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2011年9月15日 (木)

2年前からの予想を再掲

前のコマで、
こうなることは2年前から予想していたので驚かない
と書いたが、週刊金曜日の短信で、書いていたことを再掲させてもらいます。

テニスプレイヤーが、球が飛んでくる前に対戦相手の体勢や足先の向いている方向で球が飛んでくる方向を読むみたいに、こと河川行政に関しては、その政策文書や人選で、ある程度先が見通せてしまう。法律の構造上、かつ行政の性格上、そうしかならないという筋道があるからだ。「それはアタナの憶測でしょう」と言われることもあるが、今後はちょっとは耳を傾けてもらいたい。

金曜アンテナ(2009/12/11)より
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=912 
治水対策有識者会議開催
完全非公開、見えない審議

「『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換」との趣旨で前原誠司国土交通大臣が招集した「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」(座長・中川博次京都大学名誉教授)が三日、国交省内で開催された。

大臣は冒頭挨拶で、「ダムを中心とする河川整備をいったんリセットしたい」と語り、同会議で策定される「新たな物差しで、一四三のダム事業の継続、中止、凍結を議論していきたい」と意気込みを示した。辻元清美、馬淵澄夫両副大臣と三日月大造政務官も出席し、政治主導が演出されたが、早くもその骨抜きが懸念される。

第一に、河川行政の大改革を行なうのであれば、国交省設置法に根拠を持つ社会資本整備審議会に諮問し、法改正が必要だ。それは河川局長が大臣に進言すべきことであり、私的諮問機関にとどめさせたことは改革への非協力に他ならず、局長失格である。

第二に、行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫内閣総理大臣)の事業仕分けでは、報道・傍聴にかかわらず、録音・撮影の制限はなかった。ところがこの会議は冒頭を除き非公開。政策形成過程を公開する内閣の方針に整合性を持たせる目配りもせず後退させたことも、河川行政における大臣補佐トップたる河川局長の怠慢だ。

第三に、肝心の中身だが、会議終了後の政務官会見の内容は、事務局を務める河川局河川計画課が事前準備した資料の域を出ていない。幅広い治水対策の立案手法、新たな評価軸、総合的な評価方法の検討、今後の治水理念の構築を目的とするという曖昧な筋書きだ。目的の絞り込みが甘く、官僚によるコントロールが容易である。「非公開にして自由闊達な議論を確保した」(政務官)と言うが、筋書きを離れる議論があっても外部からは見えない。規約には「発言者氏名を除いたものを国交省ホームページに公開する」と書き込まれ、発言の責任を持つ者がいない。

保坂展人前衆院議員は六日、八ツ場ダム集会で「委員にはダム行政を混迷させてきた戦犯とおぼしき人もいる」と委員構成を批判した。会議の最終報告は二〇一一年夏だが、大臣は骨抜きと時間の引き延ばしに気づいているのか。 (まさのあつこ・ジャーナリスト)

金曜アンテナ(2010/7/23
http://www.kinyobi.co.jp/backnum/antenna/antenna_kiji.php?no=1247 
前原国交相私的諮問機関
ダム事業の検証方法 十数年前と瓜二つ!?

昨年来、前原誠司国土交通大臣が非公開の私的諮問機関で進めてきた「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が、ダム事業の検証方法を固めつつある。

(1)国直轄、独立行政法人水資源機構、道府県のダムは、各事業実施者(国直轄ダムは各地方整備局)が見直す。関係地方自治体からなる検討の場を開き、検討過程でパブリックコメントを行ない、また、学識経験者、住民、自治体の長などから意見を聴く。(2)事業者はダムを含む複数の治水対策案を立案。時間的な観点を加味し、安全度を確保することを前提に、コストを最重視する。(3)事業者は検討結果を書面で大臣に報告し、大臣は(2)に沿って検討が行なわれたかどうかを有識者会議の意見を聞いて判断し、対応を決定、法令に基づいて中止または推進の手続きを取るというものだ。

一三日の有識者会議後に会見した津川祥吾国土交通政務官は、「一〇〇年二〇〇年といった長期の河川整備基本方針ではなく、二〇年~三〇年の河川整備計画ぐらいの治水安全度を達成するという方向で見直せば、ダムで(治水を)進めるということにはならない」と自信満々である。

ところが、事業主体に見直しを丸投げする方法は、一九九〇年代後半に行なわれたダム事業等審議委員会と瓜二つ。複数案比較でダムが最も早くて安いとされ、市民の意見は捨て置かれ、推進する関係自治体は態度を変えずに推進表明をし、地方整備局が推進の結果を出して、本省がそれを追認した。

せめて淀川水系流域委員会のように、直しの場に出席者を公募し、公募に漏れた人でも傍聴席から発言ができるなど、見直しのやり方を本省から指定すべきではないかと筆者は問うたが、今のところはその考えはないようである。この見直し方法はパブリックコメント後に決定され、秋からは個別ダムの検証が始まることになる。このままでは、おきまりの官僚のシナリオで各地のダムが推進されてもおかしくない情勢である。
(まさのあつこ・ジャーナリスト)

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