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2011年1月20日 (木)

飽和雨量でなぜ争っているか?

「思ったより地質が良かった」根拠についての回答を待つ間、より重要な検証についてレポートする。

昨日、関東地方整備局が日本学術会議に、そして、日本学術会議が「土木工学・建築学委員会河川流出モデル・基本高水評価検討等分科会」に託した「河川流出モデル・基本高水」の検証に関する学術的な評価」の取材に行ってきた。

●「河川局長」の依頼の根拠はここ(P,5~)↓
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000018899.pdf 
(依頼の理由を抜粋すると)
「利根川水系においては、平成17 年度の河川整備基本方針策定時に飽和雨量などの定数に関して十分な検証が行われていなかったこと等から、データを点検した上で、現行の流出計算モデルの問題点を整理し、蓄積されてきたデータや知見を踏まえて新たな流出計算モデルを構築し、これを用いた基本高水の検証を行うこととしています」

(この霞ヶ関文学を一般的な言葉でリフレーズすれば、「今まで使ってきたロジックの破綻が見破られてしまったので、新しい辻褄合わせのロジックを作ります」ということなのだが、これはあくまで私の解釈です)。

長々と「ご説明」を続ける本省の河川官僚・泊さん(・・・ところで、「参考人」として出席した河川官僚の仕切を遮って、委員による質疑をいれた委員長(小池俊雄東京大学教授が小松利光九州大学教授の推薦により就任)の仕切はとても良かった)の基本高水の論理破綻分かりにくく説明していることが分からないようにしているテクニックが見事なまでに素晴らしかった。

ある委員が「なぜ、飽和雨量で争っているか分からない」と首を傾げていた。これは重要なポイントだ。そもそも、なぜ、大臣が河川官僚に基本高水の検証を求めたかという本質に関わるからだ。

その答えをもっとも具体的に分かりやすく回答できるのは関良基さんだ。

今後、「土木工学・建築学委員会河川流出モデル・基本高水評価検討等分科会」を傍聴・取材しようと考えている人は、以下のブログは必読だし、分科会委員にとっても必読だ。

そして、これが、そもそもなぜ日本学術会議が評価を依頼されることになったのかというルーツなので、関良基さんをヒアリングに呼んで、その経緯を傾聴するのが正当な道筋であり、誰もが納得いく「中立」機関としての役割ではないかと思います。

●八ツ場ダム建設: 国交省による審議会資料捏造問題 その1
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/7f66a9a9ad8f05e3eaa33ecfe147d39c 
●八ツ場ダム建設: 国交省による審議会資料捏造問題 その2
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/8233aa7a0655f321cfa237d4b3600d25 
●八ツ場ダム建設: 国交省による審議会資料捏造問題 その3
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/9f73f89df158037185adaa9aedace9bc 
●八ツ場ダム建設: 国交省による審議会資料捏造事件 その4
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/b055e30d3440f4262f1b4b8ebe4ba7e9 
●八ツ場ダム建設: 国交省による審議会資料捏造事件 最終回
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/54d8ec27401ccc9006de4869d4d4d727 

●国交省による貯留関数法を用いた洪水流量過大計算のテクニック
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/07e7a75907013d7944512245cade1878 
●国交省への要望 -基本高水の再検証に必要なこと
http://blog.goo.ne.jp/reforestation/e/27730c87d0f4b7eccc1d5aad179f0323 
特に「1. 情報公開の原則」から必読です。

こうした情報があってこそ、
河野太郎衆議院議員の質問、馬淵澄夫前大臣の答弁によって
それまで八ツ場ダム住民訴訟で裁判所への提出資料にすら被告側から一律「48mm」だと出されていた「飽和雨量」が実はバラバラな数字を入れて、辻褄を合わせていたということになった。

簡単に言えば、「捏造を認める」のが嫌なので、「辻褄を合わせていたことに突然なった」とも言える。「悪」に強弱はあるが、真相はどちらでも構わない。とにかく「定数」48㎜が実は「定数」ではなく「変数」だった。洪水によって「変動」させなければ成り立たない「流出モデル」(そんなのモデルではない)をつかって、これを「再現できる」から2万2千トンは正しいと言い続けていた。これを一般には「鉛筆なめ」という。結論があってとにかく数字を取っ替えひっかえしながら合わせてきた。

詳しくはこちらへ↓
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/2220-9b8e.html 

その過去をどう評価するか。それが最初の取っ掛かりではないでしょうか?

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