2009年10月18日 (日)

東門沖縄市長の政策転換×政策転換

毎日、歴史が作られていきますね。

2009年10月15日、「泡瀬干潟裁判」で福岡高裁が一審判決を支持し、
沖縄県・沖縄市の控訴を棄却、公金支出の差し止めを命じた。
「辺野古浜通信」を転送でいただいた。
(ボトムにリンクだけ抜粋させていただきます)。

八ツ場ダムと同様、ここでも沖縄県知事と沖縄市長の政策転換が重要になってくるが、ふと思い出した。

東門美津子沖縄市長は、国会議員時代、環境NGOに頼りにされていた議員さんだった。その記憶を頼りに、国会議事録で発言者名「東門」、キーワード「泡瀬」で検索したところ、10件がヒット。やはり、毎年のように泡瀬干潟について質問をされていた。

今は野党に転落した党籍の沖縄担当大臣に噛みつき、環境大臣に噛みつき、・・・、ある時は同じ日に、違う委員会に立って、果敢に両方の大臣に噛みついていた。

その中から、いくつかを抜粋します。東門市長の本来の姿は、こちらではないか。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
●衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会平成17年3月17日
○東門委員(略)ジュゴンの保護、サンゴの保全は大事であると大臣は発言されて、「沖縄の自然環境は世界的に見ても非常に貴重であり、責任を持って守り育てていくべき財産である」と、これは私、きょうで二回目、引用しております。大臣の所信表明の中にある文言です。そのようにおっしゃる小池沖縄担当大臣ですが、泡瀬の干潟を埋め立てて、そこにホテルを建設する、辺野古の海を埋め立てて、環境破壊につながる軍事基地を建設して、どのようにして沖縄の自然環境を守り育てていかれるのか。大臣の御意見を伺いたいと思います。

○東門委員 (略) 大臣にぜひお願いしたいことは、辺野古においでいただきたい。(小池国務大臣「行きましたよ」と呼ぶ)いやいや、辺野古の皆さんとお話しなさいましたか。遠くから見ちゃだめなんですよ、キャンプ・シュワブからごらんになるだけじゃだめなんですよ。そこに座り込みをしている人と話をしてみてください。(略)、本土の皆さん、観光客もいらっしゃるとおっしゃることは、北部に来るといやされる、本当にいやしの場所だ、特にこの辺野古はという声がよくあるんです。ぜひおいでになって、あれがどうなるんだろうということを頭に浮かべながらごらんになって、そしてそこの人たちとまず話してみていただきたい、その声を聞いていただきたい。その後でまたお話ができたらと思います。

●衆議院環境委員会平成16年11月9日

○東門委員 (略)本年九月二日、環境省は、国際的に重要な湿地を保全するためのラムサール条約登録湿地候補地として、五百カ所の重要湿地から五十四カ所に絞り込みました。しかし、その中に沖縄市にあります泡瀬の干潟が含まれていないというのはすごく意外でした。あの干潟の大きさ、規模、それから価値、重要さを考えて、なぜこれが含まれないのだろうかというのは、もう本当に単純な疑問です。
 環境省が発行していますラムサール条約に関するパンフレットによりますと、「ラムサール条約に登録できる湿地」として、「湿原、湖沼、河川、干潟、藻場、地下水系等の中で、生物多様性の高い湿地、水鳥の渡来地として重要な湿地、希少種の生息する湿地、魚類の生息地として重要な湿地等、国際的な基準に合致する湿地」とされています。泡瀬干潟はそのすべてが合致するのではないでしょうか。

●衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会平成16年11月09日

○東門委員 (略)担当大臣なんですよ。沖縄北方担当大臣なんです。泡瀬の干潟の直接の担当者なんですよ。それはおわかりですよね。
 環境監視委員会とここの委員会は別々に行われていまして、それがどのように運営されているか御存じですか。それぞれの委員会がすべてうまくいっているとお思いでしょうか。ここで報告されて、これはどうなっているんだと聞くと、もう一つの委員会でやっていますというのが事実なんです。では、もう一つの委員会でこれはどうなっていますかと言うと、別のでやっていますと。こういう形がたまらなくて、委員の皆さんは今回こういう意見書を提出しているんです。ちゃんと運営されていないということなんですよ。

●衆議院沖縄及び北方問題に関する特別委員会平成15年06月11日

○東門委員 (略) 新たに環境保全・創造委員会のもとに幾つかの専門部会が設置されると聞いております。しかし、「今後の泡瀬環境監視検討委員会体制について(案)」の方を見てみますと、専門部会については、「会議そのものの会場での公開はしないこととしたい。」「終了後速やかに議論の概要と使用された資料を公表する」と述べられています。会議を公開せず、議事録も公開しないということは大きな問題ではないでしょうか。
 この専門部会は、これまではワーキンググループとされてきたものと理解しておりますが、ワーキンググループは、当初非公開であったものが公開としたのではなかったでしょうか。それをまた非公開にするとは、情報公開の流れに明らかに逆行するものと言えます。
 また、日本はラムサール条約を批准し、自国の干潟や湿地保全に対して国際的な責務を負っています。ラムサール条約事務局やバードライフ・インターナショナルといった国際的な環境保全組織からも、泡瀬の埋立事業が生態系へ与える影響を懸念している書簡が出されているわけです。
 こうした国際的な懸念にこたえるためにも、泡瀬の埋立事業は今や国際的な関心を集めており、説明責任を果たす上でも、委員会は公開とし、議事録は速やかに公表することを強く求めたいと思うのですが、大臣、御見解をお願いいたします。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
これらは、膨大な質問量のうちの一部です。

以下は「辺野古浜通信」の中からリンクのみの抜粋で失礼します。

判決骨子・要旨
http://awase.net/pdf/20091015Kosshi_Youshi.pdf 
判決書
http://awase.net/pdf/20091015Hanketusyo.pdf 
泡瀬干潟を守る連絡会 声明文
http://awase.net/pdf/20091015V_seimei.pdf 
内閣府、沖縄担当大臣 前原誠司宛 要請文
http://awase.net/pdf/20091015V_yousei_kuni.pdf 
沖縄県知事 仲井真弘多宛 要請文
http://awase.net/pdf/20091015V_yousei_Okinawa.pdf 
沖縄市長 東門美津子宛 要請文
http://awase.net/pdf/20091015V_yousei_Okinawacity.pdf 

> http://awase.net/pdf/20091015Kosshi_Youshi.pdf 
のP.19の最後からP20にかけて読むと、
なるほど「予算執行の裁量権を逸脱」するから「違法」と
裁判所が言うのはこういうときかと、勉強になった。

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2009年4月20日 (月)

足羽川(あすわがわ)ダムの環境影響評価

●足羽川ダムの準備書がでていることに、先日気がつきました。
http://www.env.go.jp/policy/assess/index.html
ところが、他の事業は、オンライン縦覧のリンクが張ってあるのに
足羽川ダムのオンライン縦覧は載っていませんでした。

そこで、足羽川ダム工事事務所に電話し、
「オンライン縦覧させてください」といったら「載せています」といいます。

しかし、見ると、「あらまし」は載っていましたが、全体はリンク切れしていて、
載っていない状態でした。電話のやり取りでそれが明らかになると「申し訳あり
ません。すぐに載せます」とのことで、載せたことの連絡もいただきありがたかった。

そこで、http://www.env.go.jp/policy/assess/index.htmlの連絡先にも「足羽
川ダムもオンライン縦覧しているからリンクを張ってください」とメールをして
おいたら、本日見ると、載っていました。

それぞれ誠実に対応してくれたのは嬉しいと思いました。

でも、一生懸命、意見を寄せてもらおう、と思って仕事をしていれば
忙しくても、もう一歩、踏み込んだ配慮が欲しいところだと思いました。

私も山のようなケアレス・ミスをしながら生きている人間ではあるので、自戒を
込めてではありますが、そう思います。

●今現在、環境影響評価法改正を視野にいれて、検討会が行われていますが、議
事録を追っていると、オンライン縦覧を義務化することに反対する意見も見受け
られます。http://www.env.go.jp/policy/assess/5-3synthesis/index.html

実に不思議です。

実態として、こうして、オンライン縦覧させることを、あの国交省ですら(失礼!?)、なん
の抵抗もなく行っていることを思えば、多少のマスキングが必要になる場合はあったとしても、もはや、常識であり、オンライン縦覧させるところと、させないところで格差が出てくることの方が問題ではないかと思います。

●足羽川ダムについて意見が寄せられるのは5月14日までです

今、★印をつけたものだけをみて意見を書きました。

環境影響評価準備書のあらまし  ★
http://www.kkr.mlit.go.jp/asuwa/pdf/iinkai_pdf/houhou_pdf/pamphlet.pdf
九頭竜川水系足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書(要約書)
http://www.kkr.mlit.go.jp/asuwa/public_data/iinkai/hyoukajunyo.html
九頭竜川水系足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書1/2★
http://www.kkr.mlit.go.jp/asuwa/public_data/iinkai/junbisyo1.html
九頭竜川水系足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書2/2
http://www.kkr.mlit.go.jp/asuwa/public_data/iinkai/junbisyo2.html

私は、これについてさらなる時間がとれなければ、未完成ではあっても、そのままを意見書として出そうと思っています。

●それにしても一方的に意見書を出すだけなんて、環境アセスとは実にむなしい
ものだと思いました。

ご参考まで。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

九頭竜川水系足羽川ダム建設事業環境影響評価準備書への意見書(未完成)
まさのあつこ

主な論点
A.水循環、物質循環、生態系に最も影響を与える構造である「常用洪水吐き」、
「河床部放流設備」の構造を「検討中」としており(2-6)、「工作物の新設等
の事業を行う事業者がその事業の実施に当たりあらかじめ環境影響評価を行う」
と定めた環境影響評価法に違反している。この準備書を撤回、破棄し、「常用洪
水吐き」、「河床部放流設備」の構造の「検討」が終了し、「実施に当たり」、
再度、手続を開始すべきである。

B.これまで行われたダム事業の大半は、環境影響評価法成立前にできたもので
あり、ダム建設によりどれだけの環境影響が及んだか、またその環境影響による
経済的な損失などについては、国民に対して明らかにされているとは言えない。
また、足羽川ダムは、先行例の乏しい「穴あきダム」となり、その環境影響評価
であるため、穴あきダムによる環境影響評価のモデルケースとして、現時点まで
に確認されたすべての動植物種、土砂移動の状況、海岸線および沿岸域に生息す
る動植物への影響について、徹底的に事前・事後調査を行い、一つのダム建設に
よって引き起こされる環境影響の全体像を把握すべきである。

これにつづいて33点の指摘をしましたが、長いのでここでは略。

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2008年12月17日 (水)

黒部川ダム排砂差し止め訴訟判決

黒部川ウオッチング・富山ネットワークの金谷敏行さんから「黒部川ダム排砂差し止め訴訟」の判決についてお知らせをいただきました。許可をいただいたので、そのまま転載します。

~~~~~~~

1126日に黒部川ダム排砂差し止め訴訟の判決が行われました。ダム排砂の差し止めや原告漁業者全員の被害は認められず、公害等調整委員会の原因裁定に沿ったもので、原告の一部勝訴の判決となりました。マスコミ報道では原告のわかめの漁業被害を認めたことから、原告一部勝訴と報じられています。問題の多い判決でありますが、たった14人の原告と事業を休止しているきわかめ組合だけで、巨大企業関西電力とその背後にある国に対して、裁判を起こし一部であっても原告側の主張が認められた、その意義は極めて大きなものであると言えます。

今回の判決で評価すべき点は、①わかめだけであっても黒部川によるダム排砂と漁業被害を認め2700万円余り補償を命じたこと。その背後には、諫早湾に次いで国(総務省)が公害問題で公害等調整委員会で原因裁定に入り、同様の被害の認定があったこと。②関電や国交省は黒部川のダム排砂にあたって、毎年「黒部川ダム排砂評価委員会」を開催し、「有意な漁業被害は認められない」として現行の排砂方法を追認していたにもかかわらず、評価委員会の環境評価と違う認定をしたこと。③関電は県漁連に漁業補償をしてきたので個々の漁業者に原告適格がないと門前払いの姿勢を見せたが、原告に漁業行使権を認め原告適格があると判断したこと。 などがあります。

海の生態系を考えるなら魚の産卵や幼魚時代の生育に欠かせない海藻に影響があるのを認めているにもかかわらず、魚への影響がないとするのは矛盾し、仮にわかめのみに影響があってもそれで原告が廃業をよぎなくされ、子や孫の代まで将来にわたって得られる資産的な価値から考えても、被害額2700万円あまりの補償はあまりに安い金額と言えます。また、判決では「(初回排砂以降も)環境に悪影響を与えずに実施すべき義務を怠った」と指摘していますが、被告関電は排砂評価委員会を設置しその後はこの委員会の答申に沿って行っています。にもかかわらず、排砂差し止めについては「(関西電力が)検討委員会の結果を尊重して排砂をしていく限り、差し止めまで認める必要はない」と判決を出しています。

この裁判で問われたのは、富山県で起こったイタイイタイ病に次ぐ大きな環境・公害問題の解決。そして、下流の宇奈月ダムとあわせて事業の公共性と行き詰ったダムの運用のあり方でした。出し平ダムの発電方法は他で代替できる、下流の宇奈月ダムは水を貯め続けていますが、今だ貯めた水を運用する水道利用のめどが立っていません。一方、関電と国土交通省は毎年億単位のお金をかけて排砂の影響の環境調査を行っています。その環境調査は「黒部川ダム排砂評価委員会」で漁業への影響はないと答申してきましたが、その答申内容も国の公害等調整委員会の原因裁定、そして今回の判決で一部にしろ漁業被害があるとされました。

数十年の先に土砂で埋まってしまうために全国でダム建設が行き詰っていますが、国交省は「環境にやさしい」ダムとして、最近のゲートを開放したままの穴あきダムを提唱しています。水を貯めずに治水効果のアップを図り下流への土砂の供給を目的としたダムです。このダムもいろいろな問題が指摘されていますが、すでにダムが建設されている場所では砂防ダムをスリット式と同様に改善策として一つの選択だと思います。

現代は複雑な利害関係が絡み合って敵と味方、加害者と被害者という単純な構図だけで割り切れなくなっています。電力会社にも国民にとって必要な電力を供給するという公共性があるでしょう。一方原告漁業者にも漁業資源の枯渇の中で「国民の食糧確保のため漁場と環境を守る」公共性があります。新しい時代に向けて、将来の世代に向けて禍根のない解決の仕方はないか考える必要があります。それにはまず、日本の中でも冠たる大企業の関西電力が(お金と権力を持つものが)歩み寄りの姿勢を示すことが人の道ではないでしょうか。裁判の判決のときにでも、自分たちにはたいした問題ではないとして弁護人さえ欠席する姿勢は明らかに間違っていると思います。

問題ないというアリバイ証明のために億単位のお金を毎年かけるなら出し平ダムで水を貯めず、下流の宇奈月ダムの排砂ゲートを常時開放して穴あきダム化すればいいのです。そして、関電に公益事業としての公共性があるのなら、その漁獲高の激減のため廃業の危機の中でも漁業を続けている原告漁業者への補償と富山湾の漁場と環境回復のための費用にあてるべきではないでしょうか。

一審では関電が控訴した後、12月10日に原告も控訴しました。控訴の記者会見では原告代表の佐藤さんが、その日に上がったヒラメを見せて記者会見。ヒラメは排砂によって、最近異常に繁殖してきたヨコエビにによって、捕獲した後に食べられ商品価値がなくなったものを公開しました。最高裁までおそらく、続けられる裁判になるでしょう。十数人の漁業者が黒部川をそして、富山湾を守るために取り組んでいる裁判を引き続き注目してください。そして、ご支援をよろしくお願いします。最後に、黒部市民の一人でこの間黒部川の問題を自身のホームページで取り上げていただいている平野さんという方が自身のホームページで「黒部川 関西電力ダム排砂訴訟の判決」のをupされたので紹介します。

http://www.mrr.jp/~jf9hjs/index.html 

黒部川ウオッチング 金谷敏行

黒部川ウオッチング・富山ネットワーク 金谷敏行

~~~

以上、転載でした。

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2008年11月22日 (土)

熊本の荒瀬ダム

熊本から

荒瀬に関するブログを作成しましたので、見ていただければ幸いです。

http://kumagawa-yatusirokai.cocolog-nifty.com/ 

とご案内をいただいました。

明日1122日は「荒瀬ダム撤去を実現する県民大集会」だそうです。

http://kumagawa-yatusirokai.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/1122-e818.html

「五木村ファンクラブができます」というニュースも

http://kumagawa-yatusirokai.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-67c5.html  

一端凍結された撤去方針ですが、12月中にはその最終判断を下すと蒲島熊本県知事本人が9月議会で語っていましたが、早ければ、1127日になるのではないか、と伝わってきています。

 

私も荒瀬ダムについて以下の連載で書きました。

グローバルネット(月刊環境情報誌)200811月(216号)

http://www.gef.or.jp/activity/publication/globalnet/2008/200811.html 

川、開発、ひと~日本の経験、アジアの経験 第24回/

「海を豊かにする「荒瀬ダム撤去」が川を豊かにする」

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2008年9月 2日 (火)

川辺川からの朗報

92日、熊本県人吉市の田中信孝市長が9月議会の施政方針で川辺川ダムについての見解を表明しました。

http://www.city.hitoyoshi.kumamoto.jp/cgi-bin/odb-get.exe/shiseihoushin.pdf?wit_oid=icityv2::Content::3621&wit_ctype=application/pdf&wit_jasminecharset=SHIFTJIS 

ダイジェストは以下の通り

     環境面から

「川辺川ダムの建設は、球磨川水系全体の水質汚濁とともに、自然環境悪化の一因にもつながりかねないと憂慮いたしております」

     治水面から

「想定規模以上の降雨量の時の洪水には、ダムは対応できないとしたならば、ダムは、かえって生命財産を守ることができない危険なものになるのではないかと心配をいたしております」

     自然災害を防ぐ観点から

「自然災害からの完全なる防災は、どれだけ投資をしても達成できるものではないということは、地球の歴史からも明白でありますし、また自然災害から完全に逃れるという手立てもないことから、自然災害からの被害を少しでも減じていく減災という考え方を取り入れ、自然環境に即した様々な防災策を組み合わせ、講じることのほうが大切ではないかと考えておるところでございます」

829日には、川辺川ダムサイト予定地の相良村(さがらむら)でも、

川辺川ダム計画 徳田・相良村長が反対表明 人吉・球磨地域 波紋広がる

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/44444

 

      喜びの声、ここまでの経過、今後の動きは

子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会

http://yurika-net.sakura.ne.jp/blog/index.php

http://kawabegawa.jp/ 高橋ユリカウェブサイト

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2008年7月 3日 (木)

やまとさかダム

オオタカはでるわ、絶滅危惧種の植物はでるわ

ヤッシーも

山鳥坂ダム建設予定地近くオオタカの営巣確認 工事事務所

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080626-OYT8T00944.htm?from=nwlb 

山鳥坂ダム 予定区域に絶滅危惧種 ミズキカシグサなど移植保護http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ehime/news/20080702-OYT8T00707.htm

山鳥坂ダム計画:超党派国会議員が建設予定地を視察 「堤防整備、早急に」 /愛媛

http://mainichi.jp/area/ehime/news/20080626ddlk38040683000c.html

国会議員ら公共事業をチェック/内海ダム再開発

http://www.shikoku-np.co.jp/kagawa_news/administration/article.aspx?id=20080626000078

2008/6/24()25() 田中代表 山鳥坂ダム予定地視察

http://www.love-nippon.com/tanaka_dam_yamatori.htm 

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2008年6月21日 (土)

荒瀬ダムとCVM

水利権が切れる平成22年に「撤去」が日本で初めて決まっていた熊本県の荒瀬ダムについて、新知事が方向転換を検討しているとのことで、愚直に手紙を書きました。

==

熊本県知事

蒲島郁夫様

前略

荒瀬ダムの撤去を「凍結」されるニュースを拝見しました。財政難が理由だとのことで、以下の観点から再考の余地があるのではないかと思い、お手紙をしたためます。

平成10年度版「環境白書」にも載っている米国でのダム撤去の話です。

ワシントン州を流れるエルワ川にあるエルワダムとグラインズ・キャニオンダムで、激減したサケをはじめ生態系を回復させるために、ダム撤去を決定するまでに、次のような興味深いプロセスがあったといいます。

ダムを撤去するには総額3億ドルがかかると推定された。発電も失われる。このコストを払っても生態系を回復する価値があるかどうかの問題とされた。そこで、ある専門家が全米の一般市民2500世帯にアンケートを行った。ダム撤去のために今後10年間で○○(ランダムに記入)ドル分の税金があがります。賛成しますか反対しますかと尋ね、支払意志額が1世帯につき年間68ドルだという結果が出た―――。

詳細は築地書館の「公共事業と環境の価値-CVMガイドブック」(栗山浩一著)に書かれていますので、そちらでお読みいただければと思いますが、このような手法で、熊本県民に尋ねてみられてはいかがでしょう。

県事業の優先順序を検討する上で、たとえば、支払意志額を答えてもらう代わりに、荒瀬ダム撤去よりも優先順序が低いと感じる県事業はなんだと思いますか?と尋ねるやり方もあるのでははいでしょうか。実務に直結する方略ではないかと思います。

以上、簡略ですが、ダム撤去に関心をもつ一人としてご提案申し上げます。草々

2008621

ジャーナリスト まさのあつこ

(住所ここでは略)

==

参考になるページや書籍

●熊本県

http://www.pref.kumamoto.jp/construction/section/kigyoukyoku/arase/arasebody/arase.htm

  環境白書

http://www.env.go.jp/policy/hakusyo/honbun.php3?kid=210&serial=10640&bflg=1

  『ダムは水害をひきおこす』花伝社 荒瀬ダム周辺住民の声が書かれている

編 子守唄の里・五木を育む清流川辺川を守る県民の会
球磨川流域・住民聞き取り調査報告集編集委員会

http://kawabegawa.jp/book/book.html

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2008年6月11日 (水)

熊本 川辺川ダム、荒瀬ダムのその後

●日本初となるはずだった荒瀬ダム撤去を「凍結」と知事が打ち出した話

県営荒瀬ダム:撤去凍結で知事に公開質問状 /熊本

http://mainichi.jp/area/kumamoto/news/20080611ddlk43010612000c.html 

知事に公開質問状 荒瀬ダムで市民団体 

http://kumanichi.com/news/local/index.cfm?id=20080610200021&cid=main 

●川辺川ダム有識者会議ダムの代替案など議論

http://www.kab.co.jp/db/asp/kabnews/KabNews.asp?src_month=6&src_day=11&id=1 

新たな治水対策に言及 有識者会議 

http://kumanichi.com/news/local/index.cfm?id=20080611200001&cid=main 

第三回有識者会議 詳報

http://kumanichi.com/feature/kawabegawa/kiji/index.cfm?id=20080611000013 

 

次回は6月27日!

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2007年7月20日 (金)

SEAリンク

先日、ブツブツと戦略的環境アセスメントの件を「SEA意見交換会に参加して考えたこと」とだけ書きましたが、まずは関連リンクをまとめました。(ほとんど自分用のメモですが)

戦略的環境アセスメント総合研究会
http://www.env.go.jp/policy/assess/2-4strategic/3sea-6/index.html
2006年8月~2007年3月(1~5回)まで開かれ
平成18年第1回(平成18年8月28日)
平成18年第2回(平成18年10月12日)
平成18年第3回(平成18年12月22日)
関係者ヒアリング(平成19年1月30日)
 (国土交通省・電力事業者・NGO等)
平成18年第4回(平成19年2月26日)
平成18年第5回(平成19年3月27日)

平成18年度戦略的環境アセスメント総合研究会報告書(平成19年3月)
本文(PDF)

http://www.env.go.jp/policy/assess/2-4strategic/3sea-6/sea_h18_houkoku/main.pdf 
参考資料(PDF)

http://www.env.go.jp/policy/assess/2-4strategic/3sea-6/sea_h18_houkoku/s-ref.pdf 
参考(PDF)

http://www.env.go.jp/policy/assess/2-4strategic/3sea-6/sea_h18_houkoku/ref.pdf 

●上記に少し遅れながら同時進行で「環境アセスメント・フォーラム(NGO・アセス実務者等による新しいアセスのあり方に関する意見交換会)」が次にように開催され参加。
第一回(平成18年11月16日)

http://www.jeas.org/koho/pdf/ForumGiji061116.pdf
第二回(平成19年1月11日)
http://www.jeas.org/koho/pdf/ForumGiji070111.pdf 
第三回(平成19年2月8日)

http://www.jeas.org/koho/pdf/ForumGiji070208.pdf 
第四回(平成19年3月8日)

http://www.jeas.org/koho/pdf/ForumGiji070308.pdf 
第五回(平成19年4月23日)

http://www.jeas.org/koho/pdf/ForumGiji070423.pdf 

●その間、意見交換会に参加していたNGOとして共同
2007年2月26日戦略的環境アセスメントの法制化に向けたNGO共同声明

http://www.aarhusjapan.org/modules/news/article.php?storyid=27 
2007年3月14日SEA制度導入に関する公開質問状への電力会社各社からの回答

http://www.aarhusjapan.org/modules/xfsection/article.php?articleid=67 
2007年3月28日戦略的環境アセスメント総合研究会の報告書取りまとめに対する環境NGO緊急コメント

http://www.aarhusjapan.org/modules/news/article.php?storyid=29 
などを行い

●また、オーフスネットとしては、この間、次のような勉強会を開きました。
2007年1月18日 実効性ある戦略的環境アセスメントはできるか?(研究会)

http://www.aarhusjapan.org/modules/xfsection/article.php?articleid=65 
2007年3月5日 公共事業と市民参加-なぜ日本でPIが育たないか(研究会)

http://www.aarhusjapan.org/modules/xfsection/article.php?articleid=66 
2007年3月29日 ドイツにおける市民参加とSEA(研究会)

http://www.aarhusjapan.org/modules/xfsection/article.php?articleid=68 

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2007年6月 4日 (月)

神奈川の水源環境税

「労働大学出版センター『まなぶ』07年5月号から」許可を得て転載します。

~~~~~~~~~~~~

〝環境保全〟という建前と〝増税〟というホンネ

~神奈川県の水源環境税から透けるもの

ジャーナリスト まさのあつこ

「同じ河川に関わる事業であるにもかかわらず、従来の予算は見直さず、新しい財源が必要だと新税が創出されました。ほんらいは不要な公共事業を減らし、浮いたお金を環境保全に回し、それでも足りなければ、初めて新税の検討となるのが筋だと思います」

神奈川の水源環境税についてこう異論を唱えるのは、自然保護団体「相模川キャンプインシンポジウム」の氏家雅仁氏だ。「桂川・相模川流域協議会」(1998年山梨県・神奈川が設置)メンバーとして新税について説明を受けた際、さまざまな意見を投じて以来の実感だという。

「環境保全が必要といいながら、環境破壊を放置し、その一方で財源を確保するのであれば、今後も環境保全を名目に、市民は重税に組み敷かれることになる」と言うのだ。

 

 新税導入が、1)環境破壊型事業から保全型事業への転換につながるか、2)限られた財源の中で優先順序を組み替える行政改革の役割を果たすのか。この二つは新税が支持を受けるかどうかの分かれ道となりそうだ。

優先順序を組み替える行政改革となるか

 神奈川県の水源環境税は、2007年度から一人300円(均等割)と収入から平均控除額等を差し引いた額の0・025%が住民税に加算されて徴収される。たとえば、県民の平均年収543万円で計算すると、300円+1300円で1600円だ。

 元は岡崎洋知事(当時)が「確固たる財政基盤を構築したい」と神奈川県地方税制等研究会に諮問し、同研究会が2000年に「地方税財政のあり方に関する中間報告書」をまとめたことに源流をなす。その源流は税収確保だった。

 現在、水源や森林保全に関わる税を実施あるいは導入予定の自治体は24県ある。他県のほとんどが一律均等に300~1千円を課し、2~3億円の税収規模となるのに対して、神奈川県では38億円にのぼる。その意味で発案者の狙いはあたった。問題はその背景である。

 当時から実質5年半にわたり新税成立まで舞台回しをした平松博神奈川県企業庁経営局長(06年度末で退職)は、「所得の多い人には応分の負担をしてもらう思想だ」と他の県では見られない課税方法の表向きの理由を説明したが、取材が進むにつれ、本音も漏らした。

「均等割だけでやると施策をドンドン広げていこうにも無理ですよね。神奈川県の場合は所得割なので、県民が納得すれば税率を上げる」ことができるという。それでも、先述した1)と2)の効果があれば批判は受けまい。

 ところが、税の使い道は従来から行われていた森林、河川、環境の3分野に配分されている(表参照)。平松氏によれば、一般財源はそのままで、新税が増えた分だけ事業をスピードアップするのだという。赤字財政を立て直しながら、環境保全を優先事項とするのではなく、環境を名目にして得た財源で、従来どおりのハコモノ事業を維持・拡大するというのだ。人口減少が進む山間部でより合理的だとされる合併浄化槽には3%しか配分しない一方で、2割強が下水道に配分されている(表参照)ことがそれを裏付ける。

一方、新税成立過程では、水道料金の徴収業務を行う横浜、川崎、横須賀市などの地元自治体も反対した。当初は水道使用量に対して課すことが議論されたため、水道料金の値上げと同様だ、という理由だった。横浜市水道局は「環境税の目的とする事業はすでに水道料金に含まれている」という理由も挙げた。水源保全の費用として水道料金1㎥あたり6円程度を徴収しているという。また、水源確保の目的は宮ヶ瀬ダムの完成で果たされたとし、ダム湖周辺の水質改善対策事業として年約3億円、隣接する山梨県道志村の生活排水処理事業への助成に2001~2012年度で約26億円、合併処理浄化槽687基の設置などを計画している。地域によっては二重徴収のおそれもある。

市民参加はだれが担保するの?

 県が批判に耳を傾け、意見を反映させていくかどうかも課題だ。今年度から公募委員、関係団体など30人で構成する「水源環境保全・再生かながわ県民会議」を設置し、新税による施策の実施状況を点検・評価させることにしている。こうした会議がどれだけ県民の意見を反映し、信頼を得ることができるかも重要だ。市民の意見を聴く仕組みは珍しくはないが、聞き置いて終わりの事例がほとんどだ。

 たとえば、表にある事業メニューは市民参加によって変わりえるのかとの問いに、県税務課の金子浩之主幹は、「5年間は手探り状態。進めていく中でモニタリング結果をフィードバックして翌年の施策を見直す」という。この言葉がどこまで実行されていくのかが一つの試金石だ。

「県は市民参加による新税議論を進めてきたと宣伝するが、県にとって都合のいい人を入れるだけではお手盛りとなる」と早くも過去の経験から警告を発するのは、先述の氏家氏だ。水源環境税の議論を行った地方税制等研究会生活環境税制専門部会の市民メンバー就任の打診を一度は受けながら、話が立ち消えたことがある。同氏はかつて宮ヶ瀬ダムや相模大堰の反対運動で県と対立した経験をもつ。打診をしてきたのは会の運営を県から受託していた民間コンサル会社だったが、最終的に人選を行った県土地水資源対策課に理由を確かめると「そんなこと説明しなくても分かるでしょう」と妙な返答が返ってきたという。

失政のツケを地方税で払うの?

 新税の目玉である「水源の森林づくり」にも問題が散見される。県は森林整備の遅れの原因が木材価格の低迷だと大雑把に括り、この財源で買い取による公的管理や補助金のかさ上げなど公的支援を拡充する方向だ。

 一方で、無策だった国の林野行政では、森だけを見て作っていた施策を転換し、市場までをつなげて効率化やコスト削減を図り、国際商品としての木材の競争力を高めようという流れをつくろうとしている。

 県が国の林政の失敗を地方税で尻拭いし、公的資金への依存体質を維持拡大し、国は市場を意識した新しい林政を試みることになる。消費地に近い神奈川の森林行政が、緻密な過去の総括なしにチグハグな施策の元で進む。これでは税をドブに捨てることになりかねない。

 また、「かながわ森林づくり公社」の累積債務252億円(04年度末)問題は、新税を検討した県や諮問機関などの報告書、パンフレットでは触れられていない。「新税での返済を目論むなら詐欺的行為だ」(NPO法人森づくりフォーラム)等と以前から示されていた懸念は払拭されていない。

 今後も森林環境税の導入は波及してくだろうが、新税措置の「本音」はなにかを見抜く力が市民や議会になければ、説明責任を伴わない単なる増税に終わると肝に銘じておくべきだろう。神奈川においても、市民参加で、県施策の優先順序が変わり、環境破壊型のムダな公共事業が減ったと県民によって実感されなれば、環境保全は建前でしかなかったと結論付けられることになる。

(無断転載禁)

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2007年5月11日 (金)

ダムいろいろ

いろいろ起きている。レポートし始めるときりがないのでまず3つ。

     新潟

ブログ「水神様の使いっ走り」で、十日町新聞に掲載されている「河川法の国のアリス」が、再掲されている。オススメ!

ついでにここからリンクされているみーぽんの社会科のお部屋 もオススメ!

     愛媛

国土交通省の山鳥坂(やまとさか)ダム工事事務所は、ダム計画の環境アセス準備書に対する意見を寄せた人々の氏名をウェブサイトで、無断で公表してしまった。

「謝罪」というタイトルをつけるべきところ、「環境影響評価準備書に寄せられた意見書の提出者氏名のWEB上での表示について」と他人事だ。

http://www.skr.mlit.go.jp/yamatosa/kisya/pdf/070403.pdf

このダムは、20008月、与党3党の公共事業見直し基準で一度は中止勧告を受け、その後、知事の要請で復活をした「政治的」なダム事業であることも特筆しておく。

 

     栃木

下野新聞社は国土交通省から年間16000万円の広告収入を得ていた

スゴイです。

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2007年4月16日 (月)

生物多様性国家戦略

今年秋を目途に、第三次生物多様性国家戦略づくりが進められている。論点整理」がこちらにPDF 掲載され、意見募集期間は過ぎてしまったが、第3次国家戦略に盛り込むべき事項や改定の際考慮すべき事項等を環境省が募集していた。

知人が「必ずしも『「生物多様性国家戦略の見直しに関する懇談会」における論点等に対する意見』という表題に合致するものでは」ないが、としながら出した意見を共有してくださったので、転載許可をいただいた。私はこの間、資料に目を通すこともできなかった(ため息)。2010年には生物多様性条約の第10回締約国会議が名古屋で開催される。もう10年になるんだ・・・・。

ということで、以下、転載~~~~~~~~~~~。

「生物多様性国家戦略の見直しに関する懇談会」における論点等に対する意見

20074月 日

近藤ゆり子(住所&電話 ここでは省略) 

 必ずしも『「生物多様性国家戦略の見直しに関する懇談会」における論点等に対する意見』という表題に合致するものではありませんが、1995年の「生物多様性国家戦略」策定時より関心を持って来た者として幾つかの点を述べます(詳述ではなく、問題点のみ)。

1.市民・住民の参加について

 生物多様性を保持していくことは、単に行政のみの取り組みではなしえないことは、論をまちません。市民・住民の積極的参加(社会的コンセンサスとなり、かつ市民・住民が当事者意識をもつこと)が不可欠です。

 この「参加」には二面があります。①「生物多様性国家戦略」の存在の認知及び「見直し作業」などの議論への参加 と、 ② 策定された「国家戦略」(という名称であるとないとにかかわらず)の中身への参加です。

 ①における参加(市民・住民意見の反映)が不足すると、②策定された「国家戦略」への幅広い市民の参加 は困難となり、せっかくの「国家戦略」も本来の機能を果たせません。

 現状では、どちらにも「不足」を感じますが、特に前者について述べます。

(1)広報が足りない

 1995年の「生物多様性国家戦略」策定時に比較して、2002年の「新・生物多様性国家戦略」に関する広報は少なかったように感じています。1995年に比べて、格段にインターネットなどが発達していたにもかかわらず、いわゆる「環境系」メーリングリスト(私の参加している10あまりの「環境系」ML)などで言及されることもなく、私が、パンフ「いのちは創れない」の存在を知ったのは数ヶ月前のことでした。

(2)「見直し」作業への住民参加

 「SEA導入ガイドライン()」などでも言及されているように、「早い段階から情報を開示し、議論する」ことが求められています。

 私が、頻繁に接することの多い国土交通省においても

 ・1997年河川法改正において「住民参加」が強調され、

  2007.3.23 『社会資本整備のアカウンタビリティ(説明責任)向上行動指針』

    http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/00/000323_.html

   でも市民への迅速かつ積極的な情報発信と市民参加が謳われています。

 計画策定段階から当事者として参加がなければ、市民はその「戦略」や「計画」に無関心となりがちです。その課題につき多くの知見を持と、関心をもつ市民は「自分の意見が反映される仕組みが無かった、議論から締め出された」と感じ、内容に対してネガティブな評価に傾きがちです。

 いったんネガティブな評価を持つと、その評価を変えることは難しく、その人は当事者として積極的に行動しないでしょう。もともとは生物多様性保持のために積極的に動くような意識の高い市民がネガティブな評価を持ってしまうことは、実に「もったいない」ことです。

 「見直し」(第3次「国家戦略」策定)にあたり、抜本的に改善を求めたいところです。

2.「新・生物多様性国家戦略(2002)策定」への評価等

 すでにお分かりのように、私自身、第2次国家戦略策定において「自分の意見が反映される仕組みが無かった、議論から締め出された」と感じた一人です。

 この「偏見」のためかもしれませんが、「第2次」は当初(「第1次)国家戦略に比して、「人間の『開発行為』が生物多様性に与える負の影響」への危機感が薄らいでしまっているように感じられてなりません。高度成長期に比べれば、そし環境基本法等が施行される前に比べれば、開発事業における環境への配慮は進みました。しかし不必要な(あるいは必要性・効用性の低い)事業で、絶滅危惧種の棲息地が脅かされているような事例は、まだまだ数多く存在します。

 古い時期に事業化された事業は、環境影響評価法の適用対象外です(環境影響評価法成立の際に他の省庁との「お約束」が在ったことは知っていますし、その当時のことを今さら非難するものではありません)。このゆえをもって、現に絶滅危惧種1B類のイヌワシ・クマタカの棲息地が大きな環境改変にさらされているときに、それに関する情報収集すら、環境省に拒絶された経緯があります、「環境庁(省)が、意見を述べる法的根拠がないから」と(この「解釈」は間違っています。内閣衆質147号13号参照.

 「生物多様性国家戦略」は単に環境省だけではなく、政府全体が取り組むべきものとして定められているはずです。そしてその実行・実現を率先し促すべき立場の環境省が「意見を延べる法的根拠がないから、情報収集もしない」などという姿勢では、せっかく策定した「生物多様性国家戦略」は単なる言葉の羅列・お飾りになってしまいます。

3.特に絶滅危惧種1B類のイヌワシ・クマタカの危機と生物多様性

4.環境アセス法の現行の運用の問題

 (3.4.はSEA導入ガイドラインパブコメ、その他の形で、既に環境省にお伝えしているので省略)

5.世界に誇れる「生物多様性国家戦略」となることを願って

 今般、「生物多様性条約COP10」愛知・名古屋招致が閣議了解となりました。

 この「生物多様性条約COP10」開催前に策定される「第3次生物多様性国家戦略」は、国際にも先進的と評価される内実を持たねばなりません。盛り込まれる文言のみが素晴らしくても、世界に誇れるものとはなりません。省庁間の「縦割り」で環境行政が進まないような有様(国交省、経産省の一部に生物多様性保持に向けた環境行政へ無理解と消極的態度が見られる)では「国際的な恥」となります。

 政府一丸となって生物多様性保持に取り組む姿勢が具体的に見えることともに、関心の高い市民がその取り組みを積極的に支え、相対的に無関心な人々をも巻き込むものとなっていく必要があります。そのためにも「策定時からの市民・住民参加」が不可欠です。

 この地域に住む者として「生物多様性条約COP10名古屋招致」が、堂々と世界に発信できるようなものであることを願っています。

                                                   以上

~~~~~~~~~~~

近藤ゆり子様、転載許可ありがとうございました。

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2006年7月29日 (土)

長野県で緊急シンポジウム

いきなりですが転載します。(行など、少々いじりました)

<以下転送>**************************

緊急のお知らせです。長野県豪雨災害を受け、以下のシンポジウムを開催することにしました。この分野では一流の先生方をお呼びしました。どうぞご気軽にお集まり下さい。


■伊那谷環境シンポジウム 
「脱ダム」から「緑のダム」へ■

日時:8月3日18:30~
場所:飯田勤労者福祉センター3F

■パネラー:
中根周歩(広島大学大学院教授、理学博士:専門分野は森林生態学、吉野川流域ビジョン21委員長を務める)
保屋野初子(ジャーナリスト:著書に『長野の脱ダム、なぜ』、『緑のダム:森林・河川・水循環・防災』)
関 良基(地球環境戦略研究機関研究員・東京外国語大学非常勤講師、農学博士:専門分野は森林行政、熱帯林業)
司会:加藤 学(元国際林業研究センター研究員・中京学院大学非常勤講師)


■趣旨:昨今の豪雨災害によって、治水、治山のあり方をめぐる議論が再び活発化しつつある。2001年2月の長野県の「脱ダム宣言」は、
公共事業に対する考え方は大きく変えたが、浅川ダムの代替案が迷走し続けたことで、その理想も色あせてしまった。「脱ダム」は、
所詮夢物語にすぎないのか。夢を実現するには何が足りないのか。「脱ダム」をめぐる科学的な論争を他の河川流域地区での経験と
比較しながら整理し、治水のあり方をめぐる今後の政策的方向性を考える。


■論点: 
1.長野県の豪雨災害をどう見るか。何が問題か。何を議論すべきか。
2.長野の脱ダムは、どうして色あせてしまったのか。脱ダム宣言、ダム計画の中止、そして浅川ダム代替案の顛末まで
3.他の流域地域ではどのように論じられてきたのか。(吉野川流域の例)長野の場合何が足りないのか。
4.脱ダムから緑のダムへ:「治水の考え方」「治水計画」の克服すべき問題点は。どんなデータや研究が必要なのか。(基本高水データの再計算etc)どんな政策が必要か。(森林整備、緑の公共事業、ソフトの政策etc)  
■問い合わせ先:
飯田市高羽町3-4-6 加藤学事務所
TEL: 0265-22-2480  FAX: 0265-23-4498
E-mail: kato_gaku@ybb.ne.jp

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以上、転載おわり。まさのあつこ 

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2006年7月15日 (土)

脱ダムから緑のダムへ

関さん、脱ダムから緑のダムへのトラックバックを有難うございます。

まずはお礼まで!皆さん、ぜひ、ご一読を!

今日の午後は、これに行きます↓

「フィリピン 人権侵害の状況は今
 ――次々に起こる「暗殺」に弾圧される市民の声

殺害されてしまったのは、取材対象者の仲間でした。

まさのあつこ

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2006年5月30日 (火)

環境基本計画と河川整備基本方針

知る人ぞ知る。環境基本法に基づく「第三次環境基本計画」が47日に閣議決定された。

環境基本計画は5年ごとに見直されるが、残念ながら、ほとんど誰も読まない、知らない、気にかけない・・・。しかし、河川行政と関わる人にとっては、必読の書になるべきものだ。

何故か?

河川法(河川整備基本方針)第十六条===

2  河川整備基本方針は、水害発生の状況、水資源の利用の現況及び開発並びに河川環境の状況を考慮し、かつ、国土形成計画及び環境基本計画との調整を図つて、政令で定めるところにより、水系ごとに、その水系に係る河川の総合的管理が確保できるように定められなければならない。

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(上記太字は私の加筆)

「環境基本計画との調整を図つて」作らねばならないのが、河川整備基本方針だということに、1997年の改正以降なったのだ。

たとえば、

(第三次環境基本計画)==============

(2)山間部

森林の公益的な機能の一つである水源涵養機能を今後とも維持、向上させるよう、森林の公益的な機能を評価して、その保全、育成や適切な管理を図る必要があります。このため、水源地対策を進めながら、水源かん養保安林等の計画的な指定及び保安林における転用規制や伐採規制の適正な運用を図るなど法制度の活用や治山施設の整備により森林を保全します。また、流域全体を通じて森林の適正な整備を推進するとともに、水源涵養機能等の発揮に対する要請が高く適正な整備が必要なものについては、治山事業など公的主体による森林の整備の推進を図ります。さらに、森林の公益的機能に着目した基金を地域の特性を踏まえて活用することやボランティア活動など流域の住民や事業者が参加した森林の保全・整備の取組を推進します。なお、森林整備に当たっては、地域の特性に応じ、伐採年齢の長期化、複層状態の森林の整備等の適正な森林整備を通じて保水能力の高い森林の育成に努めます。

=============================

こうしたことと「調整を図る」とはどういうことか?閣議決定されたからには、国交省もこれを具体的に施策に落とし込んでいく必要がある。上記はひとつの例であり、調整を図るべき多くの記述がある。

皆様、目を通されますようオススメです。

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2006年2月25日 (土)

苫田ダムとノリ

 岡山の友人から、「2月4日の朝日新聞岡山版に養殖のりが色落ち 苫田ダム緊急放流へという記事が出ていた」と連絡あり。ネットで見てみると、確かに
「児島湾の養殖ノリ:栄養不足で「色落ち」 苫田ダム、きょうから緊急放流 /岡山 - 毎日新聞 - 岡山」とあります。
 ダムによる海への影響の因果関係を認めたとも言える。

続きを読む "苫田ダムとノリ"

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