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2011年2月13日 (日)

ダムに頼らないからダムありきへ5つの仕掛

「コンクリートから人へ」「ダムにたよらない治水」
のスローガンから始まったダム検証が
あちこちのダムで始まっている。
一部を除き、散々さる結果だ。
原因は5つある。以下、自分のメモ代わりです。

1. 人選
2. 非公開会議
3. 法律に基づく審議会ではなくて有識者会議
4. 第一回目の審議で「ダムありき」に
5. 「河川整備計画」の見直しに止める

「3つ子の魂100まで」とはよく言ったもので何事も最初が肝心。
国交省は民主党の河川行政改革を覆すための仕掛をすべて初期段階に済ませていた。
現在の事態は悲しいまでに予測の範囲内。

原因1、2、3については

●「治水対策有識者会議開催 完全非公開、見えない審議」週刊金曜日・金曜アンテナ (2009年12月11日)(http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=912 の真ん中あたり)に書いた通り。改めて読んでいただきたく。

原因4については

その会議の第一回で仕掛が完了したことを、2ヶ月後に出てきた議事録で知った。
できるだけダムに頼らない治水」(このスローガンに『できるだけ』という言葉を入れさせたのがミソだが)という理念とテクニックなしのスローガンを「ダムありき」に巻き戻させる分岐点となった瞬間が以下。このときに9割型勝負はついた。

第1回今後の治水対策のあり方に関する有識者会議 平成21年12月3日
http://www.mlit.go.jp/river/shinngikai_blog/tisuinoarikata/dai1kai/dai1kai_gijiroku.pdf 
に記録されている。(全体を読みたい方はクリックを)

政務三役の当初の諮問内容は「できるだけダムに頼らない」だった
ところが中川委員長の初っぱなの挨拶で、
すでにその命題のすり替えが起きていた。以下の通りです。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【中川委員長】(略)今まで河川局をはじめ河川の関係者はいろいろ模索されて、ダムにかわる代替案の議論はされてきたわけです。(略)戦後、営々として治水、防災のためにいろいろ施設をつくってきた。ダムも堤防もその一つです。そういったものによって、日本の河川は災害に対してかなり安定化してきたと思うんです。そういうものをもう一度検証して、貴重な公共財、施設を有効に活用する。それは、ダムというとすぐお金がかかるとみんな思われるんですが、決してそうではなくて、ソフトな対応によって、今のダムに手を加えることなしに治水機能を増やす、効率的な運用ができるように見直す、それによって補っていくということも一つだと思います。

【委員】 今、事務局からは読み上げられなかったんですが、目的のところに、できるだけダムに頼らない治水への政策転換を進めるとの考えに基づき、議論していきましょうということが前提として書いてございます。先ほど中川座長が述べられましたように、既存のストックのダムを使った治水とか、どうしてもつくらなければならないダムとか、もう少しフレキシブルに考えられたほうがよろしいのではないかと私は思います。(略)

【政務三役】 先ほどの中川座長のお話でいいのではないでしょうか。既存のダムはできるだけ活用するということは、できるだけダムに頼らない治水とは何ら相反しないと思います。ただ、先ほど申し上げたように、これは先生方にご議論いただいたらいいのですが、すべての洪水を河道に押し込めて、そして上から下まで流すという考え方はいかがなものかというところが一つの大きなポイントになってくると思います。そういう意味では、こういう地形の場合は、ダムでないとやっぱりだめなのではないかという結論があっても私は何ら構わないと思います。

【委員】 これから議論の展開で、ダムによらないではなくて、できるだけの余裕があります。フレキシブルに考えて頂ければいいんじゃないかと思います。

【政務三役】 はい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
概略を書くと、( )内は私の解説

中川委員長:既存のダムの活用を (ぬるま湯)
委員:既存のストックのダムを使った治水とか、どうしてもつくらなければならないダムとか、もう少しフレキシブルに (温度が少し上がる)
政務三役:既存のダムはできるだけ活用するということは、できるだけダムに頼らない治水とは何ら相反しない(熱湯になるワナに気づいていない)
委員:フレキシブルに考えて頂ければいいんじゃないか(熱湯)
政務三役:はい(熱湯に気づいていない)

「フレキシブル」というのは、ダムを否定しないという意味であり、ここから
「ダムありき」に導くのは造作もないことだった。
八ツ場ダムの場合は、仕上げがお粗末なSM劇場・・・。

原因5についてはまた。
地質についてもまた。
さて行かねば!

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