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2010年12月 5日 (日)

行政文書の保存期間問題

どこかの誌面で展開する時間がないので内閣府の公文書管理委員会さんにリマインドさせていただきたいことをこちらで書いて多くの方とも共有したいと思います。

現在、内閣府の公文書管理委員会で公文書管理規則(案)について
http://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/iinkaisai/22.html
議論されていることは先日、少し書きました。
実は、この中で、多くの人々が兼ねてから問題としてきた点に「文書の保存期間」の問題があります。
国会審議でも、これだけのものが「保存期間」が過ぎたという理由で
質疑が行き止まり、改善が必要であることを示すケースをかつてこちらで挙げました。
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/2008-1ec8.html
この中で、当時、エクセルでアップロードしていましたが、
読みにくく表示されるのでPDFにしました。
2008年国会審議で明らかになった行政文書の保存期間問題です。
議事録検索でピックアップしたものです↓こちら「2008_public_records_issues_in_the_japanese_diet.pdf」をダウンロード

事業仕分け第三弾の特会の仕分けのときに
B/Cデータもまた保存期間が短すぎるという点が論じられていました。
10月28日/事業番号B-6/社会資本整備事業特別会計
http://www.cao.go.jp/sasshin/shiwake3/schedules/2010-10-28.html 

冒頭では、緒方林太郎衆議院議員が「B/C、需要予測に関するペーパー」
http://rinta.jp/blog/entry-10689494035.html
を出し、これには次のように明記されています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(5)意思決定者の明確化
 需要予測や、B/C分析の意思決定に関わった者(担当政務三役、主管局長、主管課長及び外部委託先)を公表資料において常に明らかにし、将来的な検証を可能とする。また、当該資料については文書保存期間を現在より長くし、可能な限り後世の検証に資することとする
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
他の複数委員からもこの点は明言され、評価結果は次のようになりました。
(太字にしたのは私/評価結果とコメントは順番を入れ替え)
http://www.cao.go.jp/sasshin/shiwake3/details/pdf/1028/kekka/B6.pdf

社会資本整備事業特別会計 費用便益分析について
(事業名)
(1)治水事業
(2)道路整備事業
(3)港湾整備事業
(4)空港整備・維持運営

WGの評価結果
情報公開の推進、責任者の明確化、文書の保存期間等充実させた上で見直しを行う
国土交通省において検討されている交通需要予測の見直し等の取組の推進に加えて、便益の客観性向上、外部評価の充実、予測と実績の乖離の検証等、新たな観点からのB/C分析の更なる厳格化の取組を追加 3名
更に上記に加えて、治水・道路・港湾・空港の事業分野ごとの特性に応じたB/C分析の改善の取組を追加 7名

評価者のコメント(評価シートに記載された特記事項)
● B/C計算の厳格化は当然の前提。B/Cが1を超えればよいという発想も改める必要がある。過去の間違いの責任も明確化すべき。
● 特に情報公開・出口戦略・第三者チェック・ダブルチェックなど即改善が必要と考える(中止基準の明確化)。津川政務官の答弁をしっかり国交省に実施させてもらいたい。
● 需要予測の過大見積もりについて、発注先、発注方法の仕方の根本的な見直し。
公文書の保存期間も含めて、情報公開制度の見直し。
● さらに分野横断的なB/Cを導入しない限り、それぞれの事業が科学的に判断されることがなく、野放図な公共事業投資は止まらないことから、道路・港湾・空港を横に通してみて比較して、事業の採択を決めること。
● 本日緒方主査より提示された論点・指摘の完全実施と、それに伴う事業の縮減・廃止。
(国交省において検討されている交通需要予測の見直し等の取組の推進について)
● 需要予測が外れた実績に基づいて、以後の需要予測を割り引く仕組みを作る。
(便益の客観性向上、外部評価の充実、予測と需要の乖離の検証等、新たな観点からのB/C分析の更なる厳格化の取組の追加について)
● B/Cの採択基準を1.2~1.5へ引き上げるべき。
● 情報公開の充実。
● 資本コスト概念の導入。
● 感度分析の高度化。
● 便益に関しては予想計算過程を詳細にし、基礎数値について事後・実績にて検証できる数値を用いて便益予想を行ってほしい。
● B/CにおけるCに資金調達コストを加える。
● 感度分析をもっと±50%で行うべき。
(さらに、治水・道路・港湾・空港の事業分野ごとの特性に応じたB/C分析の改善の取組の追加について)
● 意思決定者の明確化。
文書保存期間の延長(30年以上)。
● 緒方主査が提示したペーパーを参考に政策を実施。
● 事業区分の中で、あまり区分けしない形で有効に機能するB/Cの分析手法を検討してほしい。最低限勘定区分程度。
● 責任者の明確化、公開ルール、文書は永久保存に

~転載終わり~~~~~~~

もちろん保存期間は、B/Cが抱える問題の一部でしかありません。
しかし、行政文書を保存し、責任の所在を明らかにすることが何かにつけ重要であることは言うまでもありません。

過去の国会審議で明らかになっている問題および事業仕分けで提起された問題が、公文書管理法に基づいて策定される各省の文書管理規則でクリアされるよう、一国民として願いたいと思います。

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