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2011年2月23日 (水)

このブログの行方(2)粘りの勝訴と消えた勝訴

●ただし、これはまだ川辺川ダム反対運動の完全勝利ではない。

これだけでは工事を止めることはできなかった。
川辺川ダムの本体工事が止まっていたのは漁民の存在故である。
漁民が止めることができたのは、農家による裁判があったからだ
単純ではない。
川辺川ダムを作るためには漁業権を持つ漁民の承諾がいる。
漁業組合は切り崩しにも負けずに川辺川ダム建設に反対し続け、
反対を切り崩せないと判断した国交省が、
「伝家の宝刀」と言われる土地収用法に基づく強制収用へと動いた。
「漁業権は収用できない」という解釈も無視された。
そのために川辺川ダムに「公益性」があることを認定する「事業認定」が行われた。
 これは「右手で申請、左手でハンコウ」と言われるお手盛り手続である。
 「川辺川ダムを作りたいです。公益性があります。
だから漁業権を収用してください」と申請するのは国土交通省。
「はい。公益性があります。収用しましょう」と答えるのも国土交通省である。

漁民は国交省お得意のお手盛り「事業認定」の取消訴訟で闘い始めたが、
土地収用のための手続は、次の段階へ進んだ。
「いくらで収用しましょうか?」ということを決める収用委員会である。
これは熊本県に設けられている委員会だ。
発電は撤退したし、農民は裁判を起こしているし、
公益性などないと漁民が訴えても、
この手続の終結である「収用裁決」は目の前に迫っていた。

そんな折りに出たのが、農民勝訴の高裁判決だった。
国営川辺川ダム土地改良事業は「公益性」の中に記載されていた。
公益性はウソだったことが農民の裁判で決着がつき、
漁民の漁業権をそのウソの公益性で収用することはできないこととなり、
プライド高き国交省は、自分で、事業認定を取り下げた
。2005年だ。
事業認定訴訟も強制収用も消え、漁民は勝った。
勝つまでは負けない気持ちが、二つの闘いを交差させて勝利(奇跡)が起きた。

●ここまでの話のオチはどこにあるか?
(続く)

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