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2011年3月24日 (木)

残念ながらつながったダムと原発

水道水の放射能汚染 の事態となり、

八ツ場ダム事業を続けることの是非は、
今回の福島原発による放射能汚染とつながってしまった。

ここまでの災難(原発人災)は予想していなかったと思うが、
八ツ場ダムができると地下水を放棄しなければならないことになっている
東京都や千葉県の少なくない自治体で、
「平常時はもとより、渇水時や震災時においても身近に利用できる貴重な水源である」などの理由で、2003年から2004年にかけて、意見書採択や要望書の提出がおこなわれていた。

そのことをかろうじて2005年に記録しておいた。
(初期のダム日記2をいつの間にかアーカイブにしてくれたViva!さん!有難う!)

2005年08月19日 自治体議会と八ッ場ダム 
http://www.viva.ne.jp/blog/wonwonatsuko/archives/cat_yamba.html 
(カテゴリー: 八ッ場(やんば)ダム )

ダムができると地下水を放棄しなければならないというのは
ダムの水は安定しており、地下水の水は不安定だという理屈に基づき
全国的に国交省が浸透させてきた論拠なのだが、
もちろん「地下水が不安定」というのは机上の空論(ダム推進の理屈)であり、
実際には、地下水はウマイ、安い、安全、
そして何よりも地域分散型だから災害時に安心と、
ダムの水に比べて利点が盛りだくさんだ。

なぜ、遠くのダムで貯めて(水を取る権利を派生させ)、
近くの浄水場でお金と時間とエネルギーを使って処理するのか、
なぜ、地域で地下水を汲み上げて済んでいるものをわざわざ止めてまで
税金を使ってダムを作るのか、まったく不合理であり
自治体として正式に意見書を出しても、
なぜか、自治体はダムの水を押し付けられる・・・それが水利(ダム)行政
だった。

●今回、武蔵野市は以下のようなお知らせを出している
武蔵野市の水道水は、約8割が市内の深井戸水、残り2割が都水です
(武蔵野市のウェブ「2011年03月23日【緊急のお知らせ】乳児の水道水摂取について(23日午後10時)(総務課)」より)
http://www.city.musashino.lg.jp/cms/news/00/01/65/00016524.html
そう言える自治体の住民の方々は、自分たちの議会が正しかったのだと
胸を張っていることだろう。
しかし、この先、八ツ場ダムができれば、その地下水を放棄させられ、
高い税金や水道料金を払った上に、表層水を飲まされることになります。

●ちなみに、2004年9月議会で「多摩地域の地下水を水道水源として安定的に飲み続けることを求める意見書」を出したのは、武蔵野市の他、小平市、多摩市、国立市、西東京市、小金井市、日野市、昭島市、国分寺市

●以下は、上記アーカイブからの再掲です。(太字は私によるもの)

市長会から06年度の東京都予算編成に対する要望事項に、「多摩地区の上水道用地下水の活用について」という項目が入ったそうです。内容は以下の通り。
~~~~~~
要望事項18 「多摩地区の上水道用地下水の活用について」 要望先 水道局
(要 旨)
 多摩地区の取水用井戸の積極的な活用をはかり、河川水と地下水の割合については現状の割合を確保されたい。

(説 明)
 多摩地区の地下水は、地盤沈下が沈静化した昭和60年代以降、日平均排水量127万トンと29%の揚水実績があり、平常時はもとより、渇水時や震災時においても身近に利用できる貴重な水源である。
 また、地下水は「おいしい水」の要件とされる適度なミネラル分を含み、水温も年間を通じてほぼ一定している。
 都水道局は平成15年度に策定した「多摩地区水道経営最善基本計画」に基づき、統合25市町への業務委託を解消し、平成24年度を目途に都水道局が直接運営する移行計画を推進中である。
 移行後においても、都水道局が保有している260本の取水井戸の計画的な更生工事と取水ポンプの更新を行うなど維持管理の充実と積極的な活用を継続し、安全でおいしい水の広域的な確保を図られたい。
~~~~~以上、アーカイブより~~~

●なお、22年度の東京都予算編成に対する要望にも
「多摩地区の上水道用地下水の活用について」(P30)という項目が入っています。
http://www.tokyo-mayors.jp/katsudo/pdf/3-3-22environment.pdf 
東京都水道局は、これをどう受け止めたのでしょうか。
今度も無視をしたのでしょうか。今後も無視をするのでしょうか。

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コメント

噂によれば...
やんばが作れなくなることを見越し、業界では地下水税構想が、またぞろ出てきているとかいないとか。中国脅威論と関連付け、水源林を守れというアジテーションのうまさには脱帽する。地下水を管理する国土交通省系の財団ができれば、水道水源として地下水が使える日は近いかも。ただ、水道水だけでなく、ペットボトルの飲み水、日本酒、ビールなど地下水を使った飲料にも、地下水税は影響するかも。

投稿: | 2011年4月 7日 (木) 03時09分

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