« シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」 | トップページ | 参院(八ツ場ダム質問)その他 »

2010年11月21日 (日)

衆議院国土交通委員会(八ツ場ダム質問)

八ツ場ダム問題ウォッチャーの雨宮隆児さん経由情報。
国会で多くの議員が八ツ場ダム問題を質問している。以下は最近のもの(長文)。

●平成22年11月5日衆議院国土交通委員会(衆議院TVより)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40657&media_type=wb&lang=j&spkid=19700&time=01:22:11.5(開始より1分~)
○穀田委員 
 質問に入ります。
 まず、八ツ場ダムの水没予定地の住民たちの移転先となる代替地の宅地造成の一部で、震度6から7程度の大地震で崩落するおそれがあることが発覚しました。どういう経過だったか、簡潔に述べていただきます。

○津川大臣政務官
 お答えを申し上げます。
 今御指摘をいただきましたとおり、八ツ場ダム工事事務所が群馬県に報告をいたしました代替地の安定計算の結果の一部に誤りがございまして、国民の皆様方、地域住民の皆様方、町また県の関係する皆様方に多大なる御迷惑、不信感、また不安感を助長させる結果になりましたことを、まずもって心からおわびを申し上げたいと思います。
 経過を申し上げますと、まず、平成18年に宅地造成等規制法が改正をされました。造成宅地における安全性を確保する目的で、がけ崩れ等の危険のある既存の造成宅地に対しまして造成宅地防災区域として都道府県が指定をする、こういうルールになりました。
 その後、当該区域の指定権者であります群馬県より、八ツ場ダムの移転代替地がその指定基準に該当するか否かの判断を行うためということで、八ツ場ダム工事事務所に対しまして盛り土の造成地の安定計算を要請いただきました。
 この要請をいただきまして、工事事務所といたしまして、安定計算結果を本年8月30日付で県に御報告をいたしました。県は、この結果に基づき、9月22日、八ツ場ダムの移転代替地を当該区域の指定基準に該当しないという判断をしたところでございます。
 その後でございますが、私どもが計算を委託いたしました業者から、計算結果に誤りがある可能性があるという報告がございまして、工事事務所に対しまして計算結果に誤りがあるかどうかということを確認いたしまして、最終的に、11月、今月の1日でありますが、誤りがあることが確認されました。大変申しわけございませんでしたが、翌日の今月2日に、その事実関係に加えまして、修正計算結果と対策工法等を県に対して報告させていただいたところでございます。

○穀田委員
 代替地は宅地防災マニュアルなどの各種技術基準や指針を参考に設計し、十分な安全性を確保することとしています、これがこれまでの国交省八ツ場ダム工事事務所の説明です。そうすると、十分な安全性を確保できていなかったということになる。
 どうも今のお話を聞いていると、国交省が委託したコンサルタントが耐震性の計算を誤っていたという話ですね。では、なぜ計算を間違えたのか、原因を究明すべきだと思うんですね。コンサルタント業者が入力をミスしたというけれども、なぜ間違えて入力したのか。それから、計算結果を受け取った国交省工事事務所は、当然チェックしたわけですよね。それで、間違いを見落とした。なぜ見落としたのか。代替地の十分な安全性を確保すべきと言っている国交省の責任は重いと言わざるを得ません。
 したがって、再発防止する上でも徹底した原因究明をすべきと違うかと思っているのですが、大臣の考えを聞きます。

○馬淵国務大臣
 まさに御指摘のとおりだと思っております。私も説明を受けて、いわゆるデータの入力ミス、さらには、計算手法を入力するそうなんですが、その入力ミスが原因であると判明したということです。
 しかし、それについては当然ながらチェックをしなければなりませんし、これは安全ということが問われるわけですから、命にかかわることで、大変重要なものを見過ごしてしまったということについては、これは大変遺憾だというふうに私は思っております。
 つい先日も、八ツ場ダムの問題に関しましては、基本高水の数値の根拠というものが明らかでないということ、少なくともありきで進めていたのではないかということで、私も本日の閣議後の会見で、基本高水の再検証を指示した、このようにお伝えをしたところであります。
 こうした状況は、これを徹底的に組織として戒め、さらに、こうした見過ごし等ミスのないようにということは本日朝も河川局長にも伝えたところでありますので、こうしたことに対しての再発の防止に努めてまいりたいというふうに思っております。

○穀田委員
 基本高水の問題については、また議論は別個にしたいと思うんです。
 今の答弁でありましたけれども、この計算ミスが発覚しなければ、それは今大臣がお話あったように、発覚して命にかかわる問題とありました。ですから、発覚しなければ、対策もとられずに崩壊を招くことになりかねなかった。だから住民からは不満の声が上がっている。同時に、国は万が一のことがないように安全を確保している、強度は大丈夫だと繰り返し言っていたことに対して不信感を募らせているわけであります。
 代替地というのは生活再建の中心であって、その安全性は大前提にかかわる問題であると考えます。地元の住民の方々の生活再建を、どういう立場に立とうとも、今、ダム建設の問題についてどういう方向に行こうとも、私は最優先して支援する必要があると考えます。
 日本共産党としましても、ダム建設ありきの政策を押しつけられてきたために地域住民が受けた困難や苦難を償うなどの観点から、国や関係自治体などが住民の生活再建支援や地域振興を図ることを義務づける、仮称ですけれども、住民の生活再建・地域振興を促進する法律の制定を提案してきたところであります。略して生活再建支援法というふうに言っていいと思うんですけれども、政府としても仕組みを早急に準備すべきではないかと思うんですが、見解をお聞きしたいと思います。

○馬淵国務大臣
 大変重要な御意見、御指摘だと思っております。生活再建対策につきましては、私どもとしても、熊本県の川辺川ダムでの取り組みというものを一つのモデルとして考えたいと思っておりまして、あわせて法案化を含めて検討を進めております。
 川辺川ダムにおきましては、これは、五木村の今後の生活再建を協議する場ができておりまして、ここを通じて意見聴取あるいは現地調査などを行っております。また、熊本県とも協力をして生活再建対策の検討を進めておるところでございまして、そうした進捗状況を踏まえながら対応を考えてまいりたい、このように思っております。

○穀田委員
 これは前大臣もそういう点については一定言及していましたが、きちんと実行するということで努力をしていただきたいと私は思うんです。
 そこで、問題は、この一連の問題について言うならば、代替地に限られたものではないというのが私の考えです。八ツ場ダム建設地域全体、吾妻川流域の地盤の問題でもあります。
 かねてから地盤の安全性について懸念が指摘されています。当委員会で参考人として意見陳述したこともある奥西一夫氏は、この地域について、種類、数とも多い地すべりのデパートのような地域だと地すべりの危険性を指摘しています。八ツ場あしたの会を初め住民運動団体も、地盤の安全性について指摘し、要望もしています。
 今回、代替地の計算ミスが発覚しましたが、八ツ場ダム貯水予定地域を初め周辺地域の地盤は大丈夫なのか。この際、八ツ場ダム周辺地域全体の地盤について徹底した安全調査をすべきではないでしょうか。

○馬淵国務大臣
 今、全体に関してこうした自然地形も含めて調査すべきではないかということの御指摘でありますが、今までは、通常、ダムに湛水をしたとき、貯水をしたとき、そのときに起因する事象が発生する可能性のある箇所についてのみ、地すべり、いわゆる自然地形の安定性の検討というものが行われるとなっておりました。
 一方で、私ども、再検証ということの枠組みを提示して、それを今進めているところであります。総事業費の点検なども行いながら、今後も地すべり対策の妥当性については検討してまいらなければならないと思っておりますが、あくまでこうした湛水の状況ということを前提にしているがゆえ、今日においてはこのダムについて再検証の過程に入りますので、まずはその結果を踏まえてというふうに考えております。

○穀田委員
 再検証の過程で、今新しい事態が起こり、新しい法律のもとで一定の新しい考え方でやっているわけだから、そういう角度から検証するということが住民にとって安心につながるということを要求しておきたいと思います。

●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(開始より48分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19611&time=00:27:53.2 

○佐田委員 
 もう時間が一分か二分しかありませんけれども、八ツ場についてちょっと。
 この間、大臣には来ていただきましたけれども、八ツ場に来たときは、前は、前原さんは、中止の前提で予断なく検証を進めると言っていた。こんなむちゃくちゃな話はないんです。中止というふうな予断がある。その日本語を、大臣が、中止というものを入れないで客観的に検証すると言われた。そして、秋までに結論を出すというふうに言われたと聞いています。
 しかしながら、私は、もう今、地域の方々、東吾妻そして長野原の人たちは、一日も待てないような状況なんですよ。
そしてまた、なおかつ、民主党の幹事長の方は、住民と話すための下地をつくっただけであって方針は変わっていないと、全く水をかけるようなことを言っておるわけであります。まさに翻弄し続けられておる。
 私は、一日でも早く結論を出してもらって、そしてこれを再開して、中止撤回をしていただきたい、こう思っていますけれども、大臣、どうですか。

○馬淵国務大臣
 正確を期したいと思いますので。前原大臣は、中止の前提でなく、中止の方向性とおっしゃっておられました。
 その上で、予断なく再検証をということでありましたが、私自身は、改めて予断を持たずに再検証するというステージに入ったわけでありますから、このことをしっかりとお示しする姿勢として申し上げたわけであります。
そして、今後も一刻も早くこの結論を得たいというふうに思っております。
遅くとも平成二十四年度予算編成の要求までにということでございますので、秋ということで申し上げました。
 もっと早くできないかという声もよく存じ上げております。
そのことも踏まえながら迅速に取り組みたいと思っておりますし、また、地元の住民の方々には、お許しをいただければ、私も一刻も早くお会いをし、お話を伺いたいと思っております。
 すべてこうした形で一つの解決の方向に向かい、そして、住民の皆様方の御労苦に、あるいは関係者の方々の御理解をいただきながら前に進めてまいりたい、このように思っております。
= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
衆議院TVより該当部分動画(開始より23分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19560&time=02:27:32.3 

竹内委員
 それで、八ツ場ダムにつきましても一つだけお聞きしておきたいと思うんです。
 当委員会でもさんざん白熱した議論をやりました。
前原前大臣は、中止の方向性を堅持するだったんですね。それを、今回言い回しを変えられました。
大臣としては、一切、中止の方向性という言葉には言及しないと。
前の前原大臣は、マニフェストに書いてあるから中止する、こういうふうに最初から決めておられたんですね。
それを、今回そういう言い回しを変えられて、予断なく検証するというふうに変えられた理由をもう一度お尋ねしておきたいと思います。

○馬淵国務大臣
 昨年の政権交代でまさに政策転換が図られたのだと私は思っております。
 前原大臣が、こうしたできるだけダムに頼らない治水あるいは利水というもののあり方に対して、有識者の皆さん方に御参加いただいての御議論、そして最終的にはダムの再検証という中間取りまとめを行っていただき、国土交通省が持ついわゆる公共事業の再評価、これは事業評価法の仕組みの中に定められたものでありますが、この再評価の細目を変更して実施をするということで政策転換が図られた。
 その段階になっていよいよ予断を持たずの再検証が始まるということであれば、私は、そこに予断を持たないということをより改めて認識していただくためにも、今般、長野原、八ツ場ダムに参りまして、地域の方々あるいは知事を初めとする関係者の皆様方に、一切の予断を持たずの再検証を行いということで、中止の方向性というものについては言及しない、それはむしろ予断を与えるものになりかねないんだということで申し上げた次第です。
すなわち、昨年の政権交代時、政策転換を図り、より具体の検証の作業に入ったということで、ステージが変わった、私はそう思っております。
 今後は、これを来年の秋までに検証を進めるとしておりますが、できるだけ早くという御要望もいただいておりますので、迅速にそれを進め、さらには、ダムの再検証のみならず、利根川水系においては過大となっていた基本高水の見直しも改めて河川局に指示をし、これも客観性、透明性、公開性を高めて、多くの方々の御議論をいただいて最終的に結論を見出す、こうした仕組みを御提示したところであります。
 今後も、私どもとしては、地域の方々の御理解をいただきながら、わかりやすい検証というものを進めてまいりたいと思っておりますし、引き続き、御負担をいただいてまいりました一都五県の皆様方にもしっかりと調整を行いつつ、生活再建支援事業も進め、再検証を行うということで御議論、御理解をいただきたいというふうに考えております。

○竹内委員
 これについては、私は一言も二言も言っておきたいんですが、結局、予断なく検証すると言いながら、前の大臣は八ツ場ダムは例外だったんですよ、マニフェストに書いてあるからやめると。
そういう意味では矛盾していたんですよね。
それを整合性をとろうという気持ちはわかるけれども、しかしながら、予断なく検証した結果、再開する、つまり事業を始める可能性があるわけですね、はっきり言うと。
ということは、これは完全なマニフェストの変更でありますから、ほぼ二年ですか、かけて、住民を含めて国民に大変な混乱をもたらした、ここは謝罪をしなければいけないことになる。
大変な責任が生じると思いますね。
仮にもし予断なく検証してやはり中止だということになったら、これもまた住民に対して物すごい裏切り行為になりますよ。大変なことだと思うんですね。
 八ツ場ダムというのは民主党のシンボルだったと思うんですよ、マニフェストの。
それを最初から中止すると書いて、しかも前原前大臣も中止するということを変えなかったんですから、これはよほど予断なく検証されておられたんだと我々は思っていたんですよ。
しかし、今回いろいろ経緯を明らかにすると、この基本高水の問題や個別のダムの検証もそんなにされてはいなかった、こういうことが明らかになったわけでありまして、そういう意味で、今回、馬淵大臣の方針転換は、実は大変な問題をはらんでいるということを指摘しておきたいと思うんです。
私は、少なくともこの時点でも国民に対して謝罪すべきであるというふうに思っております。
この点は指摘するにとどめておきたいと思います。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =

●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(冒頭から)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19700&time=03:07:59.7 
穀田委員
 馬淵国交大臣に、きょうはまず八ツ場の問題についてお聞きします。
 大臣は、六日、八ツ場ダム建設について、中止の方向性という言葉に言及しないと表明されました。この発言の真意を尋ねたいと思います。
この発言は、中止しない、つまりは八ツ場ダムの建設を進めるという意味に解釈される方もいますが、そういうことですか。

○馬淵国務大臣
 前原前大臣が、まさに政策転換を図るということで、一年弱でありましたが、予断を持たずに再検証という枠組みを決めていく、できるだけダムに頼らない有識者の会議というものを設けて議論を重ねてまいりました。
 そして、いよいよ実施の段階に移ったんですね。改めてここで予断を持たずに再検証するということで、これは関係者のみならず、かかわる、もちろん反対される方も賛成する方も含めて、さらには学識者という方々、主体は地整局であり、あるいは自治体であったりするわけですけれども、こういった場で幅広く議論をするわけでありますから、一切の予断を持っていただかないようにしていくためには、私は、今後この中止の方向性という言葉は言及しないんだということをはっきりと申し上げなければ、それこそ、この検証そのものが何らかの恣意的な方向に向いてしまいはしないかということを考え、こう申し上げたわけであります。
 したがいまして、現時点においても、私には一切の余談もなく、しっかりと再検証を行ってもらいたい、こういう思いでおります。

○穀田委員
 私どもは、この八ツ場ダムについて、利水面でも治水面でも不要なダムであり、無駄で環境破壊につながるダムであるという立場に立って中止を求めてまいりました。
 この国土交通委員会でも、また各委員会などにおいても、例えば塩川鉄也議員も報告していますが、何度も現地に足を運び、長野原の町長さんや町議会議員の方々と率直な意見交換を行ってまいりました。
その際にも、私どもは、自分たちの中止という立場について表明した上でお話もさせていただいたところであります。
 したがって、私どもは、住民の不安や要望に謙虚に耳を傾けて、ダム中止の理由を丁寧に説明するべきだと指摘もしてまいりました。
そして、何度も、生活再建、地域振興策を住民とともにつくり上げることなども提案してまいりました。
今大臣も発言ありましたが、建設ありきでも中止ありきでもない、予断を持たずにということで検証する、そのとおりの言葉を言っているというふうに受けとめたいと思います。
 その意味では、やはり改めて再検証することが重要だし、その検証が、だれもが納得いく形でしっかりやる必要があるという結論ではお互いに一致できると思うんです。
 そこで、予断を持たずに再検証する上で、洪水時に流れる最大流量、いわゆる基本高水の見直しが必要です。
利根川の基本高水、利根川の治水基準点である八斗島では毎秒二万二千立方メートルとされているが、これを算出するもとデータの一つ、飽和雨量、これは森林などの保水力を示す係数ですが、これを小さく設定されていたことが明らかになっています。
大臣も、この利根川の基本高水がどうやって算出されたのかを調査したが資料が見つからなかったという報告をされています。
十分な検証が行われず、大変ずさんだったと陳謝しています。
その上で、利根川の基本高水について見直す、改めて検証すると述べておられます。
 利根川の基本高水を改めて検証する理由について、簡潔にお答えいただきたいと思います。

○馬淵国務大臣
 一年間、ダムに頼らない治水のあり方ということを議論いただく中で、私の中にもずっとひっかかっていたのはこの基本高水の問題でした。
 河川整備計画を見直すということであり、河川整備の基本方針は見直さないということであれば、そもそもその前提となる基本高水の議論がなされない、これでいいのかという思いもございましたが、私自身、その中で有識者の方々がつくっていただいた検証の枠組み、これも利用しながら、何らかの糸口で見直すことができないかということで調べておりました。
 そうしたところ、御指摘のこの二万二千トンに対して、平成十七年度に策定した検討報告書の中で、その具体的な計算過程というものが明らかにならなかった。
私はその資料を捜すように指示をいたしましたが、資料がないことが問題ではありません、検討した経緯すら見当たらないということ、まさに二万二千トンありき、ずさんだったとしか言いようがないんですね。
私は、だから河川局にも、もうやり直そう、見直そう、このように言ったわけです。
 建設を要望される方もいらっしゃいます。
反対される方もいらっしゃいます。
これを私は、押しなべて皆さん方に納得できる形で検証を進めるべきだと思っておりますので、その意味で、基本高水の見直しというものは極めて重要だと思っております。
 今回は、この再検証と、さらにはこの基本高水の検証ということをあわせて皆さん方に開示をしながら、納得いくプロセスで進めてまいりたい、こう思っております。

○穀田委員
 今お話ありましたが、私どももこの高水の問題について一貫して指摘してまいりまして、やはり建設先にありきということが実はこの高水の計算をずさんにしたんじゃないかという見解を私どもは持っています。
 予断を持たずに再検証するという中にこの基本高水の検証は含まれているのか。
有識者会議の中間取りまとめに基づいて検証がやられていますが、この中には基本高水の検証は含まれていません。
予断なく再検証するからには、当然この基本高水の検証も含むべきだと思いますが、結論だけでいいですから。

○馬淵国務大臣
 公共事業の再評価実施要領細目に定めたということでありますので、この基本高水の再検証という部分には含まれません。
しかし、これは並行して行いたいというふうに考えております。
 ただ、穀田委員が先ほど御指摘のように、いや、この二万二千トンありき、建設ありきじゃないかと言われますと、それはまさに予断になりますので、私自身は持たずでと思っております。

○穀田委員
 いや、それは、従来のやり方の際にそういうことが言われてきたことを私どもは考えて指摘しているということで、今大臣がどう思っているかなんという話をしているんじゃないんです。
それは言っておきたいと思います。
 中間取りまとめが出された後で基本高水の根拠の不透明さが明確に出てきたわけであります。
もともと、基本高水というのは過大じゃないかという指摘は、運動団体初め、私どももしてまいりました。
また、民主党も言っておられたし、前原大臣も野党の時代は指摘してまいりました。
その意味では、大臣の発言によれば、八ツ場ダムが第一歩、また、並行してやるということも言っておられるわけですが、それでとどまるべきじゃないと私は思っているんです。
対象となっているダムの再検証について、この基本高水の見直し、つまり河川整備基本方針の見直しを位置づけて再検証すべきではないかと考えますが、いかがですか。

○馬淵国務大臣
 河川整備基本方針を策定するとなると大変な時間がかかるということも、先輩方からお聞きしております。
 私は、まず、これほどまでに社会的な注目の的となった八ツ場ダム、とりわけ、明らかに二万二千トンありきということで、この十七年度の報告書がずさんだったということが明確になったわけですから、これについての見直しを指示いたしましたが、その他の水系については、今現時点でそれをすべて広げていくとなると、私は、せっかくの再検証自体も大きく滞ってしまいかねないと思っております。
現時点においては、他の水系というものについては、まずは再検証を進めていただく。
 もちろん、この八ツ場ダムにかかわる利根川水系の基本高水の再検証も時間をかけずにしっかりとやっていただかないかぬですが、こうした、具体の検討の結果がないといったような、明らかな瑕疵なりが認められるものについては、これは行うべきだと思います。
ただ、現時点において、私ども、そこまですべて行うということには考えは至っておりません。
まず再検証、枠組みを進めていただきたい、こういうふうに思っております。

○穀田委員
 なぜ私こういうことを言っているかといいますと、つい先日も新聞に出ているんですけれども、想定流量は河川法が制定された一九六四年当時から四十年間で約一・五倍になっている、それは全国の百九の一級河川のうち八十水系を分析した結果であるということで報じられていることもあります。
 私は、先ほど大臣がおっしゃった、この二万二千トンだけではなくて、全国でそういった形でいつの間にか基本高水自身が上がっていったという事態がある、だからこそ、単に、この問題で高水がいつの間にか上げられた、本当かというだけじゃなくて、では、ほかも本当かということが問われているということを申し上げたいわけですよね。
 だから、滞ってしまいかねないというよりは、このことが今、国民のそういう流域水系における安全とのかかわりで、正確なものを出して、どうしたら本当に治水ができるかという基本的な根拠となるそういうものを確かめることが、もちろん何も利根川水系を後にしてなんて言っているんじゃないですよ、それはそれでやりながらほかだってできるんだから、それはお互いにきちんとやろうじゃないかということを言っているわけであります。
 その点、いかがですか。そんなに長くなくていいです。

○馬淵国務大臣
 今御指摘のような形で、全水系までも実はそういった見直しが必要じゃないかという御指摘は、十分傾聴させていただくに値すると思っております。
 ただ、先ほど来申し上げているように、まずは利根川水系、具体的な瑕疵が明らかになったということでありますから、私はそこをしっかりと検討させることを優先したいというふうに思っております。

○穀田委員
 私も繰り返しになりますが、優先することについてとやかく言っているんじゃないんです。
ただ、わざわざ陳謝したことは、こういうずさんなやり方が国民の生命と財産にかかわる問題だからでしょう。
そうすると、ほかだって、そういうことがもしあったら、それをやらなくちゃならぬということを提起しているわけです。
それは御理解いただけると思います。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = = =
●平成22年11月12日衆議院国土交通委員会
◇衆議院TVより該当部分動画(開始より22分頃~)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/wmpdyna.asx?deli_id=40670&media_type=wb&lang=j&spkid=19692&time=03:41:50.0 

○中島(隆)委員
 それでは次に、ダム問題の質問をさせていただきます。
 これも前段質問がありましたが、八ツ場ダムの問題であります。
これは、先ほど説明がありました、中止に言及しないと。
これは、予断を持たないことだからという括弧つきがあるんですが、中止に言及しないということを改めて言われたということは、それでは建設をするのかというふうにとられるわけでありまして、ダムによらない治水を進める前原大臣あるいは民主党のマニフェストからしますと、一歩後退かなととれるわけであります。
 私は、中止の明言や、あるいはつくるということを含めて、これは中止の方向だけを言われることではなくて、こういう表現をされたことについてもう一度その趣旨をお尋ねしたいと思います。

○馬淵国務大臣
 中止の方向性、そしてもう一つ、予断を持たずに再検証、これについては、当委員会でも、御議論として、意見として、矛盾に満ちてはいないかといった御提言や、あるいはどちらなのかといった質問等、再三にわたり前大臣にもされていたかというふうに思います。
 その中で、私どもとしては政策転換を図ってきたのだ、そして、具体的なプロセスとして、有識者による、できるだけダムによらない治水、これは利水も含めますが、その検証の枠組みをつくり、改めてそのステージに上がったということでありますから、私は、一切の予断を持たずに再検証という、本来皆様方からの御議論にあった、私はそのステージに上がったというふうに思っております。
 今後は基本高水の見直しも行うわけでありますから、八ツ場に関しましては、建設推進派の方々あるいは反対派の方々も含めて幅広く意見を出していただき、また、検証の過程も透明性を持ってプロセスを提示してまいりますので、十分な御議論の上での結論が得られるというふうに思っております。
 繰り返しになりますが、今この時点で中止の方向性ということを私自身がもう言及しないと言うことによって、より一層予断を持たずということが改めて示される、このように考えております。

○中島(隆)委員
 時間も来ておりますので八ツ場ダムの問題については終わりますが、これについて、先ほど穀田議員からもございました。
八ツ場ダムについての最大流量の観測の資料が確認されないとか、あるいは流域分割図、流出モデル図が公開できない、こういうことが表明されていますが、今申されましたように、やはり検証の段階で、ダム賛成、反対、やはり両派、あるいは学識者も入れて、本当に納得のいく検証をぜひしていただきたいというのを要望しておきます。
 最後に、川辺川ダムの検討の問題であります。
 これも再三質問させていただいていますが、全国のモデルとして、熊本県知事も、あるいは流域五木村も、この生活再建を具体的に進めていただくという方向で、ダム中止の、納得する方向で今見直し、検討がされています。
国、県、流域市町村で今検討されているわけです。現場、地元の皆さん方の意向は、国の方の対応はスピード感を上げてやってほしい、全国のモデルとしてダムによらない治水の検討を早く進めてほしい、こういう要望があるわけですが、これについての現状と今後の取り組みについて、大臣の決意をお願いいたします。

○馬淵国務大臣
 川辺川ダムにつきましては、昨年一月に県と共同で設置した、ダムによらない治水を検討する場、これを八回開催いたしました。
こうして議論を重ねてまいっております。さらに、本年七月に、県と五木村で、五木村の今後の生活再建を協議する場、これについても三回開催しております。
今後も引き続きこうした協議を真摯に進めてまいりたいと思っております。
さらには、スピードアップも当然ながら図ってまいりたいというふうに考えております。

○中島(隆)委員
 時間が参りましたのでこれで終わりますが、今後の他のダムの検証にも大きな影響を与える課題でありますので、ぜひ全国のモデルとして推進していただきますよう心からお願い申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

|

« シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」 | トップページ | 参院(八ツ場ダム質問)その他 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/82688/37766217

この記事へのトラックバック一覧です: 衆議院国土交通委員会(八ツ場ダム質問):

« シンポジウム「八ッ場ダムはどうなるのか」 | トップページ | 参院(八ツ場ダム質問)その他 »