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2011年11月20日 (日)

ダム検証のあり方を問う公開討論会を!

民主党政権下で2009年11月に設置された
「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」の委員1人1人に対して、
http://www.mlit.go.jp/common/000052891.pdf
132人の科学者が公開討論を求めた。

有識者会議は83ダムを対象に「ダムにたよらない治水」を諮問され
非公開審議で見直し方法を決めた。
各ダム事業者が見直した結果を最後にチェックする役割をも担っている。

12月1日(委員の都合により変更可)、議員会館で!との挑戦状。
真摯な論争に期待したい。以下、全文を入手したので転載します。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

国土交通省「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」
座長 中川博次様
委員 宇野尚雄様
委員 三本木健治様
委員 鈴木雅一様
委員 田中淳様
委員 辻本哲郎様
委員 道上正䂓様
委員 森田朗様
委員 山田正様

ダム検証のあり方を問う公開討論会への出席の要請

貴有識者会議が昨年9 月に発表された「中間とりまとめ」によってダム検証の進め方が定められ、それに基づいて、全国の83 ダム事業についてダム検証が行われてきました。すでに18 ダム事業はダム検証の結果が国土交通省に報告され、貴会議の審議を経て、国土交通大臣による方針決定が明らかにされています。各ダムの検証結果は、もともと中止がほぼ予定されていた5ダムを除いて事業継続という結論であって、貴会議はその検証結果を了承しています。

しかし、ダム検証の目的はこのように多くのダム事業にゴーサインを与えるものではなかったはずです。貴会議の趣旨に「『できるだけダムにたよらない治水』への政策転換を進めるとの考えに基づき」と書かれているように、ダムにたよらない方策を最大限に進めることがダム検証の趣旨でした。なぜ、このことと違ってしまったのか。私たちは関東地方整備局による検証が最終段階を迎えている八ッ場ダムについて、その内容を点検しましたが、残念ながら恣意的で非科学的な検証だと言わざるをえません。

第一に、利水については水需要の減少傾向が明白であるにもかかわらず、その実績を無視した、水需要が今後とも右肩上がりで増加するとの架空予測をそのまま認め、そのことを前提とした非現実的代替案との比較しか行っていません。現実と乖離したデータを用いての検証は、科学的といえるでしょうか。

第二に、治水については代替案の事業費が跳ね上がるように八ッ場ダムの効果を過大に評価した上での代替案との比較しか行っていません。利根川の流域住民の安全を守るために本当に必要な治水対策についての議論が無いままの検証作業でした。

第三に、自然の猛威によってダム事業が生命・財産を危機にさらしうることへの対策は不可欠です。東日本大震災のような巨大地震が生じた場合、浅間山の大噴火で膨大な泥流が流れ下った場合、今年9 月のように未曽有の豪雨に見舞われた場合など、自然の猛威を踏まえた検証は何も行われていませんでした。これらのリスクを配慮しない、想定範囲の狭い検証作業は恣意的すぎて、科学的と言えるものではありません。

このように、科学的とは言い難い検証は、科学者の良心として看過することができません。これらのダム検証の進め方は、「今後の治水対策のあり方に関する有識者会議」が定めた「中間とりまとめ」によるものです。この検証のあり方を科学的なものにしていくためには、貴会議の委員の皆様と議論を進めていく必要があると考えます。

つきましては、貴会議の委員の皆様と、私たち「科学者の会」のメンバーが社会に開かれた場で検証のあり方を冷静に議論する公開討論会を、12月1日(委員のご都合により変更可)に国会議員会館内の会議室で開催したいと存じます。

ご多忙のところ、まことに恐縮ですが、この公開討論会に是非、ご出席くださるよう、お願いいたします。皆様が科学者の良心として、この要請を真摯に受け止められることを期待いたします。

なお、ご返事は下記の連絡先へお願い致します。

2011年11月18日
「ダム検証のあり方を問う科学者の会」
呼びかけ人:
今本健博(京都大学名誉教授)(代表)
川村晃生(慶応大学教授) (代表)
宇沢弘文(東京大学名誉教授)
牛山積(早稲田大学名誉教授)
大熊孝(新潟大学名誉教授)
奥西一夫(京都大学名誉教授)
関良基(拓殖大学准教授)(事務局)
冨永靖徳(お茶の水女子大学名誉教授)
西薗大実(群馬大学教授)
原科幸彦(東京工業大学教授)
湯浅欽史(元都立大学教授)

連絡先(ここでは略)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

●報道
八ッ場有識者に「公開討論を」 反対派学者有志呼びかけ
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/gunma/news/20111119-OYT8T00098.htm
(2011年11月19日  読売新聞)

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コメント

すごい。これは本当にすごいことと思う。生活やキャリアのリスクをとってでも、声をあげている。サムライだと思う。
真実を追う活動は、学会がすべきことだ。しかし残念ながら土木学会は、この事例そのものを黙殺。
公共事業の妥当性を問う研究に政策的な予算がつけば、事情は変わるのだと思うが。。。

投稿: | 2011年11月20日 (日) 23時29分

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