツ場ダム 弄ばれる住民を考えたか
http://sankei.jp.msn.com/politics/local/101110/lcl1011100242000-n1.htm 
◆日経新聞2010/11/10付/八ツ場ダム 政権の考え明確に
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E5EBE1EBE3E2E2E3E2E3E3E0E2E3E28297EAE2E2E2;n=96948D819A938D96E38D8D8D8D8D 
◆朝日新聞2010年11月11日付/八ツ場ダム―改めて中立からの検証を
http://www.asahi.com/paper/editorial20101111.html#Edit2 
◆徳島新聞11月11日付/八ツ場中止撤回  また公約からぶれるのか
http://www.topics.or.jp/editorial/news/2010/11/news_128943897041.html

知事反応リンクは以下に。

◆八ッ場負担金都知事が拒否 関係者に波紋広がる(読売新聞群馬版2010年11月9日)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20101109-OYT8T00169.htm 
◆八ッ場負担金、完成しない限り支払わず…都知事(読売新聞社会面2010年11月9日07時44分)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101109-OYT1T00174.htm?from=navr 
◆国交相と会談し確認を 八ツ場ダムで埼玉知事(産経新聞経済面2010.11.9 18:22)<写真あり>
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/101109/fnc1011091823024-n1.htm 
◆上田知事、本体工事「ゼロ回答では負担金留保」 八ツ場ダム中止撤回で(産経新聞埼玉版2010.11.9 18:54)
http://sankei.jp.msn.com/region/kanto/saitama/101109/stm1011091858010-n1.htm 
◆上田知事:群馬・八ッ場ダム建設「来秋までに政府方針を」 負担金拠出判断へ(毎日新聞埼玉版2010年11月10日)
http://mainichi.jp/area/saitama/news/20101110ddlk11010243000c.html 
◆八ツ場ダム 上田知事、馬淵国交相との会談を希望(さいたま新聞2010年11月10日)
http://www.saitama-np.co.jp/news11/10/07.html
◆八ッ場ダム負担金 国と6都県協議に意欲 知事、支払い留保解除向け(東京新聞群馬版2010年11月11日)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/20101111/CK2010111102000100.html 
◆事業負担金問題、知事「早く議論」(毎日新聞群馬版2010年11月11日)
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20101111ddlk10010168000c.html  
 

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2010年11月 7日 (日)

(26) 24 大臣側の筋は通った

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた」改め「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた上に、もっと違う扉も開きそうだよ^^;」

(26) 24 大臣側の筋は通った

●国交大臣側の
中止するけど、法手続は取らない、検証する
という辻褄が合わなくなった前原大臣のスタンスより
中止の方向性には言及しない、検証する」の馬淵スタンスの方が筋いい。

時事2010/11/06http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2010110600254

●「中止を撤回しなければ交渉には乗れない」と言い続けてきた長野原町長、
いつまでに検証を終わらせるかハッキリさせなければ負担金支払を保留すると
言ってきた一都五県知事にとっても前進となる。

●これはまた1都5県の住民や国民の問題でもある。人ごとではない。

●基本高水の再検証も始まる。(馬淵大臣記者会見2010年11月5日
============馬淵大臣============
「利根川水系の基本高水の検証につきまして報告を申し上げます。10月22日の会見におきまして、昭和55年度に利根川水系工事実施基本計画を策定した際に、八斗島地点における基本高水のピーク流量毎秒22,000トンを定めるに当たって「観測史上最大流量」を計算した時の詳細な資料を徹底的に調査するよう指示したと、このように申し上げました。

現時点でこの資料一括としての資料は確認できませんでした

また、11月2日の会見でお答えをしたとおり、平成17年度に現行の利根川水系河川整備基本方針を策定した際の、昭和55年度に定めた基本高水のピーク流量については、飽和雨量などの定数に関してその時点で適切なものかどうか十分な検証が行われていなかったと考えております。
結果から見れば、「22,000トンありき」の検討を行ったということであります
私としては、これは大変問題であると思っておりました。
==========================

2010年11月2日の馬淵大臣記者会見とは次のようなもの(抜粋)
============馬淵大臣============
そもそもダムによらない治水のあり方というものを問うきっかけとなった八ッ場ダム、あるいは利根川水系というものについて、当然国民の多くの方々が注視しているわけですから、その基本となる基本方針で定められた基本高水についてしっかりと平成17年に検証を行っていなかったということについては国土交通省として大変問題であると思っておりますので、それに対しては責任も含めて、私自身、当時行わなかったことに対しては大変遺憾であると、こうしたことの反省に立って改めて検証を行うことが必要だと申し上げてきたわけでして、まずは利根川水系の基本高水の検証を行うべきであると、これが第一歩であるというふうに思っております。
========================

●しかし、実は、上記の中で「現時点でこの資料一括としての資料は確認できませんでした」という点だけはおかしい、と私は首を傾げている。先日から書かなければと思いつつ、あまりの展開の速さに追いつかなかったのだが・・・、

馬淵大臣は、上記の2010年11月5日記者会見

「今後、過去の資料の調査というのはこれにて打ち切ります。私は改めて、従来の流出計算モデルにとらわれることなく、定数の設定、あるいはゼロベースにおけるモデルの検証を行って基本高水について検証するよう河川局に指示をいたしました」と述べている。

●これ自体は歴史的英断だ。1997年以来の快挙だ。

しかし、同時にまたもや河川官僚の情報隠しと大臣だまくらかしの罪は明らかだ。

●なぜなら、八ツ場ダム住民訴訟の弁護団が、「2万2千立方メートル/秒の基本高水を算出した調査報告書のすべて(利根川上流域の流出計算モデルを含む)」と開示請求をし、国土交通省の出先機関である関東地方整備局が、一部を除いてすべてを開示してきたのは、たった2ヶ月ちょっと前の8月25日だからだ。

そして、非開示とした一部とは、こちら でも書いたが、「流域分割図」と「流出モデル図」だけだ。非開示の理由は、平成22年8月25日に決定された決定通知書によれば、構想段階の洪水調整施設に係る情報を含む部分については、国の機関内部における検討結果に関する情報であって、公にすることにより国民の誤解や憶測を招き、国民の間に混乱を生じさせるおそれがある」というもの。

逆に言えば、それ以外は、八ツ場ダム住民訴訟の高橋利明弁護士ら弁護団が持っている。大臣はそれを入手すればよいだけだ。

関東地方整備局が弁護団らに「開示」したそれ(=弁護団は持っている=本当は関東地方整備局も持っているが大臣に対して隠している)と、「不開示決定」を出して秘匿したそれを一括すれば、あ~ら不思議、河川官僚が「現時点でこの資料一括としての資料は確認できませんでした」と大臣に言わせた河川官僚のウソを、大臣は確認できる。

国土交通省河川局は、もうボロボロである。

●もう一つ加える。
実は2万2千トンという数字も、裁判ではすでに辻褄の合わない数字になっている。

逆に言えば、なぜ、すぐばれるボロボロなウソをつくかと言えば、2万2千トンという数値を決めた資料一括で検証すれば2万2千トンがウソだとすぐにばれるからだ。要するに河川官僚はなりふり構わずに時間の引き延ばしを図っている。

●もう一つ加える。
では、「平成22年8月25日」に弁護団が「2万2千立方メートル/秒の基本高水を算出した調査報告書のすべて(利根川上流域の流出計算モデルを含む)」と請求したのに対して開示した資料は何だったのか?

ニセモノ?でっちあげだったのか?
公文書偽装
でなければ、じゃぁ、この文書はなんだったのかという問題となる。
スゴイことになってきた。
開示した文書がニセモノだったら、これは誰が責任を取るのだろう?

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2010年11月 5日 (金)

(25) 23代替地の安全性にはまだゴマカシ<疑問>がある

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた」

(25) 23代替地の安全性にはまだゴマカシ<疑問>がある

21代替地の安全性もウソだったの続きです。

国交省が八ツ場ダムの代替地について群馬県に与えた「安全宣言」には
単なる計算ミス以外の疑問もはらんでいるという批判が11月4日に上がった。

八ツ場あしたの会の指摘する疑問点を読み解くと以下の通り。

●「安全宣言」=八ツ場ダム工事事務所が群馬県建築住宅課長宛に出した「八ツ場ダム建設事業に伴う代替地の安全性について(報告)」(8月30日)を見ると、安全基準を下回っていたことが発覚した川原湯地区②(打越代替地)は、谷だったところを盛土して埋めたてた場所なのに、「地下水はない」という前提で計算されている。これはおかしいのではないか。★

●これについて、それは何故かと宮崎岳志衆議院議員が聞くと、国交省は7月7日と9月7日に代替地の盛土の前面に設置した水抜き管から、水のしみ出しが有るか否か、目視により確認したからだと答えてきた。しかし、目視した2日間の天気を国交省の観測所で調べてみると、雨が何日も降っていない2日間だった。調査日としておかしいのではないか。

● 安全宣言を行ったのは8月30日。調査日は7月7日と9月7日調査が後付けではないか。

●上記★については、単に常識的におかしいというだけではない。

打越代替地の設計を行った「川原湯(打越)地区代替地造成実施設計業務報告書」(平成15年3月 セントラルコンサルタント(株))には、地下水があることが設計条件に入っていた。しかも、地下水位が盛土の高さ半分まで上がってきていることが条件だった。今回、それとは違うことをやったのは、報告書通りの前提で計算をすると、安全基準を下回ってしまうのではないか。

つまり、言い換えると、こういうことだ。
業務報告書では、地下水が盛土の半分まで上がってきていることを前提に設計した。しかし、「本当に安全なのか」と群馬県に聞かれると、地下水がないことを前提に安全率を計算し、「安全です」と答えた。ところが、「なぜ、地下水はないことが前提なのか」と突っ込まれた。そこで、「盛土の水抜き管から水がしみ出ているか否かで判断した」と答えた。しかもその判断材料は日付から見ると、後付けだったことが明らかだ。

つまり、またしてもつじつま合わせだ
考えてみれば、水抜き管は、水が出てくることを当然の前提として設置されている。晴天が続いた日に水抜き管から水が出ていないのは当たり前。

逆に、雨の日の後ならしみ出してくるから、地下水があることになる。それを前提に計算すれば、「対策をするから大丈夫」といって誤魔化した安全率もまた変わってくる。

業務報告書から言っても、地下水が盛土の半分の高さまで上がってきた状態で安全率を計算しなおすのが当然ではないか。

雨の日に調査に行っていたら違った結論になる。
これは洪水によって飽和雨量を変えていた捏造事件と同じ性質を持つ事件だ。
八ツ場ダム事業はとんでもないウソに塗り固められて進んできたと言えないだろうか。

八ツ場あしたの会は「代替地の安全性の検証を一から実施しなおして、その結果を公表し、地元住民の方々が安心して暮せる方策を示すこと 」を馬淵大臣に要請している。

ちなみに、計算ミスを、何故、このタイミングで自ら明らかにしたのかと疑問だった。
これがきっかけか?という委員会質疑を見つけた。

参議院TV
http://www.webtv.sangiin.go.jp/webtv/index.php
→2010年10月26日 →国土交通委員会(1:33~)
公明党の長沢広明議員が、
この問題について政府の言質を取ったばかりだった。

長沢議員の質問は次のようなものだった。
中越地震も含め、耐震基準が変わったので、新しい基準で計算するとどうなるのか、
群馬県から国土交通省に耐震性について問題はないか確認したいと依頼があった。
問題はないと国交省は答えたが間違えはないかという質問だ。
これに、津川祥吾国土交通政務官が「そのように承知している」と答弁。

さらに長沢議員が
万が一、疑われるような問題が起きたら国が対処するということでよいか
と質問したのに対し、馬淵大臣が「国が対処すべきものと」と答弁。

しかし、このままでは何かが起きて、そこにウソがあったとなれば目も当てられない。
計算ミスを明らかにしたのは、この質疑があったからではないか。

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2010年11月 3日 (水)

(24) 22 辻褄が合わなくなるV

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた」

(24) 22 辻褄が合わなくなるV

当時、「社会資本整備審議会河川分科会河川整備基本方針検討小委員会」平成17年12月6日(第28回)で辻褄を合わせたつもりが、今となっては合わなくなった話の続きです。

そもそも、辻褄を合わせる説明を布村河川計画課長(2005年当時)が行わなければならなかったのは、その前の小委員会(平成17年11月9日)で「河川改修」や「上流のダム群の整備」や「山の保水量が増加」したことを河川整備基本方針に反映させるべきではないかという意見が出ていたからだ。

その補足説明として、今となっては辻褄が合わない説明を課長がした。
忙しい方のために概略を書くと、以下の通り。(文末に議事録)
・ 議長である委員長が「保水力」に関する意見を無視。次の発言者に発言を振った。他の発言者にはなんらかのリアクションをしているのだが。
・ しかも二回も。二回目に「森林の整備と河川の流量」関係について調査して欲しいといったのは控えめだったが群馬県だった。
「森林の整備と河川の流量」関係を見直すべきだという意見が2方向から出たにもかかわらず、委員長は、次のように、結論付けた
=======================
一応この河道計画で可能であろうということが皆さんの一致した意見だったと思いますし、(略)一応、本日の基本の流量配分計画で次回は基本方針案を事務局に書いていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
=======================
 森林の機能は無視し、八ツ場ダムを必要とする基本高水を含む基本方針案ありきで議論が進められていたことが分かる。

そしてこの近藤徹委員長(当時)こそ、元河川局長で、天下り先の水資源開発公団の最後の総裁、兼、独立行政法人水資源機構の初代理事長、さらには渡り先の(財)水資源協会の理事長として、109水系のほとんどの河川整備基本方針の設定を導いた人物。

つまり、ダム事業者(水資源機構)であり、ダム事業の受注者(水資源協会)の代表者であった人が、リアルタイムで議長を務めた審議会(小委員会)で、森林の機能を無視し、ダムありきの河川整備基本方針を作った。

この異常さが、今、もう一度証明されていこうとしている。この日の小委員会は「よろしゅうございますか」という近藤委員長の問いに対し、「異議なし」という声で承認されたことになっている。結論が決まった上で、その次回の小委員会でダメ押しで辻褄合わせが行われたのだ。

布村課長(当時)は大きな歯車の一つだったのだ。

●第24回河川整備基本方針検討小委員会(議事録)平成17年11月9日
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/051109/051109-2.html から抜粋

(委員長) では、これは次の機会でいいですか。○○委員お願いします。

(委員) 本日の説明については特にございませんが、前回欠席をいたしましたので、10月3日の資料のカスリン台風について一言意見を申し上げたいと思います。
 地球温暖化等の影響で、これからカスリン台風を上回るような規模の台風の襲来も予想されますので、治水対策についてはしっかり考えていっていただくようにお願いします。一方、カスリン台風規模の降雨量についてはその後、昭和56年、平成3年、それから、最近では平成11年に記録されておりますが、被害についてははるかに少ないものとなっております。この理由としては、今の御説明にありましたような河川改修が進んだり、あるいは上流のダム群の整備や、あるいは植林によって周辺の森林ができて山の保水量が増加するといったいろいろな理由があると思いますが、この際そうした治水事業、砂防事業、治山事業等の成果についても、基本方針の中でしっかり成果を認めていただくようなことでお願いしたいと思っております。

(委員長) お待たせいたしましたが、茨城県知事の代理の方に御意見を賜りたいと思います。

(略)

(委員長)  群馬県知事代理の方からお願いします

(委員) (略)それともう一つ、群馬県は今、県を挙げて県産材の利用などを奨励して森林の整備に力を入れています。現時点で森林の整備と河川の流量について、いろいろ解明されていないということは十分承知していますが、今後とも森林整備との関係につきまして、引き続き調査・研究を行っていただきたいとお願いをさせていただきたいと思います。

(委員長) それでは、埼玉県知事代理の方、お願いいたします。
(略)

(委員長)(略)本日の議論の一番の基本は、この流量の配分でございましたが、この件については大変河道も厳しいが、一応この河道計画で可能であろうということが皆さんの一致した意見だったと思いますし、関係自治体の方もそれぞれの地域の痛みを感ずれば、それぞれこれでやっていくのがいいのではないかという合意が得られたのではないかと思います。そういうことで、一応、本日の基本の流量配分計画で次回は基本方針案を事務局に書いていただきたいと思いますが、よろしゅうございますか。
 それから、正常流量についてはちょっと説明資料をつけていただいた上で、原案でよろしいかまた次回に審議していただくということにしまして、一応、本日の議論で整備方針の原案を書くに必要な審議は全うしたと思いますが、よろしゅうございますか。
(「異議なし」と声あり)

● 強引な議事に食い下がらなかった委員、異議を唱えなかった委員は次の通り。
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/shaseishin/kasenbunkakai/shouiinkai/kihonhoushin/051109/051109-names.html 
委員長 近 藤   徹  (財)水資源協会理事長
委 員 綾   日出教  (社)日本工業用水協会顧問
〃 池 淵 周 一  京都大学防災研究所教授
〃 伊 藤 和 明  防災情報機構会長
〃 今 成 守 雄  埼玉県羽生市長
〃 岡 本 敬 三  (財)林業土木コンサルタンツ顧問
〃 岸 井 隆 幸  日本大学理工学部教授
〃 楠 田 哲 也  九州大学大学院工学研究院教授
〃 黒 澤 正 敬  (社)地域資源循環技術センター理事長
〃 小 池 俊 雄  東京大学大学院工学研究系社会基盤工学専攻教授
〃 越 澤   明  北海道大学大学院工学研究科教授
〃 坂 本 弘 道  (社)日本水道工業団体連合会専務理事
〃 谷 田 一 三  大阪府立大学大学院理学系研究科生物学専攻教授
〃 塚 本 隆 久  (財)国際緑化推進センタ-理事長
〃 中 川   一  京都大学防災研究所流域災害研究センター教授
〃 根 本   崇  千葉県野田市長
〃 浜 田 康 敬  (財)産業廃棄物処理事業振興財団専務理事
〃 福 岡 捷 二  中央大学研究開発機構教授
〃 宮 村   忠  関東学院大学工学部土木工学科教授
〃 虫 明 功 臣  福島大学理工学群共生システム理工学類教授
〃 森 田 昌 史  (財)日本農業土木総合研究所理事長
〃 山 岸   哲  (財)山階鳥類研究所所長
〃 橋本 昌(代理)茨城県知事 木村秀雄(土木部技監)
〃 福田 富一(代理)栃木県知事 高瀬晴久(土木部河川課長)
〃 小寺 弘之(代理)群馬県知事 小林俊雄(県土整備局河川課長)
〃 上田 清司(代理)埼玉県知事 森田彰(県土整備部副部長)
〃 堂本 暁子 代理)千葉県知事 井上富雄(県土整備部河川計画課長)
〃 石原 慎太郎(代理)東京都知事 野村孝雄(建設局河川部長)

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(23) 21代替地の安全性もウソだった

「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いた」改め、「国交省河川局の操作・捏造を疑っていたら、別の扉の次の扉が開いて、さらに全然違う扉も開いた」です。

(23) 21 代替地の安全性もウソだった

●「代替地に何らかの問題があった場合には、既に一坪十数万円で土地を購入した住民にとっては土地価格が下降することになり、ある種の詐欺行為になると思われるが、どう考えるか」
「2006年の中越地震以降、宅地造成規制法が改正され規制が強化されている。安全性が検証されていない場合には、再検証した上で分譲を行なうのではないのか」
角倉邦良群馬県議の県議会(2010年5月11日)での追求が、半年を経て、大きな展開を見せた。

●群馬県に報告した八ッ場ダム代替地の安定計算の結果の一部に誤りがありました 平成22年 11月02日 八ッ場ダム工事事務所 (16:00解禁)
http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/kisya/h22/h221102.pdf 

馬淵大臣の口を使って明らかにした長年に渡る飽和雨量のウソの自白に続き、今度は八ツ場ダム工事事務所が、重大な事実を明らかにした。安全宣言をした代替地のデータに誤りがあり、安全ではなかったことを自ら明らかにしたのだ。自主的に発表したのは事実発覚の恐れか? 良心に基づく内部告発か? いずれにしても重大な決意が必要だったに違いない。

発表の仕方は「安定計算の結果の誤りは、データの入力ミス等に起因する」となっている。たとえもし「故意の入力操作」であったにしてもそうとは言えないだろう。

いずれにしても、水没予定地から移転した人にとっては、余りにもむごい話だ。簡単に言えば、専門家から安全性が以前から疑われていた打越地区という代替地が、やはり、国のデータでも安全ではなかったことが明らかになったという話。(文末に報道リンク

●代替地安全性の誤データ事件のプロセスを辿ると以下の通り、

1.八ツ場ダム工事事務所の従来の説明
Q:代替地は安全ですか?http://www.ktr.mlit.go.jp/yanba/faq/answer5_0.htm
回答:代替地は宅地防災マニュアルなどの各種技術基準や指針を参考に設計し、十分な安全性を確保することとしています。また、仮に土石流が発生した場合に備えて「防災ダム」等の整備を進めているほか、地すべりに対しても第3者委員会で確認の上必要な対策を行っています。

2.八ツ場あしたの会の問題提起 2010年4月13日
http://yamba-net.org/modules/genchi/index.php?content_id=18 
 「八ッ場ダム生活再建問題の早期解決を求める要請書(国土交通大臣前原誠司宛)」

3.角倉県議の2010年5月11日の質問(冒頭)
(八ツ場あしたの会ウェブに議事録↓)
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=906 

4.群馬県特定ダム対策課の5月11日の答弁(↑八ツ場あしたの会ウェブに議事録)
「建築住宅課の所管だが、まず国が代替地造成の安全性についてどのような検討を行なっているのかを報告いただいた上で、安全性についての検証を行なっていきたい」

5.群馬県の求めに応じた形で、八ツ場ダム工事事務所が群馬県に「八ッ場ダム建設事業に伴う代替地の安全性について」(平成22 年8 月30 日付け八事第9号)を報告。これは国による「安全宣言」だった。

6.群馬県はこの安全宣言に基づいて9 月22 日に、八ッ場ダムの代替地に対して、宅地造成等規制法が定めている「造成宅地防災区域」の指定は行わないことを発表した。

7.ところが今回、11月2日に、8月30日に行った安全宣言には誤りがあったことを発表。その内容は次のようなものだ。
安全率は1.00を上回ると発表していたが、実際には下回る。
・しかし、対策案を示した。安全率1.00を下回っていたのは、家庭菜園と県道の一部で家屋への影響はないと「考えている」

●今度は群馬県がハシゴをはずされた形。八ツ場ダム工事事務所は、プレスリリースで、対策が終わったら、群馬県に報告して、「造成宅地防災区域」の指定については、改めて群馬県の「判断を仰ぐ」としている。

八ツ場ダム工事事務所は、彼らが言う「ミス」の原因を二つあげている
・安定計算を実施する際、2種類の計算手法のうち誤った手法を選択して計算を行った。
・安定計算に必要な地盤の物性値について、隣接するブロックの物性値を誤って使用し、誤った条件の下で計算を行った。

というのだが、さまざまな疑問が浮かぶ。これは本当か?「ミス」はこれですべてか?「ミス」を犯したのは誰か?どうして発覚したのか?

重要なのは、「ミス」はこれですべてか?であり、

さらに重要なのは
国を信頼できない、信用できないと思った移転済み世帯には
国によって買い戻しをしてもらえる選択肢をもってもらう必要があるのではないか?
ということ

●八ッ場ダム代替地、安全性の計算に誤り
(TBSニュース11月02日18:19)<動画あり>
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4566356.html 
● 八ツ場移転代替地、大地震で崩落の恐れ 耐震計算ミス
(朝日新聞2010年11月2日22時27分)
http://www.asahi.com/national/update/1102/TKY201011020452.html

●八ッ場ダムニュース : 代替地の安全性
http://yamba-net.org/modules/news/index.php?page=article&storyid=1055 

・・・そして、疑心暗鬼に陥った私がここまで書いて思うこと。今回のことは基本高水の操作に対して世論が集中するのを逸らすための一種の陽動作戦の側面を持たないか?それは考えすぎ?(考えすぎですよね) でも、結果的にそうならないように
 (22)20.辻褄が合わなくなるⅣ(フォ~ v^^ v)に続く
もとのテーマにいったん戻ることにします。

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