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2011年6月 6日 (月)

学術会議 ぶらさがり会見録(その1)

平たく言えば、インチキがあったかどうかを検証せよ、と
国土交通大臣が河川局長に命じ、
河川局長が日本学術会議に依頼して始まった検証がある。

(はじまりの経緯はこの辺から↓
http://dam-diary2.cocolog-nifty.com/blog/2011/01/post-b6aa.html

8回に渡って傍聴取材してきたが、おおよその結論が見えてきた。
終了後のぶら下がり会見で、残された課題を聞いた。
正直なところ、チンプンカンプンだったので、テープ起こしをした。
国交省もメモを取っていたので組織共有されている。
そこで、皆さんにも共有します。(なんのことか分からないであろうことをそのままお届けするのは気が引けるが、分からないであろうことをお届けすることに意味があると、この場合は思うのです。)

3回に渡ってお届けします。

●河川流出モデル・基本高水評価検討等分科会
http://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/bunya/doboku/giji-kihontakamizu.html 
第8回分科会 日時 平成23年6月1日(火) 15:00-18:00

~~~~~~~~その1~~~~~~~~~
Q:残った課題はなんでしょうか?
A(小池委員長):いくつかあるので検討しないといけないんですが、沖委員からお話があったK.P.TLのパラメータの感度分析をやって、過去の最大のもので作ったパラメータで他のものを見たときにできる差と、そのパラメータを10%、20%変えたときに比較すると、前者のほうが圧倒的に小さいので、ですからこのK,P.TLは妥当であろうというふうに、ロバストネス、頑健性があるというふうに解析がでているんですけれども、それは大きいものから同じくらいのものを見てやっているのでそうなっているのかもしれないと。だから、スケールの違うものを比較する必要があるのかもしれないというご指摘がありました。これはその後の議論でもありましたように、総降水量が飽和雨量RSAを越えるか越えないかで挙動が、全然違いますので、越えるものでやらないと洪水の解析にならないので、そのスケール、そういうものの中で、そういう感度分析ができるような洪水があるかどうか、それを確かめて、あればやってみようということでございます。それが一つですね。

それから雨量の33年と34年の雨量は、私ども実は日雨量のデータをいただいていなかったものですから、時間雨量だけでやりましたので、そこで、国交省の方は日雨量から時間雨量に直してやったので、数が全然違うんですね、そこで差が出てしまっています。それは雨量の算定方法の違いではなくて、使っている元データが違っていますので、どうしても差が出る。そこは揃えないと比較ができないということで、33年34年は日雨量をいただいて私どもの方で雨量データを作ってもう一度検討するということが残っております。

流出の影響が与えるパラメータの感度分析をしたんですが、今日、国交省がお示しになった資料の中に、初期損失雨量も平均的な値を使っているというお話があったので、初期損失雨量が洪水のピークにどういう影響があるのかということの感度分析をやる必要があるというふうに思っております。それを行うということですね。

それでだいたい貯留関数法を使った解析は終わると思うんですが、最初に申しましたように東京大学と京都大学で開発しました、連続時間モデルというのがございます。これは東京大学のモデルは土壌水分も蒸発も全部計算するもの。京都大学の方は蒸発はあたえないといけないんですけれども、流域に貯留する量を計算できるモデルでございます。そういうものをもちいてここに算出されているRSAというものが妥当な、RSAが大きいときと小さいときとまだあるわけですれども、それが水文学的に考えて妥当であるかどうかの検討を行います。

それからもう一つ。最後にちょっと触れたのですけれども、私どもの水文学的な理解からすると、降水が途中で弱くなったり止んでも、土壌の保水力の変化はすごく遅いので、洪水の流出に比べて。そんなに大きく変化はしないと考えておりますが、それが私どもの方では土壌保水は全部計算できますので、それを計算してどういう変化だったかということをみてみるようなことをやってます。

Q:今の最後の点と似通っている質問かもしれませんが、今日いろいろなモデルで計算されたものについてはすべて貯留関数法によるものだと思いますが

A:そうです。

Q:出てくるデータが2万2千トンというこれまでと同じようなデータになっていると思うんですけれども。

A:そうではなくて、そうではないというご指摘が随分ありましたので、私どもは自分たちでモデルも作りましたし、国交省が使っているモデルもつかって検討して、

Q:ただ今日のはすべて貯留関数法の一種で、

A:はい。ちょっとあのちゃんとこれ認識していただきたいんですが、今まで国交省が貯留関数法でやられていることに非常に大きな疑問があったわけですね。その中のいくつか、関専門家からも指摘があったことを私どもは一つひとつ潰していったと。潰していってようやく今日でました。実は直前まで検討してたんですが、ようやく出ました。

それと平行して国交省はどこまで出されるか知らなかったんですけど、今日、計算結果を出してきました。それをつきあわせてみると、今のところ、今考えている限りではよく似た結果になっているということでございまして、このプロセスに膨大な時間を私どもは費やしてきたと。
ただし、その一つのモデルで、ひとつのタイプのモデルで、この4月の中旬頃に骨子案1というのを議論しました。その中でまとめておりますように、貯留関数法にはいくつか問題はある。一方、連続時間モデルという今科学的には最先端のモデルも開発されていると。とはいえ、こういうモデルを走らせるためには、まだ十分な観測データが得られていない部分もありますし、昔にもどって計算しようとすると、データがない故に計算ができないということもございます。実務的にもまだ十分に使われていないので、骨子案の1のところで議論しましたように、貯留関数法というのはこういう洪水の計算方法の一つの候補であるというふうに、認識してそれに沿って検討してきたわけですね。

でそれに対してより詳細な物理的なモデルでそれをみてみようというのが次の課題でございます

Q:最後ですみません。あの二山洪水の問題について最後に指摘があったと思いますが、これについて十分な説明がなかったんですが、これについては。

A:はい。今日初めて、昨日なんか要望書というのがお送りになって、今日朝拝見した中では保水力の回復ということをお考えになっているんですが、これは田中丸委員が前回の会議のときに縷々説明されたように保水力の回復というのは、ある時間スケールがあるんですね、時間がないとなかなかおきない。
少なくとも今私どもの中ではこういう洪水の期間中になかなか生じないと考えています。ただし、それを物理的にお示しする必要があるだろうと。じゃどうやったらできるだろうかということを現在考えております。
これはどうしても専門家の中では暗黙のうちに思っておりますので、そういうことがどうやったら限られたデータの中で説明できるのかということは考えております。

Q:これについては次回、ご説明があると考えていいでしょうか。

A:説明ができるようなものが出せるかどうか、ちょっとはっきり分かりませんが、どういう形で、これは関専門家からご指摘があったことで、一応バックグラウンドとなる知識は前回整理しました。要はRSAとある意味で同じような側面もあるんですね、RSAは計られていない。仮に万が一、二山洪水で保水力が回復したらこれも事後解析でしか求まらないわけです。RSAと全く同じ立場でございます。そういうことがもしもあるのであれば、今回やったような感度分析もやって、それがどれぐらいの影響を及ぼすのかということを見るやり方しかないというふうに思います。
それと物理的なモデルでそれがどういうふうに見えるのかということをお示しすることがやれる手かなと。よろしいでしょうか。

~~~~~~~~(続く)~

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コメント

素晴らしいレポートありがとうございます。
小池委員長発言は、河川局の役人の発言と内容が全く変わらないですね。
「私どもの方では土壌保水は全部計算できますので、それを計算してどういう変化だったかということをみてみるようなことをやってます。」
と、言い切っているすぐ後で
「これはどうしても専門家の中では暗黙のうちに思っておりますので、」
「説明ができるようなものが出せるかどうか、ちょっとはっきり分かりませんが」
どんどん弱気になっていますね。
これが日本を代表する専門家の意見かと思うと心底情けない。

投稿: | 2011年6月10日 (金) 00時54分

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