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2011年5月 8日 (日)

インチキ検証委員会の構図

(お名前の漢字を間違えておりました。俊介→駿介です。お詫びして訂正いたします。2011.5.12)

毎日、愕然とすることが分かり、またさらなる確認が必要となる。

その一つ、4月27日に国土交通省河川局河川計画課に問い合わせ、
5月6日に関東地方整備局から返事が来て分かったことがある。

国会における国土交通大臣(馬淵さん時代)答弁で発覚した、河川局によるインチキに関することだ。現在、日本学術会議が、インチキであるとされた利根川の基本高水(治水計画の基本となる想定値)の検証を、河川局長から依頼されて行っているが、そのインチキが記載されている利根川河川整備基本方針を策定した一つが株式会社建設技術研究所であることが、その問い合わせの結果、分かったのだ。

なぜ愕然とするか?

ことの発端は、日本学術会議が設置した河川流出モデル・基本高水評価検討等分科会(長いので、インチキ検証委員会とでも呼びたいところだ)のメンバーに関して、以下のようなメールをもらったことから始まる。

>この名簿の最初に出てくる唯一の学術会議「会員」
>「池田駿介 東工大名誉教授」の現職は、
>ダム関連の大手コンサル会社建設技研の「池田研究室 室長」だと思います。
>学術会議の学術性とはこんなものでしょうか?

実は、株式会社建設技術研究所については、
他からもある話が耳に入ってきていたので、河川計画課にズバリ聞き、口頭で関東地方整備局から返ってきたのが太字のような答えだ。

問1. 利根川水系の基準点八斗島上流における新たな流出計算モデルの構築(案) についてですが、今回の作業を行っているコンサルタント会社についてご教示ください。昨日、日本学術会議の第6回河川流出モデル・基本高水評価検討等分科会で、終了後に小池委員長に質問をさせていただいたところ、「直轄で(省内で)やっているのではないか」とのことでしたが、その場合は河川計画課のどの部署で何人体制で作業を行っているのかをお教えください。流出計算モデルを検証をする日本学術会議がメンバーを明らかにして公開で行っているのに対し、国交省内で作業を行っている側の体制が見えないことは、基本高水の見直しの検証の公正性に関わることであると思いますのでお教えください。

答え:省内でやっている 色々な作業をやっているので何人とは言えない。
(本当にコンサルを使っていないのか?と再確認したら「はい」。これでは何も分からないので、「責任者は誰か」と再質問している)

問2. 株式会社建設技術研究所はこれまでに利根川の河川整備基本方針(もしくは工事実施基本計画)における基本高水の作業を行ったことがあるかどうか、作業をしたことがあるのであれば、どの時点のものか、今回の作業には関与されているかどうかをお教えください。

答え:株式会社建設技術研究所は作業を行った一つである。
(最近策定されたインチキが疑われている河川整備基本方針でも関わったのか?と再質問して「はい。ま、いろいろな作業がありますが」)

この答えが本当だとすると、新しいモデル構築には株式会社建設技術研究所は関わっていないかもしれないが インチキが疑われている基本高水策定にかかわった株式会社建設技術研究所に役割を持つメンバーが検証メンバーにも入っている。これはゆゆしき事態ではないのか?自分が所属する会社(株式会社建設技術研究所)がかかわった基本高水のインチキをインチキであったとしても、インチキだと暴くことができるのか?

問題は三つどもえ。

第一に、日本学術会議は、国家的詐偽を検証する難しい作業(=河川局がダムありきの結論を出すために操作したことが疑われていることの検証)という難しい作業を、その詐偽に加担した可能性がある企業に所属するメンバーであると知っていてこの委員を任命したのか?知らなかったとしたら、なぜ、利害関係をチェックしなかったのか?チェックしたとしたら、なぜ、その公表を前提に任命しないのか?

第二に、株式会社建設技術研究所が利根川の基本高水の策定に関わっていたことは私の耳にすら入ってきた(今回の質問はその裏トリに過ぎない)のだから、池田駿介氏本人が知らなかったとは思えない。なぜ、検証の役割を辞退しなかったのか?国家的詐偽の検証がそれほど容易なものだと考えていたのか?

第三に、詐欺的な行為を疑われた国交省河川局が、その疑いを晴らすために何をやらなければならないのかを全く分かっていないこと。

官学業の癒着は常態化しているため、厳しいことを言うと、よく「そんなこと言ったら、委員になる人は一人もいないよ」と言われる。それが本当ならそれで結構ではないか?最悪の事態は、癒着していない学者はいないという事実が明らかになることだ。もしくは、利害関係があっても言うべきことを言う良心的な学者がいるということを証明することになる。どちらであろうと、今の日本に必要なことである。

治水は結局のところ、住民がどれだけ自分のリスクに気づいているかにかかっている。コストを払うのも国民である。それならば、有識者でなければ分からない机上の計算、机上の想定は止めて、流域住民が普通に分かる言葉で治水を議論し、決定する方が、人命を守る役割を果たせるのではないか。

確認の上に確認。上記の問いを再度、次回5月11日の分科会の前に問わねば・・・。

ところで、上記にも出てくる日本学術会議は、なぜ、原発が日本に導入されたかを検証した1994年のNHK番組【現代史スクープドキュメント「原発導入のシナリオ~冷戦下 の対日原子力戦略~」http://ow.ly/4BVO0 にも出てきた。この番組は電気を使うすべての人にお勧めします。 

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