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2010年12月 6日 (月)

「緑のダム」に寄せて

「地質」のことを書き、シリーズの結論(次なる幕)へと向かわねばならないが、その前に・・・・

前回のコマにちなんで余談ですが、私は「緑のダム」という言葉を自分では使わないように気をつけてきました。「森林整備」と言っても、日本では森を経済、社会、環境の3方向から森づくりをする考え方に至っておらず、林業の担い手が減っていく中で、ダムの代替案として森林整備にお金を回せと言っても、伐っていくら、植えていくらで目先の補助金を回してきた「公共事業的な林業」と放置されている私有林が目立つ中で、それを助長させるだけではないか、それでは意味がないと思っていたからです。

しかし、ここに来て認識を新たにしました。

一つは、今回の件がきっかけです。ハゲ山だった状態から、とにもかくにも緑で覆われ、この間、保水力は増したという点。これをいままで誰も立証できなかったが、関さん達が、国交省の流出モデルを再現してみることで、逆に立証ができてしまった。鉛筆なめでそれを国交省が隠していただけで、その鉛筆なめがばれそうになったから出した数値(国会質疑と答弁)によって、この間にはげ山時よりも今の方が「緑のダム」効果を発揮するようになっていることが、自動的に立証されてしまった点。

二つめは、
農水省の「森林・林業再生プラン推進本部」 
が、「森林・林業の再生に向けた改革の姿」(PDF)
をとりまとめる過程で見えてきたことです。
森林・林業再生プランは、「採算が採れない」と怠けて「林業という公共事業」を行っていた人々に、初めて「経済」の側面(税金の使いどころ)から林業を厳しく見直させる機会となろうとしています。

これにはまだ「社会」と「環境」の二つの面が抜けています。ところが、この欠けている点については、「地域」(社会)という視点からその欠陥を指摘し、「環境」という視点からこの改革の方向性に懸念を表している人が、新たな担い手や周囲から上がってきているという状態が見えてきています。

社会の変化というのは不思議なものだと、その移ろいの瞬間に立ち会うときに思います。治山治水という、辿り着こうとも思ってなかった原点にこれらの動きを促進させる形で連動できれば本望ですが・・・。

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