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2011年5月29日 (日)

菅首相の事故調査の人選に首を傾げる

菅直人首相は(民主党政権はというべきか)、本当に福島第一原発事故の調査をするつもりがあるんだろうか?「東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会」の人選に首を傾げる。

●仙谷由人内閣官房副長官 平成23年5月24日(火)午前 
http://www.kantei.go.jp/jp/kakugikettei/2011/24jikochousa_kenshou.pdf
●官邸記者会見 平成23年5月27日(金)午後
http://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/201105/27_p.html

事故調査でもっとも大事なのは、調査される側の情報をあますことなく、調査する側の人間が持っているか、検証すべきデータが揃っているか、何が隠されているかを見抜く目ではないでしょうか。

今回の場合、「委員長」になるべき人は、原発の弱点を知り抜き、どこに事故の可能性があるかの見当がつく人、かつ原発官僚とやり合うだけの知識がなければ、その役目が務まるわけがない。 
委員長に任命された「失敗学」の提唱者畑村洋太郎さんは、原発の弱点を知っているのでしょうか。他9名の委員が選ばれていますが、そのうちの7名の起用は?です。
 
菅首相いわく、「柿沼志津子さんは、放医研において、発達期被ばく影響研究プログラム発がんリスク研究チームのリーダーを務めておられ、放射線影響、特に発達期のお子さんへの影響について専門的に研究をされている」ことが本当であるならば、事故調査委員会ではなく、今すぐ、文科省の審議官の首をこの人にすげ替えるべきでしょう。

尾池和夫さんは、前の京都大学総長で地震学が専門でいらっしゃいます」とのことですが、地震学であれば、今まで原発震災のリスクを警告し続けた石橋克彦氏をおいて他にいないと考えるべきでしょう。
 
高須幸雄さん、元外交官であり国際感覚豊かな人で、かつ元ウィーン代表部大使として、IAEAの常駐代表として活動をされた経験」があるなら、事故調査が終わってから、各国への説明行脚に加わってもらえば十分でしょう。

高野利雄さん、東京地検特捜部をはじめ検察官として豊富な捜査経験をお持ちで、年金記録確認中央第三者委員会委員をはじめ、不祥事等の調査の第三者機関にも参画」 
田中康郎さん刑事裁判を中心に、元裁判官としての経験を生かし、最後は札幌高裁の長官」
事故調査が終わった段階で、東電や政府がどのような罪に該当するかを検討する場で役に立ってもらうべき職種でしょう。

「林陽子さん、法律家としての知見と国際性を生かし、また女性の視点で本件事故の検証をしていただくのに適任と考えております」
政策を作りならいざ知らず、原発に詳しい人以外は「女性」や「法律家」だからといって事故調査には役に立たない。原発の事故調査に力を発揮できる女性の法曹がいるとすれば原発裁判を住民側に立って闘った弁護士ではないでしょうか。

古川道郎さん、福島県の川俣町長でございます。原発から比較的遠方にあり、電源立地地域対策交付金等の財政的援助を受けるなどの、原発との利害関係がなかった自治体でありながら、本件事故発生により一部地域に計画的避難を強いられるという甚大な被害を受けている被害者を代表する立場の首長という視点で」
どのような被害が出たかを特定する会議なら出席してもらいたいが、被害がなぜ起きたのか、原発の詳細なデータの解読を要する調査をお願いすべき立場の人ではない

どう見ても原発の右も左も分からない人が含まれている。社交場ではないはずの事故調査委になぜこうした人選が行われるのか、まったく分からない。

ダム検証では、ダム推進派ばかり集めて(自信満々で)非公開でダム検証のスキームを作ってしまった(結果はすでにボロボロ)。今回はあからさまな原発推進派が目立たないだけマシだが、政府と東電のリアルタイム情報隠しを見てきた国民の反発の層がどれだけ厚いか、何のための「検証」なのか、菅首相は、分かっていないのではないか?

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